これが現代のインディアン・ドリームでしょうか。
北インド出身のShivam Vashist氏(23)は、ソフトのバグを発見して報告することによって得られる報奨金で収入を得ている”倫理的”ハッカーです。驚くことに、彼の年収は12.5万ドル(約1,400万円)ほどあるそうです。インドの平均年収は20万円程なので、およそ70倍ですね。
同氏は国際的な脆弱性発見プラットフォームとして有名な「HackerOne」に所属しています。IANS(インド・アジア通信社)によると、HackerOneの中でもとくに有名で高い評価を受けているのがShivam氏です。
19歳から始めた”倫理的”ハッキング
Shivam氏は19歳から”倫理的”ハッキング、いわゆるホワイトハッキングを開始し勉強を重ね、20歳のときに初めてバグ発見の報奨金を獲得。その後も兄弟にハッキングについて教え、家族全員を何度か世界旅行に連れて行くなどして生活しています。
Shivam氏によると、彼の家族はホワイトハッカーという同氏の職業選択に不安を覚えていたとのこと。しかし現在は、”倫理的”ハッキングが合法であることを理解したようで、彼の活動を応援しています。
過去には数日間ぶっ続けでバグと向き合ったこともあるそうですが、現在のShivam氏は「週に約15時間しか働かない」ようにしているとコメントしています。
インドはバグ報奨金の獲得シェアが世界No.2
バグの発見によって報酬を得られる、いわゆる「バグバウンティ」の報奨金獲得シェアはアメリカがダントツNo.1の19%です。しかしインドは報奨金獲得シェアを10%ほど占めており世界No.2の地位を得ています。
HackerOneはインドのハッカーに対して合計2,336,024ドル(日本円で約2.6億円)相当の報奨金を過去1年に支払っているとのこと。ちなみに、世界全体では1年間で合計2,100万ドル(日本円で約23億円)の報奨金が各国のハッカーたちに支払われています。
バグ報奨金制度は全世界同じ報酬なので、平均所得が低い国ほどバグを見つけるインセンティブは大きいはず。一攫千金を狙うインドのホワイトハッカーはこれからも増えていくでしょう。
Source:91mobiles
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