アメリカ政府は先日、本来は今月の4月1日までのHuaweiに対するGoogleやIntelを除いた禁輸制裁の猶予を45日間延長し、5月15日をさらなる猶予期間として設けました。
これまでの猶予期間について、設備やソフトウェア、技術についてHuaweiからそれ以外の企業のものへの移行期間とされていました。新たな猶予期間延長の理由について、米商務省産業安全保障局(BIS)は、特に地方の過疎地における通信網の混乱回避のための配慮、を強調しています。
Huaweiに対する制裁延長はこれで延長は4回目
Huaweiに関する制裁の猶予の延長はこれで四回目です。まず、去年の5月16日にトランプ政権はHuaweiをエンティティーリストに加え、同社が米国の取引先と取引することが非常に困難になるような大統領令を制定しました。その際に、制裁の影響を緩和するためとして5月20日から8月19日までの90日間の猶予が与えられました。
ところが、うまくHuaweiから他のものへの移行が完了していないとしてさらに8月19日までを目処に90日間、8月19日から11月18日までの90日間、さらに11月18日から2月16日の45日間、そして今回の2月16日から5月15日まで45日間の延長がされ、延長を重ねること計270日、これで4回目です。
一番最初の猶予の際にもアメリカ政府は「地方の通信インフラは未だHuaweiに依存している」と説明していました。アメリカ政府が思っていたよりもアメリカのHuaweiへの依存は大きく、うまく抜け出せない現状があるのではないでしょうか。
米政府 vs Huawei vs Google
ただし、取引が許可されているのは ①既存の通信設備の運用 ②既存の携帯電話へのサポート ③5G標準の開発に必要な関与 の3つのみ、延長がされたところでHuaweiを取り巻く厳しい状況が大きく変わるわけではないことに注意が必要です。
なお、日本のスマホユーザ視点で最も興味があるのは、Huawei P40のような新機種でGMS(Google Mobile Service)が搭載されないことですよね。Googleがホワイトハウスには働きかけているとの報道は出ていますが、Huwaei P40シリーズでGMSが搭載可能になるということは当面なさそうです。
なお、今回の延長に関してHuaweiからの公式声明は今のところ出ていません。米政府 vs Huawei vs Google、今後も目が離せないですね。
Source:JETRO,アメリカ合衆国商務省(BIS)
Photo:上观
いい加減にしろ
やるならやれ
中途半端は良くないぞ