7月21日にARでの発表を控えるOnePlus Nord。その実機画像が、OnePlusの共同創業者の一人であるカール・ペイ氏と海外YouTuber、マーケス・ブランリー氏の対談動画にて公開されました。
19分バージョンの動画リンクは下記になります(英語)。
目次
スタンダードなデザイン
初期の頃のリークではカメラモジュールが角ばっていましたが、最終的には2020年においてスタンダードと言えるデザインに落ち着いた模様。
通常のスマホ開発で、端末のデザインが決まるのは9カ月前のようですが、OnePlus Nordは6カ月前となりました。途中でデザイン変更も行ったため、発売が約1カ月遅れたとのこと。
紆余曲折を経て今のデザインに
対談の中で、カール氏はプロトタイプをいくつか紹介しており、特にそのカメラの配置が特徴的です。
このL字型カメラから今の縦のデザインになった理由としてカール氏は、OnePlus Nordは最初はテスト、実験的なモデルとなるつもりであったが、データや消費者を見て想定よりも売れるいい機会だと踏み、より売るためにはOnePlusだと一目見て分かるデザイン、縦長のカメラモジュールにしたとのこと。
OnePlus Nordはこうして生まれた
OnePlusはこれまでフラッグシップモデルを作り続けてきましたが、消費者からはもっと低価格のOnePlus機、そして古参ユーザーからは以前のような低価格のOnePlus機がほしい、との声もあったそう。OnePlusとしても以前から検討重ねてきたようですが、今までは、まだその時期ではない、技術が求めるレベルに届いていないとしてタイミングを見計らっていました。
ミドルレンジでもフラッグシップ機と変わらないエクスペリエンスを
そしてついに、ミドルレンジ、Snapdragon 700シリーズでも800シリーズと同じエクスペリエンスを届けられると判断して、ミドルレンジ機市場への参入を決意。
カール氏曰く、OnePlus Nordでスクロールしていても、どちらのプラットフォーム(Snapdragon 800シリーズか700シリーズ)か分からない、違いがわかるのは3Dゲームでハイグラフィック設定にしている時などくらいだろう、とのこと。
OnePlus Nordは始まりに過ぎない
OnePlus Nord、これはシリーズの名前となり、OnePlus Nord(スマホ)はOnePlus Nordというシリーズの最初の製品に過ぎないそう。OnePlus Nordはミドルレンジシリーズとなり、その名のもと低価格製品がこれからも出てくるとのことです。
コスト削減(約1600円)のためにIP認証は取らず
対談の中では、スマートフォンの部品のコストについても触れられています。
IP認証についてですが、IP認証を認証する機関などは存在せず、IP認証は単に基準に過ぎないとのこと。IP68で言えば、30分間水深1.5mにあっても問題なければIP68と言えるそうです。
もちろんそのためには、隙間などから水が入らないようシールなどを施さなければならないわけですが、それら自体のコストは小さく、コストの大部分を占めているのは主に2つ。IP認証のためにはテスト用の機械を買う必要があり、そのテスト用のマシンが非常に高額だそう。
2つ目は、人件費。全てのIP認証されるスマートフォンは、アセンブリラインの最後でテストを受ける必要があり、そのテストによりさらに製造には時間がかかり、人手も必要になるとのこと。
もちろん、1つ目のマシンについては端末をより多く作ればその分分散され1台1台当たりの値段は下がり、2つ目のテストについてはテストする人が経験豊富であれば時間も短縮され値段が下がります。そのため、IP認証が15ドル(約1600円)というのはOnePlusの場合で、全てのメーカーに言えるというわけではありません。
ちなみに、OnePlus NordにIP認証はないそうです。
その他の部品のコスト
NFCタグは4ドル(約430円)、AMOLEDディスプレイはLCDの2倍のコスト(エッジディスプレイだとさらに高額)。高リフレッシュレートは、普及してきておりコストも下がってはいるものの、スムーズなスクロールのためにリソースを費やしており、その分コストはかかるとのこと。
そして、特にフラッグシップモデルよりその姿を消しているヘッドフォンジャックですが、ヘッドフォンジャックの部品自体のコストは大したことがありません。スペースのためのハードウェアデザインのコストが大きいそうです。
近年、TWSイヤホンが普及し値段も下がってきているため、ヘッドフォンジャックの必要性は小さいとカール氏は言います。
OnePlus Nordはオールラウンダーに
カール氏は、他のメーカーはミドルレンジ機のある一つの特徴を大きく宣伝しているが、人々はその一つの機能だけでなく他の機能も日常で使うのであるから、個人的にはミドルレンジ機はそう何か一つ抜きんでているべきではないと主張。
素晴らしいカメラ、スムーズなエクスペリエンス、そして良質な、使いやすい、他人に勧めやすいオールラウンダーを作りたかった、それがOnePlus Nordとのこと。
ちなみに、開発初期段階では、フロントカメラにおいて時々人々が紫色になるといった不具合もあったそうです。
まとめ
OnePlusにとって、OnePlus X以来となるミドルレンジ機ということで、多くの期待を寄せてられているOnePlus Nord。
オールラウンダーということで、ポップアップカメラであったり108MPといったような大きな特徴がなく、良くも悪くも普通といった印象を受ける方もいるのではないでしょうか。今回の動画を見る限り、総合的な完成度はかなり高いミッドレンジ機となっており、期待ができそうです。
流石にデザインダサすぎる