COVID-19により多くの産業が世界的に影響を受けた2020年ですが、世界有数の市場規模を誇るインドのスマートフォンマーケットも縮小の動きを見せています。2020年4月から6月にかけては各メーカーによって厳しい時期ではありましたが、Xiaomiとvivoはインドでツートップの座を守り抜きました。
今回、新たにCanalysによってインドのスマートフォンマーケットのデータが公開されました。
昨年同時期と比べて約50%に低下した出荷台数
Canalysが公開したレポートによると、2020年Q2インド国内のスマートフォンマーケットにおけるスマートフォンの出荷台数は昨年の同時期に比べて半分近く低下していることが明らかとなりました。
2020年Q2の国内合計出荷台数は約1730万台を記録しました。一方の2019年Q2での数値は約3300万台であり、およそ-48%の成長率となっています。2020年Q1には約3350万台が出荷されていたことを考えると、COVID-19が表立った前と後でマーケットの状況が大きく変化していることは明らかです。
トップのXiaomiを追い続けるvivo
2018年からインド国内のスマートフォンマーケットでシェア1位を維持しているXiaomi。インド全土がCOVID-19による影響を受けましたが、2020年Q2もトップの座を守り抜きました。そして、vivoがXiaomiを追いかけるという動きが続いています。
Xiaomi*は2020年Q2に約530万台を出荷しており、同時期の時点で30.9%のマーケットシェアを獲得しているという予測がCanalysによりされています。
マーケットシェアで2位となるvivoは、同時期に約370万台を出荷し、マーケット内の21.9%を占めている見込みです。
かつてインドで強い存在感を見せていたサムスンはやや勢いを失い、16.8%というマーケットシェアに落ち着きました。
Xiaomiとvivoのツートップ、それらをテックジャイアントのサムスンが追っているのが、現在のインドスマートフォンマーケットとなっています。
*XiaomiはPocoブランドを含む
価格の変化に敏感になっている消費者傾向
COVID-19を受け、多くの人が経済的な苦難を強いられている状況が続いています。一部地域でもロックダウンが行われている中、スマートフォンという決して安くはない買い物はインド国内の消費者にとって今は優先順位が低くなっているのは明らかでしょう。事実、インド政府もスマートフォンを生活必需品ではないと声明を出し、国内大手通販サイトでの販売が禁止されていました。
また、インド国内では2020年になりスマートフォンの税率(GST:商品サービス税)に調整が入りました。国内シェアトップであるXiaomiをはじめ、多くのメーカーが増税後価格をすでに適用しています。インドでのスマートフォンの価格は増税を気に見直され、増税分以上に余分に値上がりをした製品が多く存在します。これには不満の声も多く、消費者の財布の紐が固くなっているのは間違いありません。
なお、中国製品へのボイコット運動の影響は4-6月の数字では確認できません。Xiaomi / vivo / OPPO / Realme等の中華メーカーの出荷減少率は市場全体(▲48%)よりは若干緩やかです。ただ、7月以降は予断を許さない状況であることは変わりません。
Source: Canalys
騒がれた割には不買運動の効果が出てないな
これGoogleが入り込む余地ないだろ