いよいよ来年に迫った東京オリンピック2020。開催に先立ってメダルのコンセプトが発表され、その製法が注目を集めています。
東京2020組織委員会によれば、今回大会の授与メダルは、使用済みの小型家電からリサイクルされた金属で製作されています。
小型家電収集プロジェクト
全国から小型家電を集めるために要した期間は、2017年4月〜2019年3月と実に2年間。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」の名のもと、使用済み携帯電話600万台以上を含む、80,000トン近くの小型家電が集まりました。
集まった家電から抽出・精製された金属の量は、概算で金が32kg、 銀が3,500kg、銅が2,200kg。これは、本大会で必要な約5,000個の金・銀・銅メダルの原材料として十分な量とのことです。
メダルデザインについて
また、今回のメダルデザインは公募から採用されています。デザイナーの川西純市氏の案が採用されており、コンセプトは「光の環」。原石を磨く様子をイメージしたデザインが特徴的です。
電子廃棄物の問題
デザインと併せて製法も注目を集めていますが、メダルのために家電製品がリサイクルされるのは今回が初めてではありません。実は、過去のバンクーバー大会でも、同様の試みが見られました。
その理由の一つとして考えられるのが電子廃棄物の問題です。先進国で古くなって廃棄された家電製品は、廃棄先の途上国で環境問題を引き起こすこともあります。
例えば、ガーナのアグボグブロシーは、電子廃棄物の巨大な墓場として知られています。ここでは金属抽出のために家電が燃やされ続け、有毒ガスや土壌汚染が大問題となっています。
まとめ
東京オリンピックのメダルは、そのような環境問題に対して一石を投じ、持続可能な社会を目指すものとなっています。世界的な関心を集める東京オリンピックに向けた動きには、今後も要注目です。
Source: androidcentral
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