ソニーがドコモ向けの新機種として発表したXperia Ace(SO-02L)。
Xperia Aceは、5インチのFHD+(2160×1080)ディスプレイを搭載していることから、Xperiaシリーズのコンパクトモデルとしてターゲット客を絞っている商品です。
これまで、XperiaにはCompactシリーズが存在しましたが、近年のスマートフォン(ディスプレイ)大型化の波によってXperia製品のラインナップから消えつつあります(Xperia XZ2 Compact以降新機種はなし)。
Compactという名前ではなくなってしまいましたが、ソニーとドコモはそれに代わる新型Xperia Aceで小型スマートフォンを好むユーザーに狙いを定めるようです。
目次
Compactシリーズの後継とは言えないXperia Ace
Compactシリーズでは、Xperiaのフラグシップスマートフォンの良さ(カメラ性能やパフォーマンス性能)をそのままに、小型で扱いやすいサイズ感のスマートフォンを展開していることが魅力でした。
つまり、チップセットなどの部品も通常サイズのフラッグシップモデルと同じものが採用されていました。Xperia Aceはチップセットなど、全体的にミドルグレードのスマートフォンの構成となっているのがCompactシリーズとの違いです。
Xperia AceではチップセットがSnapdragon 630 (2.2GHz+1.8GHz:オクタコア)、メモリ容量が4GB、ストレージ容量は64GBとなっています。背面カメラはシングルレンズの12MP、前面カメラは8MPのものが採用されています。
これまでのように、フラッグシップモデル並のスペックはXperia Aceには望めないでしょう。
「ランチパック」からの脱却
Compactシリーズの最新機種として発売されているのが、Xperia XZ2 Compact。Xperia XZ2 Compactは背面がドーム状にふくらんだ形となっており、インターネット上では「ランチパック」の形に似ているとネタにされることも。
同じ小型スマートフォンでも、Xperia Aceの背面は平らで、昔のXperiaと同じデザインに戻っています。背面が丸くふくらんだ形であることから、机に置いた時にスピンしてしまうことも無いでしょう。
Xperiaエースというスマホはすでに存在する
遠い昔、Xperia A(SO-04E)というスマートフォンがドコモから発売され、大人気となったのが懐かしいです。Xperia AもXperia Aceも、読み方はエースに変わりありません。Xperiaエースというスマートフォンが二種類存在することになりました。
Xperia 1で全力を使い果たしてしまった感じはある
同じくドコモから2019年夏モデルとして発表されているソニーのフラッグシップスマートフォン、Xperia 1はインターネット上でも評判が良く、ソニーの本気を感じる一台となっていました。
Xperia Aceはデザインが昔のXperiaスマートフォンをミックスさせたようなデザインであることが気になるところです。本体のベゼル部分も2019年の機種としては大きい(太い)形となっているのが目立ちます。
指紋センサーも本体右側面に設けられていますが、Xperia Z5 Compactの部品をそのまま使いまわしたかのような見た目だという辛口評価もあるようです。
過去にXperiaシリーズ(ZやXZ)などでは、一つのデザインの型にこだわりすぎてしまい、ユーザーから飽きられてしまった時期もありました。
Xperia Aceは、新機種として新たに開発されたというよりは、これまでの機種を若干リメイクしたようなスマートフォンだという印象を受けた方は少なくないでしょう。2019年夏モデルとしてXperia 1や他メーカーのスマートフォンとカタログに並ぶにはデザインや性能的で厳しいと言わざるを得ません。
Xperia 1が斬新だっただけに、ソニーの本気を感じにくいスマートフォンだと感じます。グローバル展開しなさそうな立ち位置上、新しいデザインや機能を採用しづらいこともわかりますが、ソニーはXperia 1に全力を使い果たしてしまったのかもしれません。
4万8600円という価格はどうなのか
ドコモは、Xperia Aceを一括価格4万8600円(税込)で販売する予定となっています。
当時のCompactシリーズ人気の火付け役となったXperia Z3 Compact(SO-02G)は、一括価格が6万8688円(発売開始時)となっていました。Xperia Z5 Compact(SO-02H)は一括価格8万4888円(発売開始時)でした。
Xperia XZ2 Compactと同様、フルHDへのディスプレイ解像度向上などこれまでのCompactシリーズとは違った魅力もあります。
しかし、メインカメラはシングルの12MP、チップセットはSnapdragon 630であることなど、ライトユーザー向けスマホの中でも入門機用としているようなスペックが4万8600円という価格にふさわしくないという批判も一部でされているようです。
それでも小型のスマートフォンを好むユーザーはいるはずだ
6.0-6.5インチのディスプレイを搭載しているスマートフォンはここ数年で急速に増加し、スマートフォン市場では主流のサイズにもなっています。
ファブレットとも呼ばれるスマートフォンになると、6.5インチを超えた7.0インチに近い大型ディスプレイを搭載しています。
我々ユーザーのスマートフォンに対する大きさの好みが変わりつつありますが、それでも小さいディスプレイ・本体サイズのスマートフォンを好んで使用したいというユーザーは存在しているのです。
ドコモとソニーにとって、新型Xperia Aceは大きいスマートフォンが苦手だと感じる女性ユーザーや携帯性を重要視するユーザーなどへの良いアプローチとなるはずです。小型スマートフォンが多くの人から求められているという状況ではなくなりましたが、それを供給し続けている点はソニーを評価するべきでしょう。
さいごに
個人の感想ですが、フラッグシップ機種であるXperia 1の完成度が非常に高く、ユーザーの間でも高い評価を受けている中で、Xperia Aceを同じXperiaシリーズの姉妹機として2019年夏モデルに投入するのはやや違和感があります。
最新機種のXperia 1のようなスマートフォンを求めているが、予算の理由などで同じソニーの新作であるXperia Aceを選ぶユーザーがいたとしたら、二つの機種の差にショックを感じてしまうケースもあるかもしれません。
購入を考えている方にはXperia AceではなくXperia XZ2 Compactを購入することを私はおすすめします。Xperia XZ2 Compactであれば、セール価格でXperia Aceよりも安く購入することができるでしょう。
Source:ドコモ公式サイト
的外れな批判してる記事だなぁ
中立的に書けないなら記事書くなよ