昨年の6月、XiaomiとOPPOからほぼ同時に披露された「画面下カメラ」技術。実際に動作している映像付きで、カメラアプリに映る映像も違和感のない綺麗なものでした。すぐにも製品化されるかと思われましたが、それから新情報がほとんどありません。
そんな中、Xiaomi副社長の盧偉冰氏が自身のWeiboで「画面下カメラをなかなか製品化できない理由」を解説しました。最高級の幹部の発言ということで、とても良い情報です。
2つの技術的課題
Do you want a sneak peek at the future? Here you go...introducing you to Under-Display Camera technology!#Xiaomi #InnovationForEveryone pic.twitter.com/d2HL6FHkh1
— Xiaomi #First108MPPentaCam (@Xiaomi) June 3, 2019
同氏によれば、これには主に2つの相容れない課題があるといいます。
まず根本的な問題として、こんにちのスマートフォンのディスプレイ解像度が高すぎるということがあります。これは基本的には良いことですが、下にカメラを埋め込むとなると問題が発生します。有機ELディスプレイはバックライトがなく光を透過しますが、解像度が上がれば上がるほどその透過率が低下します。
そこで必要最低限の光を確保するため、ディスプレイの解像度を下げる必要が出てきます。これが2つ目の課題です。
ディスプレイ全体の解像度を下げるのは論外なので、カメラ部分だけ解像度を下げることになります。しかし、インカメラの周りだけ解像度を下げると画面表示に支障をきたし、周囲との解像度が違うことでカラーパッチなどの汚れも表示されてしまうといいます。
インカメラ部分の解像度が低く、さらにその部分の色に少しおかしさがあるといえば、以下のIce Univerce氏のリークを思い出します。このツイートは画面下カメラの課題を指摘していたのかもしれません。
Mosaic pic.twitter.com/klbC7mqBRH
— Ice universe (@UniverseIce) December 31, 2019
諦めずに研究中だが実用化には時間がかかりそう
盧偉冰氏によれば現在、この光の透過率とディスプレイの高い解像度を両立させる技術は開発されておらず、以前の同社によるデモンストレーションも量産には至っていないと言います。
その上で、業界全体として実現に向け開発が進んでいるが、将来的に克服されるが消費者の手に届くまでは時間がかかるだろうと予測しています。同氏は具体的な時期は明言していませんでしたが、少なくとも数年はかかりそうです。
解像度はフルHDのままでイイじゃない・・・