近年のiPhoneやAndroidスマホのハイエンドモデルにて対応している衛星通信ですが、ミドルレンジなど比較的低スペックのモデルに直ぐに普及、とはならない模様。衛星通信のコストが増加していることが、背景にあるようです。
約6,200円のコスト増
著名リーカーDigitalChatStation氏によると、衛星通信のコスト(おそらく通信用チップのコスト)が約300元(約6,200円)増加したとしており、ハイエンドモデルのみが採用する機能となるとのこと。
コスト増については、スマホにおける最初期、Huawei Mate 50シリーズ(50Eを除く)での衛星通信が双方向ではなく片方、つまりメッセージ送信のみが可能であり、それが双方向、メッセージの送受信が可能となり、それに加えて通話が可能となるなど、できることが増えてきたため、説明がつくでしょう。
また今後更に進化していけば、コストもそれに伴ってまだ上がっていく、と見るのが妥当と言えます。
なお現在のメーカーごとの採用状況は、以下の通りです。
Huawei
- Mate 60は双方向通信(メッセージ)、Mate 60 Pro、Pro+、RS Ultimate、X5は双方向通信(メッセージ・通話)に対応
Apple
- iPhone 15、15 Plus、15 Pro、15 Pro Max全てにおいて双方向通信(メッセージ)に対応
OPPO
- OPPO Find X7は非対応で、X7 Ultraのみ双方向通信(メッセージ・通話)に対応
Honor
- Honor Magic6は非対応で、6 Proのみ双方向通信(メッセージ・通話)に対応
こうして見ると、AppleはiPhone 15シリーズ機全てで採用となり、Huaweiは先駆け故か、無印モデルのMate 60でも、メッセージのみながらも双方向通信に対応しています。
一方OPPO、Honorは、無印モデルではどちらも非対応で、上位モデルのみでの採用に。
他主要メーカーに関しては、Xiaomiは事前リークで14 Proが双方向通信に対応するとされていましたが、結局対応とはならず、これについてDigitalChatStation氏は、コスト上の理由で中止となった、と述べています。
vivoについては、最新のvivo X100 / X100 Pro含め、Xiaomi同様未だ対応モデルは発売していませんが、vivo X100シリーズ最上位モデルとなるであろうX100 Pro+でテスト中との情報が、昨年12月初めに出ています。なお同モデルは、今年3月の発表が見込まれています。
またサムスンは、Galaxy S24シリーズで対応すると見られていましたが、こちらも結局非対応となっています。
衛星通信対応は6Gへの布石?
そもそもなぜ各メーカーが挙って採用するかについては、DigitalChatStation氏は、付加価値の他に、衛星通信網が、将来の6Gネットワークのレイアウトと深い関係がある、としています。
またハイエンドモデルが衛星通信に対応しないのは不合理であるとも述べており、先述の通り、少なくとも中華メーカーでは、今後ハイエンドモデルでの採用がスタンダードとなっていくことが予想されます。今後の展開に注目ですね。
Source: Weibo, Via: Huawei Central, Mydrivers
SIMすらいらなくなるのはいつなのか。
それだと番号持てないからパケット不要でインターネット出来るものが早く来て欲しい