イーロン・マスクCEOのSpaceXは日本時間の24日11時30分、Falcon 9ロケットをフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げました。Falcon 9は、世界を衛星ブロードバンドで接続するStarlink衛星60基を搭載しており、衛星軌道への投入に成功しました。
Starlinkは最終的に1万2千基の衛星を軌道上に投入し、地球全体を網羅する衛星通信網を形成することを目的としたプロジェクトです。成功すれば地球上のどこにいても1Gbpsのインターネット通信が可能になります。
Starlink will connect the globe with reliable and affordable high-speed broadband services pic.twitter.com/dWVvPwVWU4
— SpaceX (@SpaceX) May 24, 2019
SpaceXというと、日本ではZOZOTOWNの前澤友作氏が月旅行に行く宇宙船のイメージですが、そういった夢のイメージとは別に、イーロン・マスク氏には5G以降の通信を牛耳ろうというシビアな目的が存在します。
同様の試みはSpaceX以外にも試されており、例えばソフトバンクが出資しているOnewebも小型通信衛星を今年3月に6機打ち上げています。
また、フリーライダーとして各国の通信インフラにタダ乗りしてきたアップルが自前で通信インフラをつくるとは考えにくいですが、将来のiPhoneにはアップル社の衛星通信SIMが内蔵される未来が待っているともいわれています。
もし世界規模で使える格安衛星インターネット網が整備され、衛星通信SIMが出回れば日本でドコモやau、ソフトバンクを利用する必然性はなくなるかもしれません。もちろん通信には総務省の認可が必要ですが、米国では既に衛星通信への認可が始まっています。
米国の連邦通信委員会(FCC)は、既にSpaceXに衛星星座を宇宙に打ち上げるのに必要な許可を与えています。このままでは近い将来、なし崩し的に日本国内でSpace XやAT&Tの衛星SIMが使われるということにもなりかねません。日本でも法整備など対応が急がれます。
Starlink satellites are equipped with one solar array instead of two, minimizing potential points of failure pic.twitter.com/bJirVr67fF
— SpaceX (@SpaceX) May 24, 2019
日本でSpace Xに対抗できそうなのは、民間では世界で群を抜く打ち上げコストの安さが売りのホリエモンロケットぐらいですが、残念ながらホリエモンロケットのペイロード(最大積載量)は20kgに過ぎず、通信衛星を積むことはできません。
米中の5G戦争に目を奪われがちですが、既に宇宙では衛星通信戦争が始まっています。Space Xは、2024年までに必要なすべての衛星を打ち上げる予定です。
Source:igyaan
1回の打ち上げで60基ってすごいね
衛星がコンパクトなのかな
ping酷そうだけどゲームとかやらない限り気にならないだろうね