つい先日発表されたiPhone 12シリーズ。デザインの変更、5G対応などポイントはいくつかありますがその中でも目立ったのがやはりカメラ性能。特にiPhone 12 Proシリーズは小さなタピオカが一個増えより卓越したカメラ性能になりました。
今回はiPhone 12シリーズ(特にProとPro Max)のすごいカメラ性能を自称アマチュアカメラマンの私、ナカヤマが一つ一つ解説していきます。
目次
①新たにLiDARセンサー搭載(Pro / Pro Maxのみ)
先述の通りiPhone 12 Pro / iPhone 12 Pro Maxには新たにLiDARセンサーが搭載されました。
LiDARセンサーとは赤外線を利用した深度測定システムです。可視光を利用しないためデュアルカメラ、デュアルピクセルを用いた深度測定とは異なり暗所でも利用可能、いや、むしろ暗所のほうが正確に利用できます。
iPhone 12 ProシリーズではこのLiDARセンサーはARに加えてカメラシステムにも組み込まれています。
ナイトポートレート
暗所でも正確で高速な深度測定ができることを活用し、ナイトモード利用時にもポートレートモードが利用できるようになりました。Apple公式サイトの作例を見ると背景の点光源の丸ボケが美しく、かなり期待できそうな機能です。
また、もちろん普通のポートレートも精度が大きく改善されています。
AF速度向上
また、深度測定情報を利用した高速オートフォーカスにも対応します。iPhone 12 Proシリーズは暗い場所では最大6倍も高速にオートフォーカスが可能であるとのことです。
②ナイトモードに対応した超広角カメラ
超広角カメラは13mm相当(120°の画角)、F2.4、5枚レンズ、手ブレ補正なしとスペック上は大きな変化はないですが、新たにナイトモードに対応しました。
手ブレ補正はないためシビアですが、ダイナミックな画角で美しい夜景が撮影できるようになったのは素晴らしい改善点です。
③より光量を取り込める広角カメラ
メインカメラはF1.6、7枚構成のレンズで取り込める光の量が27%アップし、特に暗所での性能が大きく向上しました。
強力なデュアル光学式手ブレ補正(Proのみ)
また、iPhone 12 Proは毎秒5,000回の計算(11 Proの5倍)をする新しいデュアル光学式手ブレ補正に対応。写真でも動画でも手ブレを抑えたものが描画されます。
大きいイメージセンサー(Pro Maxのみ)
iPhone 12 Pro Maxは画素ピッチ1.4μmから画素ピッチ1.7μmに、47%大きいカメラセンサーを搭載します。これによりより精細な細部と、より多くの色をとらえられます。それだけでなく暗所性能が87%アップしており、ナイトモードもより強化されたものとなります。
合理的なセンサーシフト式手ブレ補正(Pro Maxのみ)
イメージセンサーの巨大化に伴い手ブレ補正もレンズを動かす光学式手ブレ補正ではなくイメージセンサー自体を動かすセンサーシフト式手ブレ補正となります。
しかし光学式手ブレ補正は搭載されていないため、手ブレ補正がより強力なものであるかどうかは不明です。iPhone 13では両方搭載されて協調するデュアル手ブレ補正になるかもしれませんね。
④画角が伸びた望遠カメラ(Pro Maxのみ)
iPhone 12 Pro Maxの望遠カメラはF値が2.0から2.2へと暗くなった一方で、52mm相当の1.25倍である65mm相当へアップグレードされました。これにより遠くのものをより大きく写すことができます。
一方で一般的には一眼カメラは50mmや55mmの単焦点レンズが多いように50mm台の画角が扱いやすいです。スナップ写真で使いやすいかどうかは要検証でしょう。
⑤Neural Engine搭載【ハードウェア】
iPhone 12シリーズはA14 Bionicに加えてNeural Engineを搭載します。
Deep Fusionによる高画質写真
iPhone 12シリーズはHDR撮影のように各露出の写真を複数枚ブラケット撮影します。
Deep Fuisonはそれに加え、A14 BionicのNeural Engineを通じてベストなシャープさ、色、ハイライト、シャドウを持てるように各ピクセルの最も良い部分を選択。それらのピクセルを融合して、豊かな細部を持った写真に仕上げ
⑥Apple PhotoRaw(Pro / Pro Maxのみ)【ソフトウェア】
iPhone 12 Pro / iPhone 12 Pro MaxはLightroom等のサードパーティー製アプリを利用せずともRAW撮影とRAW現像ができるApple ProRAWを搭載します。
すごいのが生のデータだけでなくNeural Engineを通したAppleのチューニングがフィルターのような状態で一緒に記録されていること。データ破損無しでNeural Engineの美味しいところも持っていくという機能は興味がそそられます。まさにプロ向けの機能が加わった形になりますね。
しかし、「まもなく登場」とあるように発売日は使えずアップデートで対応するものだと思われます。iPhone 12 mini / iPhone 12でも使えたらいいのに......
⑦地味に嬉しい本体形状
これは細かい点ですが、iPhone 12シリーズの本体形状が角張った形状に変更されたことでよりグリップ力が高く撮影しやすくなることが予想されます。
それに加えてiPhone 5Sまでの機種のように地面やデスクにスマホを置いて撮影できるようになります。
すごく地味な点ですが少し嬉しいポイントですね。(ケースつけたら関係なくね?というツッコミはなしでお願いします。)
まとめ:カメラを楽しむならPro以上で!
以上、iPhone 12シリーズの素晴らしいカメラ性能についてまとめでした。
こうしてまとめてみるとほどんどのポイントがiPhone 12 Pro / iPhone 12 Pro Maxの機能となっていることがわかります。Apple最高峰のカメラ性能を楽しみたいのであればPro以上のモデルを選んだほうが良さそうです。もちろん11万円以上の出費が必要ですが......
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