Xiaomiの社長で、会長・副会長に次ぐ実質ナンバー3の王翔(Wan Xiang)氏は24日の決算発表会において、「世界的な半導体不足によりスマホのコストがかさんでいる」と述べ、最終的には製品の値上げにつながる可能性があると示唆しました。ロイター通信などが報道しています。
半導体不足の影響はスマホ業界にも波及
私たちは、これからも製品のコストを削減する努力を続ける。それは確かだ。
消費者にベストな価格を提供するため最善を尽くすつもりだが、正直に言うとしばしばコスト増加の一部を消費者に転嫁しなければならないこともある。
プレッシャーを感じているが、(今は)問題なさそうだ。(Xiaomiの王翔社長)
COVID-19や複数の中国のテクノロジー企業に対する米国の制裁など様々な出来事に起因する半導体不足の影響は、もともとは自動車産業に集中していたものの、スマートフォン業界を含む産業全体に波及しているとロイター通信は指摘しています。
最も影響が深刻な自動車業界では数か月間世界中での生産台数に制限がかかる状態になっており、需要を満たすだけの供給が行われていません。
既に半導体不足は昨年末に発表された次世代ゲーム機、PlayStation 5とXbox Series X/Sの供給不足にも影響していると言われています。次世代ゲーム機2機種のプロセッサに加えて各スマホ向けSoCの多くを生産するTSMCの先端製造ラインはひっ迫しているとみられます。
また、Huawei製スマホからの乗り換え需要を狙うAndroidスマホメーカー各社は、現在自社のスマホを増産しようとしています。これも半導体の需要に拍車をかける一因になっているようです。当初、Huaweiからの半導体の需要が減ることで半導体不足は緩和されるだろうという予測もありましたが、現実は逆に供給不足が深刻化しています。
2021年第一四半期(1~3月)に多くの高コスパ機を発表したXiaomi、残念ながら4月以降は少しペースダウンするかもしれません。
Source:Reuters(英語)
半導体不況なんて言われていた時代が夢みたいだな