Anker PowerPort Ⅲ miniレビュー:現時点で最高な30W充電器

つい先日、Amazonのタイムセールで安くなっていたAnkerの新型ACアダプターの「Anker PowerPort Ⅲ mini」を購入しました。今回はこの充電器のレビューとなります。

Anker PowerPort Ⅲ miniって何?:Ankerから出ている30WのUSB-C対応ACアダプター

良いところ:軽量コンパクト、かっこいいデザイン、安全と信頼のAnker製

悪いところ:定価が競合製品よりも少し高いこと

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Anker PowerPort Ⅲ miniレビュー:現時点で最高な30W充電器

Anker PowerPort Ⅲ miniとは?

Anker PowerPort Ⅲ miniはスマホ周辺機器で有名なAnkerから発売された、最大30Wの高速充電に対応するACアダプターです。

主な仕様は以下の通り。

サイズ:約51 × 44 × 28 mm
重量:約63g
入力:100 - 240V〜1.2A 50 - 60Hz
出力:5V=2.4A / 9V=3A / 15V=2A / 20V=1.5A

特徴としては折りたたみ式のプラグを採用していること。iPhoneに付属するApple純正の5W充電器、18W急速充電器はどれもプラグが収納できません。また、GaN(窒化ガリウム)採用で話題となった同社のAnker PowerPort Atom PD 1もプラグを収納できず、運搬時のネックとなっていました。

PC、スマホの周辺機器メーカーのAnkerから、新しい充電器のPowerPort Atomシリーズが発表、発売されました。 ...

一方で、当製品は近頃流行りのGaNではなく、一般的なシリコン半導体を採用しています。GaNは小型軽量化、熱の抑制ができるのが特徴となっているため、サイズ感、熱の有無は気になるところでしょう。

さて、前回はAnkerから発表された新しい充電器(ACアダプター)のPowerPort Atomについて、まとめました。今回はその小...

外観レビュー:マットな質感がGood!

まずは開封していきます。

iPhone 8の外箱と比較するとこんな感じ

Anker PowerPort Ⅲ miniは非常に小さな箱で送られてきます。大変コンパクトなため、Amazonで購入すると郵便受けに入れられた状態で届きます。

内容物はこの通り。ユーザーマニュアルにAnker謹製の「Happy? Not Happy?」カード、そして本体です。非常に簡素なパッケージングです。

本体は指紋のつきにくいマット仕上げとなっています。さわり心地はとても良く、ずっと頬ずりしたくなるサラサラ感です。ひょっとしたら細かい傷がつきやすいのかもしれません。追って報告します。

プラグ側はこんな感じ。コンセントタップへ接続するところが安定するように平面化処理が施されています。

ちなみにほとんどのAnker製品に言えることなのですが、このACアダプター、つなぎ目の部分が膨らんでいるため写真のように置くと傾きます。なお、実用上はまったく問題ないです。

ケーブルと接続する反対側はUSB-Cポートが一つ、そして青に光るランプがついています。

USB-CポートにはAnkerのPowerIQ 3.0のロゴが描かれています。なお、PowerIQ 3はUSB Power DeliveryやQualcomm Quick Chargeと互換性のある規格です。

近頃、スマートフォンを取り巻く充電環境は各メーカーの競争のポイントとなっており、様々な独自充電規格が登場しています。 充電環境...

サイズ感はiPad用の10W or 12WのACアダプターと同じ

Anker PowerPort Ⅲ miniのサイズは約51 × 44 × 28 mmとなっています。

AppleのiPhoneに付属する5Wの充電器と比較するとこんな感じ。幅は同じで高さは約1.6倍です。

横幅はこんな感じ。プラグが飛び出ている部分を考慮すると同じ幅です。

つまり、「運搬時は5W充電器を縦方向に伸ばしたサイズであり、利用時は壁からプラグの分だけ飛び出る」ぐらいのサイズ感です。

感覚的にはiPadに付属する10Wまたは12Wの充電器と同じサイズ感です。iPadの充電器も折り畳めますが、当製品はそれの2-3倍の出力ができ、MacBookも充電することができます。

実際に壁に挿して利用したときのサイズ感はこんな感じ。横幅が5W充電器と同じ程度ですので横に並んでいるタイプのコンセントタップであれば干渉を心配する必要はありません。

上下も小さいACアダプターであればギリギリ干渉しません。この接続時のコンパクト感が最高です。

同じくAnkerのPowerCore Fusion 5000と比較するとこんな感じ。

流石にモバイルバッテリーと比較するとかなりコンパクトです。ちなみにPowerCore Fusion 5000はMacBookのACアダプターと同じサイズ感です。

横幅は同じぐらい。例によってPowerCore Fusion 5000も傾きます。

こんにちは、Moです。 旅行に行った時や、ノマドワーキングなどの普段使いの時に充電ケーブルが多すぎてカバンの中でかさば...

暗闇で光る仕様は好みが分かれるか

Anker PowerPort Ⅲ miniは充電時に青色に光るようになっています。

暗闇でわかりやすい上、プレミアム感があるのはいいのですが、就寝時に少しでも光があると嫌な人は気をつけたほうがいいでしょう。とはいえかなり弱い光ですのでほとんどの人は気にならないとは思います

なめらかな表面、マットでありながらわずかに光沢を感じる仕上がり、ブルーのランプのワンアクセントが特徴のACアダプターとなります。外観はプレミアム感があり、かなり仕上がりが良いと思います。

正直「GaN非採用の半導体シリコン製ACアダプターでこんなにコンパクトにできるのか!」と驚きました。PowerCore Fusion 5000は邪魔なほど大きく、重すぎてたまにコンセントタップから落下する事故がありましたが、PowerPort Ⅲ miniのコンパクト感は利用時、運搬時ともに完全ストレスフリーでした。若干長いのが難点ですが、サイズ感はほぼ完璧でしょう。

肝心の充電速度は?

それでは肝心の充電速度を比較していきます。検証方法は以下の通り。

  • iPhone 11を充電する
  • バッテリーが減ったときに充電することを想定し、20%から充電を開始する
  • 30分間5分おきにバッテリー残量を計測し、どれだけ充電されたかを比較する
  • 充電時はバックグラウンドアプリは全消しの上、機内モードにする
  • 充電器はiPhone付属充電器(5V1Aの5W)、Ankerのちょっと古い充電器(5V2.4Aの12W)、そして本製品(最大30W)の3つを用いる
  • 本製品以外は同じUSB-A to Lightningケーブル、本製品は急速充電対応のUSB-C to Lightningケーブルを用いる

Appleは18W急速充電器で30分で50%充電可能と発表しています。果たして結果はどうなるのでしょうか。

結果はこのようになりました。(横軸は時間[min]、縦軸はバッテリー残量[%]です)

Apple 5W充電器:20%→37%

Anker 12W充電器:20%→56%

PowerPort Ⅲ mini:20%→67%

Apple純正の18W充電器が30分で50%充電できるとのことでしたが、それにわずかに届かないという結果になりました。はじめは9%/5minのペースで充電されていましたが、最後には6%/5minまで落ちていましたので、0%から始めればおそらく50%/30minを達成できると思います。

iPhone 11であれば最大18Wの急速充電が可能である事がわかりました。この充電速度であれば、外出直前にバッテリーが少ないことに気づいてもある程度は充電できそうです。

一方で、30Wの充電に対応したスマートフォンやiPadなどのタブレット、そしてノートPCであればPowerPort Ⅲ miniの本領が発揮されるのだろうと思います。

そういった端末も充電したいのであれば最適な充電器なのですが、iPhoneの充電だけであればあまり価格差はないですがこういった18Wの充電器で十分だと思います。

発熱は心配なさそう?

GaN非採用ということで発熱するかどうかが気になる点ですが、現状全く問題ないです。

30分間の充電をした際、私の触った感覚ではiPhone付属の5W充電器のほうがPowerPort Ⅲ miniよりも熱を持っていました。それもかなりの差です。

5W充電器はずっと触っていると低温やけどをしてしまいそうなほど熱かったですが、PowerPort Ⅲ miniはほんのり温かい程度。熱暴走する心配はほとんどなさそうです。

ただし、これはあくまでiPhone 11を充電した際の結果です。充電速度から察するに18W(9V2A)充電でしたので、スペック上可能である30W(20V1.5A)充電時には熱を持つ可能性が否定できません。後日30W充電可能なデバイスを用意して検証してみます。

競合製品と比較してみる

Anker PowerPort Atom PD 1と比較

競合製品を考えてみると、同社のAnker PowerPort Atom PD 1がまず上がると思います。

PowerPort Atom PD 1は当製品と同じ30WのACアダプターであり、その上「夢の新素材」GaNを採用しています。重量も54gと当製品よりも9g軽量です。

当製品がPowerPort Atom PD 1よりも優れている部分は収納制です。PowerPort Atom PD 1はプラグが折りたためず、プラグを折りたたんだPowerPort Ⅲ miniと比較すると野暮ったいです。それだけであれば問題ないのですが、プラグが出ている充電器は運搬時に他のものを傷つける可能性があります。プラスチックのカバーが付くようですがいちいちつけるのもめんどくさいですよね。

また、全長だけでなく横幅も気になります。

Anker PowerPort Ⅲ mini:約51 × 44 × 28 mm

Anker PowerPort Atom PD 1:約55 × 35 × 41 mm

横幅が大きいと干渉が心配です。

RAVPOWER RP-PC120と比較

当製品と猛烈に迷ったのがRAVPOWERのRP-PC120。

こちらも30W充電器でプラグの折りたたみが可能であり、GaN採用で軽量コンパクトです。サイズ感はこんな感じ。

Anker PowerPort Ⅲ mini:約51 × 44 × 28 mm

RAVPOWER RP-PC120:42 x 42 x 30 mm

サイズは完全にRAVPOWERの方に軍配が上がります。薄さではAnkerのほうが僅かに薄いですが、全体の長さが約1cmも違います。しかし、長さは干渉することとはあまり関係なく、自分の許容範囲内だったため、タイムセールで安かった当製品を選びました。安さは正義

それに加え、個人的にはRAVPOWERの光沢加工よりもAnkerのマット加工の方が好きです。デザインは完全に好みですので好きな方を選ぶと良いでしょう。

通常販売時はRAVPOWERのほうが安いようですのでこちらも是非検討してみてください。どちらを買っても満足できるはず。

Anker PowerPort Atom III Slimと比較

同じ30W充電器で、PowerPort Ⅲ miniと同時期に発表、発売されたものにAnker PowerPort Atom III Slimがあります。

こちらはGaN採用のフリスクサイズの薄い充電器となっており、運搬性を最大限重視したモデルとなっています。

Anker PowerPort Ⅲ mini:約51 × 44 × 28 mm

Anker PowerPort Atom III Slim:約76 × 45 × 16 mm

薄さが際立ちますが、一方で全長が2cmも長くなります。また、特性上コンセントタップと接続する際絶対干渉するだろうと思ったため、今回は見送りました。

このようにカブトガニのように配線して使うモデルとなっています。用途次第ではこちらのほうがデザイン上良い場合もありそうです。

まとめ:現時点で最高な30W充電器である

Anker PowerPort Ⅲ miniはコンパクトで充電速度も早く、現時点で最高なACアダプターであると思います。急速充電で普段よりもハイスピードな充電が可能になり、iPadや緊急時にはPCの充電もでき、大満足です。もはやAppleの充電器はタンスの肥やしです。

一方で、GaN非採用ということでまだまだAnkerの本気が出ていないともいえます。GaN採用の新モデルが登場し、もっとコンパクトにできるのかもしれませんが、私は当製品はもうこれ以上コンパクトになってもあまり恩恵を感じないほど小さいと感じます。GaNは60W以上の高出力ACアダプターでこそ本領を発揮します。

Anker PowerPort Ⅲ miniは3,000円前後でAnker公式ストア、Amazon、PayPaymall、au PAYマーケットなどのオンラインショップで入手可能です。タイムセールで2,000円前後になったり、過去にはリモートワーク特集で公式ストアで1,500円で販売されていたこともありますのでタイミングを狙って購入してみてはいかがでしょうか?充電のストレスから開放されるのでめちゃめちゃオススメです。

 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2020.05.22 19:57 ID:d609d8c41 返信

    Ankerよりbelkin推したい

  2. 匿名 2020.05.22 20:57 ID:1043b7b41 返信

    usb-c端子が3つとか4つついた充電器はよ出来ないかな。
    せっかく周りをtypeC化しても、コンセントとかpcに繋ぐ側がtypeCじゃないと結局CtoAケーブル持たないといかんしなぁ。

    もちろん、Cが2つある充電器が存在するのは知ってるからな?その上で言ってるんやぞ?

  3. 匿名 2020.05.23 21:51 ID:2370675fd 返信

    >PowerCore Fusion 5000は邪魔なほど大きく、重すぎてたまにコンセントタップから落下する事故がありましたが、PowerPort Ⅲ miniのコンパクト感は利用時、運搬時ともに完全ストレスフリーでした。

    3年前に発売された2ポート5000mAhバッテリー内蔵の充電器と、最新の1ポート単機能小型充電器を、サイズと重量で比べるのはさすがに可哀想だろ……(´・ω・`)

    • 匿名 2020.05.24 09:35 ID:690e7f339 返信

      しかもFusion5000ってモバイルバッテリー機能もついてるやつやからなぁ…

  4. 匿名 2020.05.24 09:52 ID:ca553adb9 返信

    USB電圧チェッカーあるとこういうのは捗る
    特に変な規格持ってる中華Android多用してる場合は
    さすがに最近はType-C充電器でVbus hotなのはもうないと思うけど、チェッカーあると繋いだ時点でわかるし