やっと発売されましたね、Pixel 5。
10/1の深夜3時頃に発表されたGoogleの最高峰スマホであるPixel 5。Pixelとしては初めての5G(Sub-6のみ)、リバーシブルワイヤレス充電、超広角カメラが搭載されたハイエンド機よりのミッドハイ機です。
そんなPixel 5ですが、私個人は正直に言いますとワクワク感がなくてちょっとがっかりしました。
目次
なぜPixel 5にがっかりしたか
なぜ私がPixel 5にがっかりしたかといいますと、ひとえにガジェットらしさがなかったからです。
新機能にGoogleらしさを感じない
Pixel 5で新たに搭載された機能は前述の通り、
- 5G(Sub-6のみ)
- リバーシブルワイヤレス充電
- 超広角カメラ
- 90Hzディスプレイ
あたりです。これってGoogleにしかできないことではなくて、今やどのメーカーもできている機能です。
Pixel 3やPixel 4にあった革新を感じない
では、過去のPixelシリーズはどうだったか見ていきましょう。
Pixel 3はデュアルカメラが主流だった時代にあえてシングルカメラ+AIで挑戦したモデルです。Google得意のソフトウェア処理でシングルカメラながらもロスレス望遠、ナイトモード、ポートレートモードを実現し、どれも素晴らしいパフォーマンスを実現しました。
Pixel 4はジェスチャー操作ができるようにSoliレーダーを搭載しました。開発者向けの発表にあったツマミを回すと言った細かい操作はできなかったものの、簡単なジェスチャーを認識してくれるということでスマホの操作が大きく変わる未来が垣間見えました。それだけでなくオフライン音声認識もありましたね。
それと比べるとPixel 5はそれらしい革新技術がなくて物足りなさを感じます。
4a 5Gの同時発表で存在がかすれる
唯一Googleらしさを感じられて、「おっ」と思える機能として
- ナイトモードとポートレートモードの併用
- ポートレートモードのライティング補正
が挙げられます。これらの機能はGoogleのAI、ソフトウェアを活用したGoogleらしい機能であり、実用性もかなり高いほうだと思います。
一方で、カメラ構成が全く同じのPixel 4a 5Gでも同じ機能が利用できます。上位機種でGoogleの技術が詰まっているはずの最新無印シリーズであるPixel 5だけの機能じゃないというところもPixel 5を中途半端なモデルと感じる点ですね。
ちなみにPixel 5はPixel 4に搭載されていた画像処理用のチップであるPixel Neural Coreも廃止されています。
個人的にはSoCは700番代のSnapdragon 765GであることはGoogleがそれで十分快適に使えると考えているのであれば全く問題ないと思います。ただ、Googleの技術の結晶である最新のスマートフォンが5G、リバーシブルワイヤレス充電、超広角カメラの搭載、90Hzディスプレイという他社と同じラインにとどまっている点が残念なのです。
守りのPixelはaシリーズで十分ではないか
以上がPixel 5にがっかりした点になります。
ではGoogleがなぜPixel 5を登場させたのかを考えると、よりユーザーの声に耳を傾けた結果なのではないかと私は考えています。
Pixel 3のカメラは革新的でしたがPixel 4のSoliレーダーは使わないという人も多いですし、音声認識も正直に言ってしまえば脇役です。逆に、超広角カメラや90Hzディスプレイなどはユーザーにはわかりやすい改善点であり、実用上嬉しいのはこちらの方でしょう。
つまり、無印PixelシリーズはGoogleの最新技術を詰め込んだ攻めの姿勢からユーザーの声を反映した守りの姿勢へと変わったのです。
しかし、Pixelには低価格版のa付きモデルがあります。楽しくてワクワクするガジェットを見てみたいというヲタク的には低価格でピュアアンドロイドのエクスペリエンスを楽しめるというNexusの流れをくむ「守り」のスマホはaシリーズに任せて、無印Pixelシリーズはユーザー置いてけぼりでもいいからGoogleにしかできない尖ったモデルになってほしいのです。
ラインナップとしては堅実か
市場で売れることを考えたら今回のPixelシリーズのラインナップは実に堅実です。
低価格で普通に使えるPixel 4a、超広角カメラが付いて流行りの5Gにも対応しスペックもアップしたPixel 4a 5G、そこに防水やリバーシブルチャージ、90HzディスプレイもついたPixel 5。価格はそれぞれ約4万、6万、8万と約2万円刻みで手に入れやすい価格帯になっています。
Pixelらしく3年間のOSアップデート保証もあり、非常に魅力的な端末であることは事実です。(実際に売れるかどうかはまた別の話ですが。)
実用的な機能を多く搭載し、ユーザーの意見を積極的に取り入れるようになった点は非常に素晴らしいですが、今までのPixelシリーズにあった野心的な先進技術が無く、Googleが自社の最新スマホで守りの姿勢にはいったことは残念と言わざるを得ません。「スマホで搭載すべき新技術はもうない」ではなく、というメッセージではなければいいのですが......
ともあれ、革新的な新技術は来年のPixel 6に期待です。
皆さんはPixel 5についてどう感じましたか?是非コメント欄でお聞かせください!
※本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています
>>今やどのメーカーもできている機能です。
ティム「せやな」