チップ設計会社のARMが、プロトタイプ用のチップを自前で開発・製造中であるとの報道がイギリスの経済紙Financial Timesから発信されました。ARMはこれまでもっぱらチップの設計を行い、Qualcomm・Apple・MediaTek等のチップメーカーにライセンス供与していました。
Financial Timesによると、ARMが自ら開発・製造中のチップはあくまでプロトタイプであるとのことです。
一方、Android機向けチップセット製造メーカー大手のQualcommは、Spapdragon 8 Gen 4に搭載するCPUに、ARMデザインのCortexではなく(自社傘下の)Nuvia社製のOryon CPUを採用するという噂があります。
現行のSnapdragon 8 Gen 2搭載のさらに2世代後のチップセット、Snapdragon 8 Gen 4についてのリーク情...
チップメーカーとARMの協力関係が今後も長期間続くのかは不透明なではあります。
新チップはモバイル製品だけでなくデスクトップPCや他の電機製品への搭載用か
ARMはこのプロトタイプ用に開発・製造したチップを使って、新たな顧客を開拓することを目指しているようです。このチップは、モバイル製品に限らないデスクトップPCや他の電機製品向けにもなる模様です。
現在Softbankグループ傘下のARMは、今年中のアメリカ市場におけるIPO(株式公開)を目指しています。今後のARM社の成長シナリオとして、これまで通りチップ設計業務に集中しつつ、ARMアーキテクチャのチップ用途をデスクトップPCや他の電気製品等に拡げていく方針であるとみられます。他方、自前でのチップの開発・製造に本格参入して、Qualcomm等のチップメーカー競争することはないとは予想されます。ARMのIPO後の成長戦略からは目が離せませんね。
ARM社の技術担当幹部は、ARMの次世代GPU(来年リリース予定。)は現行のMali-G710よりも30%処理性能が向上する見込みで...
Source:via: channelnewasia.com
モバイル向けだけでなくマイコン分野でもRISC-V等の競合アーキテクチャが徐々にシェアを伸ばしてきているから、いつまでも盤石とは言えないからね
将来を見越した経営戦略を立てていかなければならないとなると、こういった事も必要になるだろうね