Xperia「世界初」の栄光の軌跡をたどる

Sony Mobileの公式ブログにおいて、Xperiaがかつて獲得した世界初の記録をまとめたインフォグラフィックスが公開されました。

Sonyのモバイル部門は日本市場以外では芳しくない状況が長く続きました。それでも、世界初の記録を何個も打ち上げ、スマートフォンの世界をリードするような挑戦作が出揃っていたと感じます。今回はそんな過去のXperiaの「世界初」の軌跡をインフォグラフィックスに沿って辿っていきましょう。

最高レベルの防水スマホ「Xperia Z1」

Xperia Z1は全世界で広く発売されたスマホとして、初めて高度な防水に対応しました。

発売時期は2013年2月、iPhoneでいうとiPhone 5の時代です。防水機能は一部の日本のスマートフォンにしか搭載されておらず、ガラパゴス機能とまで言われていた時期でした。そんな当時、グローバルで防水スマホを出したSonyは革新的であったと言えるでしょう。ちなみに防水等級はIP57でした。

スマートフォンのスペック表を眺めていると、防水性能の表記にIP68や、IPX8などの表記をよく見かけると思います。これらの表記はスマートフォ...

ちなみにこの後、防水の宣伝を信じて水中で使用したら壊れたということで訴訟大国米国で裁判沙汰になりました。これ以降、各メーカーはかなり配慮した防水の説明をしているように思えます。

日本でもXperiaとGalaxyの二強時代であり、ソリッドな形状、パープルの美しさを備えたXperia Z1はかなりイケてる機種でしたね。(ちなみに筆者は羨ましいと思いつつ、iPhone 4を利用していました。)

世界初の4Kディスプレイスマホ「Xperia Z5 Premium」

次は少し飛んで、Xperia Z5 Premiumです。

爆熱スマホ、Sonyの黒歴史ことXperia Z4の問題点を改善した後継機種、Xperia Z5が発表され、それと同時に発売されたのがXperia Z5 Premiumです。

発売時期は2015年11月、iPhoneでいうとiPhone 6Sの時代です。

特徴はなんと言っても世界初の4Kディスプレイです。4Kと言っても「アルバム」アプリからみた画像、「ビデオ」アプリからみた映像再生時のみ4Kであり、YouTube、Netflix等のそれ以外のコンテンツは4K相当にアップスケーリングしていました。

4K動画の撮影もでき、4K動画から4K解像度(約800万画素)の写真をキャプチャーできる、いわゆる4Kフォトにも対応していました。

実際はバッテリー消費が激しく、その上4K再生が限られたシーンでのみであったため、4Kのメリットが微妙だった部分もありましたが、技術的には革新であったでしょう。

個人的にXperia Z5 Premiumで度肝を抜かれたのは鏡面加工の背面です。さながら本物の鏡のようで、手鏡代わりに使える上、メインカメラで自撮りができるというのは考えたものだなぁと感じていました。

残念ながら鏡面加工のXperiaはXperia Z5 Premiumが最初で最後になってしまいましたが、需要はあると思うのでパープルカラーに続いて復刻してほしいです。

世界初のGPS内蔵Android Watch「Smart Watch 3」

「Android Wear?そんなのあったっけ?」と思われがちな残念なスマートウォッチ部門ですが、Sonyはそんな部門でも世界初を獲得しています。それは、Smart Watch 3です。

SmartWatch 3が発売されたのが2014年の9月。Android Wear1.5に対応しています。

GPSが搭載されたことで、Mapのナビとしても使用できました。しかし、画面が小さく周りが見えづらい、連携しているスマホのGPSでもよくね?という意見が多く、使い勝手の面では微妙だったようです。

Sonyはこのあと、物理的な時計を内蔵したwena wristを発表し、Android Wearやスマートウォッチ部門からはどんどんフェードアウトしていきました。スマートウォッチ市場は現在Apple Watchが圧倒的な地位を築いています。

Apple Watch Series 4 Counterpointの調査により、Apple Watchが2019年のスマートウォッチ出...

3つの世界初を獲得!「Xperia XZ Premium」

さて、次はXperia XZ Premiumです。Xperia XZ Premiumは世界で初めて4K HDRディスプレイを搭載し、ギガビット級の通信を実現し、スーパースローモーションの撮影ができるスマートフォンでした。

Xperia XZ Premiumで見る4K HDRの映像はZ5 Premiumと違い、YouTubeやAmazon Prime Videoにも対応しており、画質も格別であったようです。

スローモーションは960fpsでの撮影に対応しており、32倍のスローが撮影できました。

世界初のこれらの技術は、イノベーティブであるとまでは言えないかもしれませんが、映像技術の世界にとっては素晴らしいものであったと言えるでしょう。

ちなみに日本で初めてフラッグシップ級のSIMフリーXperiaとして販売されたのもXperia XZ Premiumだったりします。こんなとこでも日本初を獲得しているんですね。

日本では根強いXperiaの人気があります。日本の企業が出す完成度の高い端末の一つです。 今までずっとキャリアでしか登場してい...

(個人的にもこの記事はサイト初期の頃に書いたもので、その影響もあってかXperia XZ Premiumに思い入れがあります。)

世界初のリアルタイム3Dキャプチャー搭載機種「Xperia XZ1」

Xperia XZ1は2017年11月に発売された機種です。

Xperia XZ1は前面に顔認識カメラを搭載しており、リアルタイムで3D情報を取ることができました。これを使い、アバターを作ってARで遊んだり、3Dのアニメーションを作り、共有できたり、3Dクリエイターという機能で、様々なものの3Dデータを集められました。

実際に使うかどうかは別にして、その後のiPhoneのAnimoji、GalaxyのAR絵文字と、その後の流行を作りました。

世界初の4K HDR映像が撮影できる「Xperia XZ2」

Xperia XZ2は2018年4月に発売されたスマートフォンです。

Xperia XZ2では世界で初めて4K HDRの映像を撮影できます。Xperia XZ2ではその撮れた映像を楽しむことはできませんが、Xperoa XZ2 Premiumではそれができます。

スマホ1台で映画レベルの映像が撮れるようになったのは映像界ではかなり革新的だったと思います。

また、今まで直方体でソリッドな印象だったXperiaが、Xperia XZ2ではデザインを大きく変え、背面に丸みを帯びたリキッドな印象になりました。

こんにちは、絶賛ニュージーランド旅行中のMoです。 様々なスマートフォンが発表されましたね。私はスマートフォン以外にカメラも趣味ですの...

世界初の4K HDRの有機ELディスプレイ、瞳AF搭載スマホの「Xperia 1」

さて、いよいよ最新のXperia、Xperia 1の登場です。

Xperia 1が獲得した世界初は、4K HDRの有機ELディスプレイと、瞳AFを搭載したスマホという2つです。

Sonyはテレビ部門や、カメラのファインダー等で有機ELを採用した事例はありましたが、ついに有機ELディスプレイをスマホにも搭載しました。ディスプレイはかなり美しく、Galaxyシリーズに引けを取らないレベルになっています。

また、スマートフォンで初めて瞳AFを搭載しました。瞳AF自体はSonyのカメラ部門でかなり研究が進んでおり、2015年発売のα7ⅱから実用化されていました。一般的にピントが外れにくいスマートフォンにはそんなに重要ではない機能ですが、Xperia 1で初めてスマホに搭載されるようになりました。

こんなものを思い出してしまいました(笑)...

そんなXperia 1ですが、縦に長いのも特徴だと思います。Docomoショップに触りに行ったときは思わず「長っ」といってしまうほど長いです。21:9ディスプレイはかなり個性的です。購入を検討されている方は一回触りに行くことをおすすめします。

次期SonyのフラッグシップスマートフォンのXperia XZ4ですが、ネーミングを大きく変えてXperia 1となるとリークされま...

また、Xperia史上最高価格になりそうということでも話題になりましたね。しかし、日本ではdocomoの努力もあってか10万円ほどに抑えられています。

Xperiaはこれからどうなるのか。 SONYの新フラグシップとなるXperia 1は、日本では今年初夏に発売が予定されていま...


懐かしい機種も出てきて執筆しながら色んな感想が込み上げてきた内容でした。

皆さんはどんなXperiaが印象に残っていますか?ぜひコメント欄で教えてください!(ちなみに私はXperia Z Ultraが薄くて大きくて、良い防水テレビだったので一番好きでした。)

なお、インフォグラフィックの全容はこちら(クリックで拡大)。

Source : Sony Mobile

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Writer

ナカヤマユウショウ
2013年にMNPを知ってからスマホオタクになった理系大学生。telektlistでは珍しいiOS派。 最近顔出しでYouTubeはじめました。 Twitter: @yushonakayama Instagram: @yushonakayama

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 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2019.06.07 11:39 ID:40e96df58 返信

    応援してます!頑張れSONY!!

  2. 匿名 2019.06.07 13:12 ID:5e9539f3b 返信

    z4が起源にして頂点
    異論は認める。

  3. 匿名 2019.06.07 13:13 ID:0b55bb0c7 返信

    出井伸之氏の未来予想は当たった。
    けどSONYは大きく出遅れた。
    平成の30年間でSONYだけじゃなく日本のITは大きく出遅れた。
    GAFAに勝つには更に30年かかりそう。

  4. 匿名 2019.06.07 13:27 ID:0fa6ec88c 返信

    Xperia arc
    初めて買ったスマホで、薄くて背面が反った弧を描くデザインが好きだった。

  5. 匿名 2019.06.07 13:47 ID:1e2cda9b2 返信

    昨日ドコモショップ行ったらXperia1が思いのほか良くて欲しくてたまらなくなったわ…安物中華にする予定だったのに初Xperiaにしてしまったわ

  6. 匿名 2019.06.07 16:17 ID:602db92e6 返信

    Z1が好きだ
    なんてったってAUから出た最初のフラッグシップだもの
    すぐ買ったわ

  7. 匿名 2019.06.08 01:04 ID:29bad652e 返信

    Xperia1人気みたいでよかったわ

    • 匿名 2019.06.08 01:25 ID:b68615b0f 返信

      Xperia1、ブラックを除き予約も好調のようですね。
      グレーは納期が遅れるようで。
      そして今回もカメラに問題が発生してるっぽい。
      しかもリア3+フロント1=計4つのカメラのうち唯一SONY製のメインカメラに不具合ありだとか。
      他3つのサムスン製カメラには問題なさそう。

      • 匿名 2019.06.08 07:26 ID:d91a84f50 返信

        批判したいだけの子供なんだろうけど、デマ情報広めるために嘘を書き込むのは良くないよ。
        度が過ぎると訴えられるから気を付けてね。

        • 匿名 2019.06.08 12:44 ID:b68615b0f 返信

          海外サイトも見たうえでデマだと言ってます?
          既に発売済みの欧州やアジアの一部の海外フォーラムにいくつも不具合報告が上がってますよ。
          (不具合報告の動画も上がってます)

          例)画面や指紋センサーの反応が悪い、4G通信がたびたび切断される、アマゾンやNETFLIXが使えない、カメラが勝手に終了する、等々

          それらの情報から日本での発売が延期されるのではと危惧されたほどです。
          ファームウェアのアプデが3日ほど前に実施されたそうなので、海外から発信される情報にも目を配ってる人達はこれから新たな情報が発信されるのを期待して待ってる段階です。

  8. 匿名 2019.06.08 13:42 ID:a641ec5ca 返信

    世界初、というよりはすべて邪道を踏み抜いている感じでは…
    4kスマホは他のメーカーも作ってないし…

    • 匿名 2019.06.08 13:42 ID:a641ec5ca 返信

      まあそこが私のXperiaが好きな理由なんですけどね

    • 匿名 2019.06.08 14:22 ID:ff1d866c5 返信

      作ってない→×
      作る技術がない→○

    • 匿名 2019.06.08 14:35 ID:005f8e7e9 返信

      サムスンの折りたたみスマホの時に「成功するかどうかはともかくまずやることがすごい!」
      って絶賛してた人たちが販売一旦延期になった途端蜘蛛の子を散らすようにいなくなったのは記憶に新しい
      予約までさせるならちゃんと販売できるクオリティのものになってからしなさいよってことですね

    • 匿名 2019.09.03 14:46 ID:ee428fc07 返信

      そのとおりだと思います。4Kなんてパネルを発注して乗せればどこでも乗せられる。それなのに載せてないのはメリットが薄いから。実際に人間の視覚的にスマホサイズでの4Kはほぼ無意味です。それなのにコストがバク上がりするなら載せないのが当然。今まで4K載せたから売れたか?否。ということですよね