三井住友銀行、みずほ銀行、電通、伊藤忠などの大手企業が主導する決済アプリ及びプリペイドVISAカードのKyashは、新しいKyash Cardに関する詳しい情報を公開しました。
新しいカードの変更点は以下のとおりです。
○カード番号のないデザインへ変更
○ICチップ搭載(4桁の暗証番号対応)
○VISAタッチ決済に対応
○決済上限が向上(還元上限は同じ)
×3Dセキュアは相変わらず非対応
×相変わらず航空券の購入など一部決済は非対応
×発行手数料900円
×既存カードも発行手数料が必要に
×既存カードの還元率が0.5%とさらに半減
最大の改善点は利便性の向上
新しいカードはApple Cardのように16桁の番号が印刷されておらず、KyashのロゴとVISAのロゴ、VISAタッチ決済対応のマークのみとなっています。カラーもネイビー・シルバー・ピンクの3色展開となり、デザイン性が向上しました。
また、ICチップが新たに搭載されたことにより暗証番号の入力で決済ができるようになりました。従来はサインが必要だった決済ですが、ようやく一般的なカードと同じレベルに到達しました。
さらに、VISAタッチ決済にも対応。こちらは暗証番号なしの利用ができ、(QUICPayには劣るものの、)カード単体で素早い決済が実現できます。
決済上限額も向上しています。従来のカードでは24時間に5万円、1ヶ月に12万円でしたが、24時間以内に30万円まで、1ヶ月に100万円までとなりました。しかし、肝心の1%還元の上限は1ヶ月あたり12万円のままです。
改善されなかった点も
一方で、3Dセキュア(本人確認サービス)や、一部決済できない問題などは改善されませんでした。
従来のカードは3Dセキュアに非対応で、様々なサービスで利用できなかったり、利用が制限されるシーンが多かったですが、今回の新しいKyash Cardも引き続き3Dセキュアに非対応となりました。また、新たなカードは既存のカード同様に飛行機、新幹線などの交通系、ホテル予約、公共料金支払い、商品券や電子マネーの購入等に利用できないようです。
お金の面では改悪のみ
お金の面でも改悪となりました。新しいKyash Cardは年会費は無料なものの、発行手数料がかかります。発行手数料は900円。
還元を得るためにお金をかけるのはハードルが高いですね。
既存のカードはKyash Card Liteに改名の上大幅改悪
既存のカードは2020年4月よりKyash Card Liteとして名前が変わります。
新たに発行する際には発行手数料300円がかかる上、決済還元率が従来の1%から0.5%に半減となります。
この10月に2%から1%に半減になったばかり。さらなる半減は大幅な改悪です。
今回の新しいKyash Cardは不十分な機能性の拡充にとどまり、手数料と還元率は改悪となりました。
これは筆者の印象ですが、Kyashユーザーの多くは1%でも節約したいと思っている人です。事実、還元率が半減した10月にはKyashから撤退する知人が多くいました。今回の新しいKyash Cardの発表を受けて、私もKyashとの付き合いを再考する頃合いになったかなと感じています。
新しいKyash Cardは2020年初頭より登場となります。
Source : Kyash
どこともそうだけど、事業規模が大きくなると還元しなくなるよね