18日、総務省がドコモ・KDDI・ソフトバンクの大手キャリア3社の社長それぞれに対して、5Gの通信回線をサービス開始と同時にMVNO(格安SIM)へ開放するよう要請しました。
総務省は「令和2年春」の5Gサービスの開始を想定し、以下の三点を文書で要請しています。
- 自らが利用者向けに5Gサービスの提供を開始するのと同時期に、MVNOに対して5G
サービスの提供に係る機能開放を行うこと- MVNOによる利用者向け5Gサービスの提供が円滑に行われるよう、5Gサービスの提
供に必要な情報(例:具体的な機能開放時期、提供エリア、通信速度、接続料、接
続箇所、接続箇所における技術的条件等)をMVNOに対して速やかに提供すること- 2に関連し、個別協議、設備改修、ネットワーク試験等、機能開放に先立ちMVNOおいて何らかの対応を要する事項がある場合は、当該対応をMVNOが十分な余裕を
もって実施できるようなスケジュールで情報提供すること
長ったらしくてわかりづらいと思うので、解説します。
総務省が要請した3点は、すべてMVNOがMNO(大手キャリア)と同時期に5Gサービスを開始できるようにするための措置です。具体的には、5Gの回線機能を即座にMVNOへ開放し、その際にもMVNOが円滑にサービスを開始できるよう、余裕を持った早めの情報提供などを呼び掛けています。
「いつから格安SIMでも5Gサービスが利用できるようになるのか」ということについて、以前から不安視する声が多くあがっていました。これに対して総務省がMNOへ同時期の開放を要請したことは良いことですが、裏を返せば総務省に言われる程、MNOがMVNOへの5G提供に後ろ向きだったのでしょう。
総務省とMNOの間では、端末のセット販売などについていたちごっこが続いていたので、今回こそはトラブル無くサービスを開始して頂きたいですね。
5Gサービスが携帯電話キャリア以外の通信業者からも提供されるようになれば、5G時代の注目産業と言われているIoT機器や遠隔自動運転技術への応用も進みやすくなるでしょう。また、サービス初期から比較的低い料金で5G通信を利用できるようになることにも期待したいところです。
Source:総務省
いいぞ総務省!