このレビューは日本国内でSIMフリー版・キャリア版の双方が発売されている「Mate 20 Pro」のテレクトリスト読者による実機レビューです。
doghair様、レビュー投稿ありがとうございました。
目次
Mate 20 Proのスペック概要
Mate 20 ProはHuaweiが発売した最上位モデルのスマートフォンです。発売当初は世界一位のカメラ性能を誇り、現在もトップクラスの性能です。44Wの急速充電は30秒で1%ずつ電池残量が増えていく驚異的な速さ。2018年のHuaweiで一番高いモデルに恥じない性能です。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 6.3インチ, 1440 x 3120, 有機ELディスプレイ, 538ppi |
サイズ | 157.8 x 72.3 x 8.6mm, 189g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Hisilicon Kirin 980 |
CPU | Cortex-A76(2.6GHz) x2 & Cortex-A55(1.92GHz) x4 & Cortex-A55 x4 8コア, 2.6 GHz |
メモリ(RAM) | 6GB |
ストレージ | 128GB, sd_card microSD最大(NMカード)256GBまでSIM2スロットを使用 |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 40 + 20 + 8MP, F値/1.8, トリプルカメラ, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ, デュアルトーンLEDフラッシュ, レーザーAF, PDAF, 5x光学ズーム, ISO 102400 |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 24MP, F値/2.0, 26mm広角レンズ |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 気圧センサ, 顔認証ロック |
機能 | 防水 IPX 8, 水面下での使用が可能, イヤホンジャック なし |
その他特徴 | Qiワイヤレス充電, 40W急速充電(30分で70%) |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 4200mAh |
購入について
購入の決め手
ディスプレイの綺麗さとLEICAチューンカメラの素晴らしさ
購入場所・購入時期・購入価格
ヨドバシカメラにて、2019年2月に新品を約12万円で購入
購入モデル
国内版SIMフリーモデル、メモリ:6GB、ストレージ:128GB、本体色:ミッドナイトブルー
化粧箱・付属品
高級機らしい、きっちりとした(iPhoneのそれよりも上質な)造りの化粧箱です。Mate 10 Pro よりは簡素化されていますが、それでも「取っておきたい」と思える仕上がりになっています。
付属品は、USB-C ハイレゾイヤホン、クリアケース、40 W HUAWEI SuperCharger、USB ケーブル (A to C)、 USB-C to 3.5 mm ヘッドフォンジャックアダプタ、クイックスタートガイド、SIMピン です。
本体デザイン
比較的広めのノッチを持ちつつも、狭額ディスプレイを採用しており、前面はほぼ画面というイメージです。
背面はガラスですが細かなメッシュ加工がされており、光沢がありつつも指紋の残らない、サラサラとした心地よいテクスチャーになっています。フラッシュと3つのカメラ、計4つの円形が角丸の四角のフレームに収められてセットされていることから、高機能ながらも上品なデザインになっています。
本体右サイドに電源ボタンとボリュームボタンが集約されており、左サイドはSIMスロットもなくスッキリとしています。SIMスロットは下サイド(USB-Cポート脇)に配置されています。電源ボタンは赤く着色されており分かりやすく、ちょうど親指で押さえやすい位置に配置されています。
ボディはかなり縦長ですが、本体の厚みは抑えられているため、非常に持ちやすい印象です。
ディスプレイ
ディスプレイはSamsung製のAMOLEDを凌駕するレベルにある、とても素晴らしい画質です。黒も限りなく漆黒に近いレベルです。色再現性も非常に素晴らしく、本機をカメラの代用として利用する際のモニターとしても、文句の付けようのないレベルのものです。
尚、画面上部中央に画面幅1/3程度のノッチがありますが、設定でノッチの左右を黒く表示させることができ、その画面の大きさを利用してノッチを意識させない表示を選択することが可能です(設定画面写真を参照ください)
ソフトウェア・アプリ
キャリアモデルではないため必要最低限のアプリに絞られており、不要アプリの削除といった作業が発生せず、快適です。
標準のホームは可もなく不可もなくですが、フォルダ表示した際の一画面当たりのアイコン数が9個と少ないため、利便性を上げるには他のホームアプリを活用すると良いと思います。
独自機能
特徴的なアプリとしては「スマートリモコン」があります。こちらは世界中で発売されている多くのリモコン対応機器(TV、DVDのみならずエアコンも含む)をデータベースとして保持しており、本体上部の赤外線トランスミッタを利用して本機をリモコンの代わりとして利用できるようにするものです。他にもリモコン機能をもつスマートフォンはありますが、ここまでカストマイズ可能なものは無いのではないかと思います。
画顔認証の精度も十分に高いのですが、眼鏡着用時や暗所での利用時に画面内指紋センサーが非常に便利に利用できます。後発のGalaxy S10のそれには劣るものの、やはり指紋センサーが前面にあることは、端末を持ち上げる必要もなく、ユーザビリティ上とても自然に感じます。
処理性能
ゲームは未確認ですが、通常のアプリを使用する分には全く問題はありません。複数のアプリを立ち上げても、特にスローダウンを感じる場面はありません。
素晴らしいパフォーマンスです。
カメラ性能・写真サンプル
美術館にて4種類の画角で撮影しました(上から順に広角・x1・x3・x5(デジタルズーム))。
本機種のカメラ機能はスマートフォン付属のカメラレベルを凌駕しており、ミドルクラスや上級クラスのコンパクトデジカメレベルにあるといえます。ファインダーが無いことを除けば、完全にコンパクトカメラの代替となります。
加えて、カメラの背面モニターとは比べ物にならないディスプレイがあるため、通信機能付きのカメラと考えても良いレベルです(私は本機種をカメラ兼テザリング用ルーターとして使用しています。これを機にAPS-Cカメラは売却したほどです)
以下はMate 20 Proで撮影した写真サンプルです。(画像クリックでフルサイズ表示。ファイルサイズにご注意ください)
スピーカー・音質
基本的にイヤフォンを使用するのであまり注力して評価していませんが、必要十分なレベルを備えていると思います。
電池持ち・充電速度の印象
ディスプレイの明るさ設定にもよりますが、バッテリーの持ちは非常に良い印象です。
Qi充電にも対応しており、また万一の際も本機が通話・通信用のGalaxyの代替機となるため、モバイルバッテリーは携帯しなくなりました(代わりにSIMピンを携行しています)
まとめ
◎良い点
- 驚異的なカメラ性能の高さ
- 美しいディスプレイ
- au / UQ mobileのVoLTE対応
×悪い点
- 画面が縦に長く、ポケットには収まりづらい
- 若干重さを感じる
- Felicaに対応していない
全体的な感想
現在入手可能なあらゆるハードウェア技術を結集した「技術のデパート」のようなスマートフォンです。
正直、ハードウェアのポテンシャルをシステムとして活かし切れていない感はありますが、逆にいうとハードウェア面(システム面)での不満は皆無といえるレベルにあると思います(必要の無いユーザーにとっては「宝の持ち腐れ」になる場合があると思います)。
Mate 20 Proのようなフルスペックモデルをリファレンスとして、各ユーザーが自分に必要な機能を絞り込んだリーズナブルな機種を選択する、といった金字塔のようなモデルといえます。
本機種を見ると、スマートフォンという製品の現段階での終着点が見えたと思いますが、デジタルの進化はこれまでの予想を大きく超えてきているので、今後、これを超えるエポックメーキングな商品が出てくることを楽しみにしたいと思います。
満足度:10点満点中8点
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