2019年6月3日、ついにXiaomiとOPPOはそれぞれのtwitter・weiboにて「ディスプレイ内蔵型カメラ」のプロトタイプを公開しました。既に画面の中に指紋センサーを内蔵した製品というのは数多く発売されていますが、カメラを内蔵するというのはスマホメーカーにとって夢とも言えるブレイクスルーです。
https://twitter.com/oppo/status/1135393369113280512
今までもOPPO、Samsung、Essentialなどが同様の技術を開発中であると報じられていました。今回ついにそれが発表された形となります。ちなみに、Xiaomiの映像に使われている端末は、Mi 9をベースにしているとのこと。
Do you want a sneak peek at the future? Here you go...introducing you to Under-Display Camera technology!#Xiaomi #InnovationForEveryone pic.twitter.com/d2HL6FHkh1
— Xiaomi #5GIsHere (@Xiaomi) June 3, 2019
ところで、このタイミングでOPPOとXiaomiがほぼ同時に発表したというのには少し違和感があるかもしれません。XiaomiはOPPOの発表の後、急いで追随するような形で発表をしています。当初もっと後に発表する予定だったものを、OPPOから話題を奪うために急遽発表したのではないかと見られています。
これらのスマートフォンは有機ELディスプレイを搭載しています。有機ELディスプレイにはバックライトがなく、ドット単位で別々に明るさを制御できるため、イメージセンサー上部のディスプレイを消灯させれば、下にレンズとセンサーを埋め込んでもカメラを動作させられるという原理です。
OPPOがtwitterで公開した映像。左ではXiaomi同様実際にノッチがないことを確認し、右では指を当てて上部にカメラが埋まっていることを確認している。
最近の大手スマホメーカーのフラッグシップモデルのトレンドは、端末に対して画面を大きくし、画面占有率を上げることです。
各メーカーは、上下左右いっぱいに画面を広げていますが、最後にはインカメラが邪魔になっていました。OPPOはFind Xのポップアップカメラ、XiaomiはMi MIX 3のスライド式カメラで全画面スマホを実現していますが、複雑な機構がネックでした。ディスプレイ内蔵型カメラの技術によって打開策が拓かれた形になります。
OPPOのRシリーズの次期製品(R19?)、もしくはXiaomiのMIXシリーズの次期製品(Mi MIX 4?)に搭載されるんでしょうかね。いずれにせよ、こういったインパクトのある新技術が公開されるのは、私達にとっても嬉しいことです。
Source: XDA Developers, twitter(Oppor), twitter(Xiaomi)
透過有機EL自体は5年以上前から存在していたが、現在まで画面下カメラが実現できなかったのは、透過下の撮影に不自然な光が入り込むことによる写実性の問題があったからだ
写実性の問題をどこまでクリアできているのか、話題性だけ求めて稚拙なまま世に出すようなことは避けてほしいと思う
大手ベンダーが未だ解決できていない問題を、OPPOやXiaomiという技術的に後発の企業がどこまで答えを導くことができたのか、興味深く見ていようと思う