こんにちは。telektlistライターのSekeyです。筆者がスマートフォンに夢中になってから数年経った今、完全なベゼルなしディスプレイを搭載した機種をついに手にすることができました。
ノッチが気にならないと自分の中では思っていても、実際にフルスクリーンディスプレイを体験してしまったら、その気持ちも変わってしまいました。全面ディスプレイの圧倒的開放感。ノッチのある端末にはもう戻れません。
2019年7月現在、国内では初のrealme Xレビュー記事となります。
目次
購入について
中国にいる知人を通して購入しました。6GBモデルを選択し、定価の約2万6000円ほどで入手することができました。カラーはパープル/ブラックを選びんでいます。
Oppo F11 ProとGalaxy A60を含んだ3つで迷っていましたが、Oppo F11 Proはディスプレイが有機ELではないこと、Galaxy A60はパンチホールカメラが左側にあって気に入らなかったことが理由で選びませんでした。
realme Xの玉ねぎ/にんにくモデルも気になっていましたが、発売日まで待つことはできませんでした。
化粧箱・付属品
付属品はとてもゴージャスになっています。
充電器はVOOCチャージャーという20W高速充電に対応したものが付属していました。VOOCチャージャーと専用ケーブルのセットは別売りでも購入できるようになっており、中国国内の定価で4000円以上するものです。VOOCチャージャーを使用すると約1時間ほどでフル充電ができます。
カバーは少し変わったデザインのものが入っていました。プラスチックとTPU素材のハイブリットケースとなっていますが、ハイブリットケースは二つの素材の接着部分が壊れることもあるため長く使えるかは心配です。ポップアップ式カメラ搭載機種のため、カバーの上部分が大きめに切り取られています。
realme Xのスペックをチェック
realme Xは2019年の新機種ということで、最新のSnapdragon 710チップセットを搭載しています。アスファルト9などのゲームでもスムーズにプレイを楽しむことができており、チップセット性能にはとても満足しています。メモリも6GB搭載されていますが、普段使いで不自由は感じません。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 6.53インチ, 1080 x 2340, 有機ELディスプレイ, 394ppi |
サイズ | 161.2 x 76 x 8.6mm, 191g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Qualcomm Snapdragon 710 |
CPU | Kryo 360 Gold x2 & Kryo 360 Silver x6 8コア, 2.2 GHz |
メモリ(RAM) | 4GB / 6GB / 8GB |
ストレージ | 64GB / 128GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 48 + 5MP, F値/1.7, デュアルカメラ, LEDフラッシュ, PDAF |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 16MP, F値/2.0, ポップアップ式カメラ |
センサ類 | 画面内指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック あり |
その他特徴 | Dolby Atmos |
バッテリー | battery_charging_fullType-C 1.0, 3765mAh |
デザイン・質感
購入するまでは、realme Xの背面デザインが派手なのではないかと心配していました。しかし、実物では落ち着きのあるグラデーションカラーがクールな印象を与えるデザインでした。
本体背面はプラスチックですが、ツヤありのため指紋や汚れが目立ちます。
付属品のカバーをつけた状態では、グラデーションの紫の部分は隠れ、青とロゴだけが残ります。Oppoやrealmeのスマートフォンで多い、派手なデザインの機種が苦手だというユーザーでもカバーを着けることで気にせずに使えます。
realme Xを友人に見せてみたところ、「デザインも質感も2万円台には思えないね」というコメントをもらうことができました。
初期設定
Color OS 6では、通常日本語に対応していますが、今回レビューした端末は中国国内の限定モデルだったため中国語と英語のみにしか対応していませんでした。ここは残念なポイントです。
初期設定では新しいスマートフォンとして設定する、もしくは別のOppoの機種から引き継いだスマートフォンとして設定することができます。どちらでも設定を開始できるのは、iOSに似ています。
どちらかを選んだ後はWi-Fiやアカウントの登録を行って使用できる状態になります。アカウントは登録しなくても問題ありませんが、この段階でOppo IDを登録するとスマートフォンを便利に使うことができます。
ソフトウェア・アプリ
OSはColor OS 6(仕様)が搭載されています。これまで使っていたOppo K1ではColor OS 5が搭載されていましたが、Color OS 5の良さを残しつつ使いやすさがアップしたOSだと感じました。そして、Color OS 5で使いにくかった細かい部分が多く修正されており、ピュアAndroidとは全く異なるソフトウェアに進化し続けていると感じました。
通知センターはColor OS 5からの大きな変化でしょう。realme Xは本体サイズがとても大きいスマートフォンですが、通知パネルのボタンのサイズが大きくなっているため、タップしやすくなっています。明るさ調整バーの幅も広くなっており、大きい端末でも操作がしやすいです。XiaomiのMIUIを明らかに模倣したデザインなのはイマイチなところです。
そして、25枚ものオリジナル壁紙がインストールされていたのにはとても驚きました。個人的な感想ですが、どれも良い壁紙でした。壁紙を一週間のペースで交換する筆者には嬉しいポイントでした。
マルチタスク機能も搭載されており、realme Xのようなフルスクリーンスマホではアプリを大きく広々と使うことができます。
独自機能
- 中国国内バージョンということで、weiboなどの中国で人気のアプリがプリインストールされています。(ほとんどが削除可能)
- VOOCチャージという20Wの高速充電に対応した機種となっています。realme XでVOOCチャージをした場合は1時間ほどでフル充電できます。
- ポップアップ式カメラを搭載しています。
- インディスプレイ指紋センサーを搭載しています。
ポップアップ式のカメラがスバラシイ
ポップアップ式のカメラですが、本体の落下を検知すると自動で収納されるようになっています。何度か筆者の体の上に落としてみましたが、落下する前(=空中)にカメラがきちんと収納されます。この様子なら、落下して壊してしまうことは防げるでしょう。
無理やりカメラを引っ込めようとすると、本体が力を感知して自動で収納するようになっています。また、短い間隔でカメラの出し入れを何度もするとrealme Xに怒られる仕組みです(注意メッセージが出てくる)。ポップアップ式カメラで不安だった部分に全て対策がされていたことは、実際に購入してみるまで分かりませんでした。
カメラが飛び出してくるスピードは速くはありませんが、決して遅くもありません。Oppo Find Xのカメラよりも少し遅いくらいのスピードです。
また、飛び出す時に「ウィーン」というモーター音がカメラ付近からします。静かな場所では、少し目立ってしまいますが、消せるものではありません。モーターのパワーはなかなか強く、大きな消しゴムを上に置いた状態でも持ち上げることができました。
モーター音とは別に、エフェクト音を3種類から選んで追加することも可能です。「ピコポン・ピコポン」や「シュー・ピロロロ」という近未来的なエフェクト音がスピーカーから流れます。
同じポップアップ式カメラを搭載したスマートフォンであるvivo V15 Proを購入した友人によると、「友達がふざけてポップアップ式カメラで写真をたくさん撮るというイタズラ被害に悩んでいる」と話してくれました。
カメラ性能
realme Xで実際に撮影したサンプルショットを掲載します。今回は、通常モードでの撮影に加えてナイトモードでの撮影も試してみました。
上の写真は同じ場所からナイトモードで撮影をしたものです。通常モードでは暗くなっていた建物や、白色が明るく再現されていることが確認できます。道路や建物のライトアップもきれいに写せており、ナイトモードでなければ撮れないであろうキレイな写真が撮影できました。
上の二枚の写真はどちらも通常モードで撮影したものです。自然の風景を撮影するシーンで、特に良さを感じられるカメラです。本体が風景を撮影していることを自動で検知し、良い具合に色味を調整してくれます。
普段のシーンだけでなく夜景の撮影、風景の撮影からセルフィーまで、すべてを得意とするカメラだと感じました。2万円台のスマートフォンでこのカメラ性能は素晴らしいと思います。
このほかにもrealme Xで撮影した写真をSNSに投稿してみましたが、多くの「いいね」をもらうことができました。SNSを多く使用するユーザーにもバッチリのカメラだと言えます。
スピーカー・音質
音質は普通のスマートフォンと変わらないレベルでした。音楽やYouTube動画で実際に使用してみると、低音を得意としているスピーカーだと感じます。
音量ボタンから音量も細かく調整でき、最大音量も満足できる大きさでした。音量ボタンは本体左側面に搭載されていますが、指が届きやすく満足しています。
3.5mmイヤホンジャックが充電端子の横に搭載されているのはとても嬉しいポイントです。
処理性能・ゲーム性能
realme XはSnapdragon 710を搭載したミドルアッパーレベルのスマートフォンとなっています。最新のチップセットだけあって、性能はとてもよく、SNSなどのアプリや、タブを10個以上開いたブラウザでもとても快適に動作します。
アスファルト9という3Dグラフィックがキレイなレーシングゲームでもサクサクにプレイすることができます。ゲームのプレイ中に映像が固まってしまったり、強制終了(落ちる)することも一切ありませんでした。
電池持ち
realme Xのバッテリーは3765mAhとなっており、一般的なスマートフォンと比べても少し大きめのバッテリーを搭載しています。
大容量バッテリーを搭載しているため、1日中ゲームやSNS、ブラウジングに使用してもバッテリー残量は40%以上残っていることが多いです。(個人差あり)
筆者の場合、2日もしくは3日に一度充電をするペースが続いています。最近では長時間飛行機に乗ることがありましたが、バッテリー持ちには非常に満足できています。
ここがグッド!「その1」ーインディスプレイ指紋センサーが進化している
realme Xではインディスプレイ指紋センサーが目玉機能となっていますが、その性能は予想以上でした。筆者はOppo K1でもインディスプレイ指紋センサーを体験していますが、商品化するレベルではないというのが感想でした。
今回のrealme Xに搭載されているインディスプレイ指紋センサーは性能が大きく向上しており、ロック解除のスピードはとても高速で精度も高くなっていました。ロック解除のスピードはほとんどOnePlus 7 Proと変わらないと言って問題ないでしょう。
ちなみに、水気があったり、カッターでケガをした指では当然認証は失敗します。
指紋認証は高速ですが、顔認証はポップアップ式カメラを使うため、カメラが飛び出てくるのを一瞬だけ待つ必要があります。そのため、顔認証のスピードは指紋認証よりも遅めです。
ここがグッド!「その2」ーもうノッチ/ベゼルのある端末には戻れない
realme Xを買ってしまったらそれが、最後。
もうノッチ/ベゼルのある端末には戻ることができません。ノッチが気にならないと自分の中では思っていても、実際にフルスクリーンディスプレイを体験してしまったら、その気持ちも変わってしまいました。
少し前まではvivo NEXやOppo Find Xなどのフラッグシップスマートフォンでしか体験できなかったフルスクリーンディスプレイが、realme Xなどの低価格スマートフォンに搭載されるようになったことには感動します。
ノッチのあるスマートフォンで保護フィルムを貼ると、ノッチ部分にどうしてもホコリがたまるのが悩みでした。しかし、realme Xではそのような悩みもありません。
アスファルト9というゲームでは、ノッチがある機種でプレイするとタッチができない部分がスクリーン上にありました。ゲームを多くプレイする人にはフルスクリーンディスプレイは強くおすすめできます。
ここがダメ!ーSDカード非対応
3種類のバージョン全て(限定バージョン除く)でストレージは64GBとなっていますが、SDカードに対応していません。トレイにあるスロットは二つともSIMカード専用です。
64GBの内蔵ストレージでは、長く使うには少し心配かもしれません。今後写真や動画が増えた時、拡張したいと思ってもできません。人によっては、本体のストレージとは別にオンラインストレージサービスを使う必要もあるでしょう。
ここがちょっとダメ!ー分厚い
realme Xを使っていて気になったのは、「分厚い」ということでした。元々分厚い本体に。付属のカバーをつけてしまうとかなりの厚みになってしまうのが弱点でしょう。
ポップアップ式のカメラを搭載するとなると、どうしても本体の厚みが増してしまうメーカー側の事情もあるのかもしれませんが、ユーザーとしては少し不満を抱えています。
数年後のスマートフォンでは、更に安い機種でもポップアップ式のカメラが搭載され、厚さも改善されているかもしれませんね。
ここがちょっとダメ!ーポップアップ式カメラのスキマ
realme Xのポップアップ式カメラは本体の上部分にあります。収納されている状態の時に、本体との間に若干のスキマがあるのが気になりました。
そのスキマから小さいホコリやゴミが入りそうになっていることが多く、そのまま中に入ってしまわないか心配しています。
ポップアップ式カメラ自体はスムーズに動き、ホコリやゴミの侵入もきちんと考慮され、組み立てられているのだと思いますが、それでも少し心配になります。
比較:Mi 9Tとどちらがよいのか
Snapdragon 700番台のチップセットであるSnapdragon 730を搭載するスマートフォン、Xiaomi Mi 9Tのほうがコストパフォーマンスが良いという声もあります。
しかし、realme XとMi 9Tでは約1万円の価格差があります。筆者はMi 9Tの実機もテスト使用のみしましたが、コストパフォーマンスはどちらも等しく良いスマートフォンと感じました。
予算によって、そしてデザインやメーカーの好みで決めて問題ないでしょう。
Mi 9Tの派手すぎる背面デザイン(かなりピカピカで派手です)が苦手だというユーザーはrealme Xのパープル/ブラックを絶対に選ぶべきでしょう。
総合評価
- コストパフォーマンス ★★★★★「スナドラ710にポップアップ式カメラ、有機ELディスプレイ搭載」
- 生体認証 ★★★★★「インディスプレイ指紋センサーのスピードはフラッグシップスマートフォンと変わらない」
- 外観・高級感 ★★★★☆「プラスチックの背面は高級感はないが、外観のデザインは良い」
- カメラ ★★★★★「夜景も風景もバッチリなデュアルカメラは値段以上」
- 操作感 ★★★★☆「Color OSは少しずつ進化している」
realme Xでのモバイルデータ・インターネット通信は全て海外で行い、レビューを行っています。
コメント
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