AQUOS R6のカメラの技術的にすごい点とそれでも僕が微妙だと思う理由【コラム】

先日SHARPより発表された新型フラッグシップ端末のAQUOS R6

1Hz~疑似240Hzの可変リフレッシュレートで最大2000ニトのPro IGZO OLEDディスプレイや世界初の2本指画面内指紋認証など、他のスマホにはない非常に攻めたスペックに仕上がっています。さらに、世界初の1インチセンサーのカメラを搭載した5Gスマートフォンであり、HUAWEIに次いでLeicaと協業して作られたハイスペックなカメラ性能も話題となりました。

今回はそのAQUOS R6の優れたカメラ性能と、実際に利用した場合に気になるポイントをご紹介していきます。

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世界初を実現したAQUOS R6のカメラ性能とは

まずはAQUOS R6のカメラスペックを簡単におさらいします。

カメラはイマドキのスマホとは思えないシングルカメラです。2020万画素の1インチセンサーでレンズは35mm判換算で19mm相当のF1.9の超広角ズミクロンレンズとなっています。

また、AF用にiToFカメラが搭載されています。

あらゆるスマートフォンよりも巨大な1インチセンサー

AQUOS R6は世界で初めて1インチセンサーのカメラを搭載したスマートフォンとなります。

過去にPanasonicが通信機能付きの1インチセンサー搭載カメラであるDMC-CM1を出していますので厳密には世界初ではありません。なので、世界初の1インチセンサーのカメラを搭載した5Gスマホとでも言っておきましょう。

1インチというとんでもなく大きいセンサーを搭載したため、集光性が大幅にアップ。解像感はもちろんのこと、夜景写真など光が少ないシーンでもノイズの少ない美しい写真を撮影することが可能です。

なお、このイメージセンサーはSony製であるとのこと。RX100シリーズのような絵が期待できます。

Leicaと協業して作られたカメラ

また、AQUOS R6のカメラはHUAWEIに次ぐドイツの老舗カメラメーカーであるLeicaと協業して作られたものです。協業はセンサー・レンズ設計、画質の調整まで含めたカメラシステムの全体の開発までに及び、撮れる写真は「Leicaが認めたもの」という付加価値が乗っています。

特筆すべきなのがズミクロンレンズ。AQUOS R6はF2.0のレンズを示すズミクロンという名がついていますが、これはAQUOS R6用に専用設計されたもの。7枚構成となっており、1インチセンサーの隅々まで解像度の高い光を届けるとともに、歪みもしっかりと補正されているとのことです。

レンズの断面図をみてもその凄さがよく伝わります。後ろ3枚のレンズで意地でも収差を補正しようとしているのがわかりますね。

それでも僕が微妙だと感じた理由

※筆者はまだ実機に触れていないためここから先は筆者の憶測を多分に含みますのでご注意ください。

そんな革新的と言っても間違いないAQUOS R6のカメラですが、実際に使うとなると問題になりそうなポイントがたくさんあります。

1インチセンサーが活かせるのは超広角の19mmのみ

まずは画角の問題。AQUOS R6は1インチセンサーをコンパクトな筐体に入れるために標準カメラ、望遠カメラのないシングルカメラとなりました。

そのため、1インチをフルで活かせるのは超広角の19mmのみとなります。

一方で、標準画角の24mmのときは1インチセンサーのうち約6-7割しか使われません。1/1.12インチのMi 11 Ultraよりも小さくなります。ほとんどの人が24mm-28mmで慣れている今、19mmという画角があまりにも難しいのではないかと思います。

ではなぜSHARPは19mmという画角にしたのか。超広角も搭載したかったからというのもあるとは思いますが、一番は技術的にそうするしかなかったからだと私は推測します。

一般的に焦点距離が多くくなればなるほどレンズは厚くなります。1インチセンサーで実焦点距離が大きくなると沈胴式でもない限りスマホサイズに入る厚みではなくなってしまうため、仕方なく超広角の19mmを採用したのではないかなぁと思います。

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特に、今回はLeicaとの協業です。スマホらしいサイズ感を維持しつつ、Leicaの厳しい基準を満たすものが19mmしかなかったのではないでしょうか。

また、AQUOS R6は技術的に難しいのかLeicaの基準を満たせなかったかはわかりませんが、HUAWEI×Leicaのようにマルチカメラではありません。19mm以外は他のスマホと同じセンサーサイズであることを踏まえると、18-20mmあたりを愛用している人以外は活用するのが難しいと思います。

一方で、1インチセンサーである強みを忘れればどの画角でも色味や質感が同じであって扱いやすいカメラであるともいえるでしょう。

AF、最短撮影距離など1インチセンサーの弊害がクリアできるかどうか

また、1インチほどの大きいセンサーにすると画質以外の点で様々な弊害が発生します。

まずはオートフォーカス。1インチにすることで被写界深度が極端に浅くなり、光学的な自然なボケができる一方で正確で高速なオートフォーカスが求められるようになります。

AQUOS R6は専用のiToFを搭載することで暗いところでも高速で正確なオートフォーカスを実現しているとのことですが、Twitter上にアップされている発表会のハンズオン動画を見るにコントラストAFのようなゆらゆらとしたオートフォーカスになっているように見受けられます。

まだ製品版ではないためAFのようなが遅い可能性がありますが、1インチセンサー搭載でピント面がシビアなのにオートフォーカスが遅いとストレスになると思います。1インチセンサーでXperiaのようなコンティニュアス瞳AFがあれば完璧なのですけどね...

つい先日、Sonyより新型フラッグシップスマホのXperia 1 Ⅲが発表されました。 Xperia 1 Ⅲは最新のSoCを搭...

また、最短撮影距離も問題です。実焦点距離が大きければ大きいほど最短撮影距離は長くなる傾向にありますが、AQUOS R6がその点をクリアしているかどうかは注目すべきポイントです。まだ最短撮影距離の報告はありませんが、もし寄って撮れないのであれば飯撮りなどには向かないでしょう。(19mmの時点で向きませんが...)

また、小型設計の超広角レンズということで歪みも気になります。歪みはズミクロンレンズで1/10程度になったと発表されていますが、発表会の映像では歪んでいるものをデジタル処理で直しているシーンもでています。もしデジタルで歪みを補正しているのであれば動画撮影ではごまかせません。そこのところは要注意です。

シャープ スマートフォンAQUOS 新製品発表会

非球面レンズだらけのスマホカメラの光学的ボケは汚い

一般的なスマホカメラのレンズ構成、後玉は非球面レンズが多い

AQUOS R6は1インチセンサーと明るいF1.9のレンズを採用することで擬似的なボケではなく自然な光学的ボケが表現できることをアピールしています。

光学的なボケが出るのは非常にいいことですが、スマホカメラは薄型でありながらも収差を補正しなければならないため、ほぼすべてのレンズに非球面レンズを採用しています。非球面レンズを使うとピントが合っているところはカリカリに写りますが、逆にボケが汚くなる傾向にあり、AQUOS R6も例外ではありません。

実際にAQUOS R6の作例を見ると、もちろんボケの境界線は非常に自然に仕上がっているもののボケ(特に周辺は流れもある)がザワザワとしており、お世辞にもきれいとは言えません。

もちろん背景が均一なところであればここまで目立ちませんが、背景ボケを使うときは被写体だけでなく背景にも気を使う必要があることには注意が必要です。

背景と被写体をはっきりさせないことでうまくぐるぐるボケを生かした作品。素晴らしいです。

一方で、ボケが汚いことを逆手に取り、図と地(被写体とそれ以外)の距離感を大きく変えないことでじわじわとしたボケにし、印象的な作品に仕上げることも可能です。こういった作品は一般的なスマートフォンの擬似的なボケでは作れませんのでAQUOS R6の強みとも言えるでしょう。

コンピュテーショナルフォトグラフィーなどのソフトウェアの完成度に不安が残る

ここまではカメラ性能の話ですが、ここからはスマホカメラとしての話です。

スマホカメラはその強大な処理能力を使ったコンピュテーショナルフォトグラフィーもそれを構成する大事な要素です。その技術の根幹には複数枚同時撮影やデュアルカメラがありますが、AQUOS R6はシングルカメラです。GoogleがPixel 3で実現したシングルカメラのナイトモードや高解像度化するハイレゾショットいったものが、ソフトウェアに弱いという印象を持つSHARPに作れるのかというのが不安です。

極端な話、Leicaレンズの乗ってる1インチセンサー機がほしければInsta360 ONE R1やLeica C-LUXを買えばいいでしょう。スマホにしか出来ないコンピュテーショナルフォトグラフィーとしてSHARPの言うスーパーナイトモードや152mmまでできるデジタルズームの実用性、そしてHDRのクオリティは注目すべきポイントです。特にAQUOS R6はOIS(光学式手ブレ補正)がないため複数枚同時撮影は不可能ではないものの比較的難しいのでなおさら気になります。

暗い環境でも豊かな階調が残るのは1インチセンサーの強み、人の周りが明るくなっているのが気になる

白飛びしてない!しかもHDRオフ!

とはいえ、SHARP公式発表会の作例集をみた限りかなりいい写真が撮れています。ソフトウェア問題は杞憂に終わると良いのですが...

まとめ:1インチという数値の魔法とリアルの乖離

AQUOS R6は世界初の1インチセンサーとLeica協業というインパクトが大きく、非常に優れたカメラであるという印象を覚えます。しかし、どうもこの文字列が独り歩きしているように思えるのです。

AQUOS R6は19mm超広角のシングルカメラであるため実際は19mm以外は他のスマートフォンと同じスペックのスマホだと言えます。その上、1インチセンサーを搭載したことでAFや収差ではおおきなディスアドバンテージとなるためそのあたりは詳しいレビューが出るまで油断ができません。

私はまだ実機に触れる機会がないため詳しいことはわかりませんが、少なくとも様々なメディアでわっしょいされているほど超すごいようには思えません。本当に1インチセンサーで得られる撮影体験はAFや最短撮影距離とかのデメリットを上回るのでしょうか。それに、SHARPがアピールしている各々の点も過去のSHARPのカメラを考えるとクオリティのチェックをするまでは安心できないでしょう。

いずれにせよ、SHARPがAQUOS R6で世界で(ほぼ)初めて1インチセンサーカメラを搭載したこと、HUAWEIに次いでLeicaブランドを背負っていることは革新的であることは事実です。実機が市場に出回り、作例写真やレビューがアップされるようになってから真の評価がなされるのでそれを待つといいでしょう。

※本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています

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Writer

ナカヤマユウショウ
2013年にMNPを知ってからスマホオタクになった理系大学生。telektlistでは珍しいiOS派。 最近顔出しでYouTubeはじめました。 Twitter: @yushonakayama Instagram: @yushonakayama

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 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2021.05.21 19:11 ID:3f328f8f6 返信

    AQUOS ZERO2のゴミさを見て
    画面もすぐ焼きつくし
    OSの挙動もおかしいしで
    ハードウェアスペックが立派でも
    シャープももう開発能力終わってんな
    というイメージしかない

    • 匿名 2021.05.21 19:12 ID:473609277 返信

      カタログスペックだけは立派な感じあるよね。

      • 匿名 2021.05.21 20:45 ID:955a2ba3e 返信

        Xperia1とかの加減をみてりゃ液晶は多少マシになってんじゃないのか?

      • 匿名 2021.05.21 23:43 ID:61fee41a9 返信

        中国みたいにクレーマー増えて公式SNS垢炎上するくらいの方が製品としては成長しそう
        Xperia1シリーズとかオタサーの姫の如く囲われてるだけで実際ゴミだしR6も似た匂いを感じる
        本音を言えばSHARPはSONYと違うってトコ見せつけて欲しいけどね

        • 匿名 2021.05.23 02:17 ID:32fde71c2 返信

          本当にSHARP機触れたことあるのか?ってコメントだな

          • 匿名 2021.05.23 15:15 ID:1fdd4e86b

            ソフバのZero2が安い時買ったけど本当にゴミだった

  2. 匿名 2021.05.21 19:19 ID:2defd03d0 返信

    スナドラ888
    SHARP

    コレだけで無理ってわかるわ

  3. 匿名 2021.05.21 19:36 ID:962c595b7 返信

    ZERO2の悪夢を忘れるな

  4. 匿名 2021.05.21 20:54 ID:7b399bd74 返信

    ナカヤマユウショウくんの記事の内容のほうが微妙だな

    • 匿名 2021.05.21 21:22 ID:1811a14e3 返信

      シャープ社員オッスオッス

  5. 匿名 2021.05.21 20:56 ID:dbd95a99d 返信

    百聞は一見にしかず
    いろいろ言ったところで実機触ってないんだから理論武装してもなぁ

    • 匿名 2021.05.21 21:34 ID:3c53a8a57 返信

      ほんとそれ。

    • 匿名 2021.05.22 01:27 ID:d910880e2 返信

      最後の文章読めないのかな?

    • 匿名 2021.05.22 08:30 ID:07367f607 返信

      記事最後まで読んでないのがバレバレだな

      • 匿名 2021.06.15 01:21 ID:eaeb8717d 返信

        最後に「色々言ったけど見てから判断な」で締めるのは卑怯もんの手口
        ケンカでボコボコにぶん殴られてから、勘違いだったら悪いな許せで許せるわけないだろ

    • 匿名 2021.05.22 12:10 ID:3e6aea59e 返信

      最後まで読むとかじゃなくて、そもそも実機触らなきゃわからんとかいうなら(私見つきの)記事にするなといいたいんじゃ。

      • 匿名 2021.05.22 20:57 ID:83d8c5945 返信

        そうそれ

      • 匿名 2021.05.23 01:04 ID:4e93ff435 返信

        そうだよね。こんな記事、感想ではなく妄想・空想。寝言だよね。

  6. アメンマン_\\スマホ好き// 2021.05.21 21:26 ID:eab05517d 返信

    私のAQUOS R5Gを超えれるかな?
    今のところの負けポイントは画面が有機ELになった事と、ホームボタンが消えた事と、カメラが不格好になってしまった事だ。

  7. 匿名 2021.05.21 21:51 ID:867905bb7 返信

    EISエグそうだからそれだけでも価値ある気するわ

  8. 匿名 2021.05.21 22:00 ID:032c80c31 返信

    カメラは良いとして888をシャープがまともに扱えるのか…?とは思う

  9. 匿名 2021.05.21 22:24 ID:b6072ef93 返信

    すまほんが実機レビューしてたけど
    少なくともビデオの手ブレ補正はアホみたいに強力やろ

    • 匿名 2021.05.23 01:43 ID:9ffd8d94b 返信

      すまほんとか3流

      • 匿名 2021.05.23 05:01 ID:32dea13ce 返信

        Telektlist、ナカヤマユウショウは何流?

        • 匿名 2021.05.25 09:47 ID:166fe8805 返信

          何流を気にしてる地点で論外だよ

    • 匿名 2021.05.23 15:17 ID:1fdd4e86b 返信

      EISだけだから暗所だと歩く度にモザイク線が入って滲みそう
      X60Pro+しか勝たん

  10. 匿名 2021.05.21 22:30 ID:8a296e904 返信

    キモオタライターのオナニー日記も飽きた

    • 匿名 2021.05.22 02:07 ID:ba8cf918a 返信

      それでも最後までこのブログ見るの辞めないんとか本当は好きなんだろ?素直になれよ

      • 匿名 2021.05.26 17:31 ID:0fcadcf87 返信

        見た結果飽きたって話ってだけだよね
        どこで見切りをつけるかは各人の違いはあれど

  11. 匿名 2021.05.21 22:58 ID:4d48f37eb 返信

    東大ならレンズの解析くらいやってよね

  12. 匿名 2021.05.21 23:36 ID:61fee41a9 返信

    仮にもカメラ重視なら50mmの画角で写真を撮りたい時にデジタルズームしかなくて2020万画素なのが響きそう

  13. アメンマン_スマホカメラ好き 2021.05.22 00:01 ID:da89a224a 返信

    実際使ったレビューだ

    M型ライカの最新機種として、ライカM10-Rが5月20日に発売された。その名称から想像できるとおり、ライカM10の派生機種である。ライカM10にはM10-PとかM10-DとかM10モノクロームといったように様々な派生機種がすでにラインナップされているけれど、ライカマニアでない限りそれぞれの違いを把握していない方も多いと思う。そこで、ライカM10-Rについて説明する前に、今発売されているM10シリーズ各機種の特徴を簡単におさらいしておこう。「そんなこと知ってるわい!」と言う方は読み飛ばしてください。
    それまでのライカM(Typ240)に比べボディ厚が3.5mm薄型化され、フィルムのM型ライカにあと0.5mm差まで迫るスリムボディを実現。またフィルム巻き戻しノブ状のISOダイヤルを装備しているのも従来機と異なるところ。

    撮像素子は有効2,400万画素CMOSで、画素数こそライカM(Typ240)と同等だが、世代が新しくなり高感度性能は大幅に向上している。ライブビューが可能で、ライカがビゾフレックスと呼ぶ外付けEVFの使用も可能だが、静止画専用というコンセプトのため動画機能は実装されていない。それもあり、動画機能を持つライカM(Typ240)も継続販売されている。

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    ライカM10-P

    2018年8月発売、価格は107万8,000円(税込)。
    ライカM10をベースに、シャッター機構の静音化と、液晶パネルをタッチパネル化したモデル。フィルムのM型ライカは動作音の静寂さでは定評があるが、ライカM10-Pのシャッターはそれを上回る静かさで、シャッター音量は歴代M型ライカで最小。撮像系はライカM10と同じ。

    外観はライカM10から小変更され、ボディ正面の赤丸Leicaバッジが廃される一方、トップカバー上面には筆記体のライカクラシックロゴが刻印されている。細かいところではライカM(Typ240)にはあったのにライカM10で廃止されたライブビュー中の電子水準器表示が復活している。

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    ライカM10-D

    2018年11月発売、価格は110万円(税込)。
    ライカM10-Pをベースに、背面の液晶モニターをなくしたモデル。モニターはないが、外付けEVFのビゾフレックスを装着すればライブビュー撮影が可能な他、スマートフォンアプリの「Leica FOTOS」を用いればスマホの画面で撮影画像の確認が行える。

    なお液晶モニターが無いので、画質やホワイトバランス等の設定もスマートフォンの「Leica FOTOS」アプリから行う仕組み。シャッターはライカM10-Pと同じ静音タイプ。外観もボディ正面の赤丸バッジがなく、上面に筆記体ロゴがあるのはライカM10-Pと同じだが、ライカM10-Dでは巻き上げレバー風のサムレストを装備。液晶モニターがなくなった背面には丸形の露出補正ダイヤルを搭載したことも相まって、かなりフィルムカメラライクな外観になっている。

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    ・My Favorite Leica:LEICA M10-D(河田一規)

    ライカM10モノクローム

    2020年1月発売、価格は115万5,000円(税込)。
    ライカM10-Pをベースにモノクロ専用機としたモデル。ここまでずっと同じ撮像素子を搭載してきたM10シリーズだが、ライカM10モノクロームでは完全に新規となる4,000万画素のCMOSを搭載。カラーフィルターのないモノクロ専用機なので、カラーモデルのような色補間工程の解像落ちが生じず、理論的にはボディそのものの解像性能は8,000万画素のカラー機を上回る。

    ボディ外観はほとんどライカM10-Pと同じだが、シャッターダイヤルやISO感度ダイヤルの「A」ポジションがライカM10-Pの赤ではなくグレーに変更されている他、レンズ着脱ボタンがシルバーからブラックに変わるなど、モノクロ専用機らしい細かい演出が施されている。

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    ・新製品レビュー:ライカM10モノクローム

    4,000万画素化されたライカM10-R登場

    外観はライカM10とほぼ同一。唯一の違いはアクセサリーシューに記された機種名だ。発売は7月24日、価格は税込115万5,000円。
    というわけでM10シリーズのラインナップを俯瞰してきたわけだが、今回登場したライカM10-Rをごく簡単に説明すると「ライカM10-Pの撮像素子を2,400万画素から4,000万画素へ高画素化したモデル」ということになる。

    ライカM10モノクロームが登場したときに、それまでの2,400万画素CMOSではなく新しい4,000万画素CMOSを搭載したことから、その4,000万画素CMOSにカラーフィルターを組み合わせたカラーモデルが近い将来に登場するのでは? と予想した人も多いが、それがまさしくライカM10-Rというわけだ。その意味では「ライカM10モノクロームをカラー化したのがライカM10-R」とも言える。

    撮像系以外の機能において、静音シャッターやタッチパネル式液晶モニターを備えていることもライカM10-PやライカM10モノクロームと同じだ。ただし、外観はボディ正面に赤丸バッジがあり、逆にボディ上面の筆記体ロゴは省略されているなど、デザイン的にはライカM10-Pよりも明らかにライカM10に近い。ライカM10-Rの外観をライカM10-Pではなく、あえてM10シリーズのオリジナルモデルでありスタンダードモデルでもあるライカM10と同じ外観にした意図が気になるが、もしかするとライカM10-Rは次世代のスタンダードモデルという位置づけになるのかもしれないというのは筆者の完全な妄想である。

    外観はライカM10-PではなくライカM10と同じなので、赤丸バッジが付く一方で、上面の筆記体ロゴは省略されている。ファインダー倍率は0.73倍。距離計の有効基線長は50.6mmだ。

    フィルム巻き戻しノブを模したISO感度ダイヤルは1段引き上げて操作する。引き上げたままでも数値はアサインされるので、1カットだけ感度を上げて撮りたいなんていうときはいちいち下げる必要はない。

    ライカM10で一新された操作系を継承。それまでのライカM(Typ240)の操作系に比べてボタン数が減ってシンプル化されたが、使い勝手は向上している。

    アルミ削り出しによる各種操作部材の高品位な仕上げはさすがライカ。シャッターダイヤルのローレット形状も美しい。ボディ塗装はブラッククローム。メインボディはマグネシウムだが、上下カバーは真鍮製だ。
    実際にライカM10-Rで撮影してみた印象はなかなか好印象だった。自分を含めて多くのライカファンはM型ライカに過度な解像性能を求めているのか? という「そもそも論」や、これだけ高解像度になるとレンジファインダーによるピント合わせが精度的にどうなのか? という疑問も撮る前には正直あったが、いざ使ってみると解像性能については高い分にはまあ困らないし、ライカによると、ダイナミックレンジや高感度時のノイズ特性については2,400万画素モデルよりむしろ向上しているそうだ。設定可能な感度もISO 100〜50000で2,400万画素モデルと変わらない。

    ISO6400のJPEG撮って出し。ノイズ量は決して少なくはないが、それゆえディテール喪失も少なく、ちゃんとエッジの残った高感度描写だ。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F8 / 1/15秒 / ISO6400 / WBオート
    意図的にハイキー気味の露出で撮影したのだが、RAW現像時にノーマル露出へ戻してみたら、驚くほどちゃんとした階調になった。ハイライト側のダイナミックレンジは充分にある。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F8 / 1/250秒 / ISO1600 / WBオート

    輝度差が大きい夜景のため、RAW現像時にシャドー部を少し起こしたが、ノイズの浮きもなく、ちゃんとディテールが出てくれる。シャドー側のダイナミックレンジも満足できる。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F8 / 6秒 / ISO100 / WBオート
    レンジファインダーによるピント合わせも実用上、ほぼ問題を感じなかった。実はM型のファインダー周りはライカM10から改良された新型になっており、ライカM10以前のモデルよりも微妙な距離差を見極めやすく改良されている。恐らくライカM10開発時に将来の高解像度化を見越した改良だと思われるが、これにより4,000万画素でもピント精度はとても良好だ。

    絞り開放F1.4で最短撮影距離の70cmで撮影する場合などは今までの2,400万画素機以上に慎重にピント合わせ作業を行う必要があるのは確かだが、油断さえしなければ意外と合うという印象を持った。

    絞りF1.4開放、最短距離で撮影。高画素化されたので、より慎重にピント合わせを行う必要はあるが、とりあえず狙った部分にちゃんとピントは来る。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F1.4 / 1/125秒 / ISO100 / WBオート
    もちろん、レンジファインダーは基本的に画面中央でしかピント合わせが行えないため、絞りを開けたときにモチーフを中央以外に置くとコサイン誤差による後ピンは避けられず、それによる影響が4,000万画素化でさらに顕著化するのは確かだ。これを回避するためには手動で段階ピントを行うか、後ピンを見込んだ仮想ピント位置に合わせるというレンジファインダー機の昔ながらの手法の他、悪あがきをせずにライブビューに切り換えるという現代的な手法? まで解決策はある。

    一方、現行のM型用レンズが4,000万画素でもちゃんと解像するのかという点だが、今回使ったズミルックスM F1.4/35mm ASPH.のように比較的設計の新しいレンズを使う限りは、レンズが解像負けしている印象はなく、これまでの2,400万画素機と同じ感覚で使えると思う。この辺りは撮像素子前面のマイクロレンズの特性をMレンズ用に合わせ込んでいることも効いているのだろう。

    M型ライカはレンズ側の絞り値をボディ側へ伝える術がないため、Exifに記録される絞り値は推定値になる。このカットも実際はF8で撮っているが、ExifにはF5.6と記録されている
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F8 / 1/180秒 / ISO100 / WB4000K

    引いた構図だが、あえて絞り開放で周辺光量落ちを見てみた。2,400万画素モデルよりも周辺光量落ちは若干多くなった気もするけど、個人的にはより雰囲気のある写真が撮れるようになったと思う。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F1.4 / 1/1,000秒 / ISO800 / WBオート

    これはJPEG撮りっぱなし。ハイライト部に接する輪郭に多少の偽色が出ているが、RAWなら現像時に簡単に消せる程度。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F2.8 / 1/125秒 / ISO800 / WBオート
    というわけで、ざっと使ってみた感じでは4,000万画素化によるネガティブな要素は特に感じられなかった。ライカらしく無駄をそぎ落とした操作系の使いやすさはもちろん健在だし、レンジファインダーというクラシックなピント合わせのメカニズムが4,000万画素にも通用するのはちょっと痛快でもある。個人的にはデジタル化されたM型ライカは「これこそスチームパンクだよなぁ」と常々考えていたが、より現代的に高解像度化されたM10-Rはさらにスチームパンク感がアップしたと思う。

    AQUOS R5Gは1/2.55型だったのに対し、AQUOS R6は面積で約5倍の1型センサーを搭載。

    撮像素子は新しくなったが、ライカらしく彩度が抑えめでコクのある発色はそのまま引き継がれている。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F11 / 1/180秒 / ISO100 / WBオート

    RAWで撮影し、水面部分の濃度だけ少し調整している。こうした中距離〜遠景撮影では高画素化の恩恵が大きく、2,400万画素モデルより克明な細部描写を実感できる。
    ライカM10-R / ズミルックスM F1.4/35mm ASPH. / F5.6 / 1/250秒 / ISO100 / WBオート
    河田一規

    (かわだ かずのり)1961年、神奈川県横浜市生まれ。結婚式場のスタッフカメラマン、写真家助手を経て1997年よりフリー。雑誌等での人物撮影の他、写真雑誌にハウツー記事、カメラ・レンズのレビュー記事を執筆中。クラカメからデジタルまでカメラなら何でも好き。ライカは80年代後半から愛用し、現在も銀塩・デジタルを問わず撮影に持ち出している。

    SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN|Art
    Canon EOS R6(前編:単写編)
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    カテゴリ

    • アメンマンクレーマー 2021.05.22 00:18 ID:50007b3f5 返信

      アメンマン3行で要約しろ

      • アメンマン 2021.05.22 00:34 ID:da89a224a 返信

        カメラがデカイ、その大きさの意味のあるカメラなのか?それから….

  14. 匿名 2021.05.22 00:14 ID:3b38aa88f 返信

    まんま他サイトのレビューもってきてドヤ顔でコメントしてるADHDいて草
    プロバイダに通報しとこ

    • アメンマン_特定的謝罪会見 2021.05.22 00:51 ID:da89a224a 返信

      ごめんなさい。ただそれだけです。みんなにライカのカメラについて知ってもらいたかっただけです。

    • 匿名 2021.05.26 17:32 ID:0fcadcf87 返信

      なぜADHD決め打ちできるんだ?

  15. アメンマン 2021.05.22 00:32 ID:da89a224a 返信

    カメラデカイし割ったら怖い

    • 匿名 2021.05.25 17:22 ID:fed40d07a 返信

      まあ君みたいな非力には持てないもんね〜笑笑

      • 匿名 2021.05.26 17:33 ID:0fcadcf87 返信

        え、リアルを特定してストーキングして眺めてきたのか()

  16. 匿名 2021.05.22 09:30 ID:2f594df41 返信

    ライカ、ハッセルがやっぱりインパクトあるのかな??
    世界的にカメラの中ではCanonらNikonと協業して方がカメラ主体の人にはインパクトありそうなんだけど・・・

    • 匿名 2021.05.22 11:37 ID:4eeb4ba8c 返信

      模型かラジコン作る時大勢の人はトヨタ・ワーゲン・ヒュンダイよりランボ・フェラーリ・ポルシェでしょ

      • アメンマン_スマホカメラ好き 2021.05.22 12:02 ID:706843541 返信

        ここは車の会話する場じゃ無いよ!

    • 匿名 2021.05.23 20:11 ID:af630221f 返信

      上の車の例は、本質をよく表してるよ
      キャノンニコンは実用品として優れているが、ブランドやステイタスはライカやハッセルブラッドに軍配が上がる。

      • 匿名 2021.05.24 20:31 ID:bdb4b54c7 返信

        Huaweiなら別にライカなモデルじゃなくてもよく映るし、ハッセルブラッドなんてMotorolaと組んで仰々しい見た目と値段の割にがっかり性能なオプションカメラ出した黒歴史を抱えるむしろちょっと恥ずかしいメーカー。そんなもんにステイタス感じるのはカメラヲタク兼業の爺さんだけだろ。

        • 匿名 2021.05.26 17:55 ID:0fcadcf87 返信

          若い時分がわからない=わかるやつは爺さん
          理論ってことですね、わかりますん

  17. 匿名 2021.05.22 15:12 ID:bf33de336 返信

    どこかタンバールモードやキノ・プラズマットモードみたいなの搭載してくれるメーカーないかな

  18. 匿名 2021.05.22 17:47 ID:ee09ef320 返信

    >SHARPがAQUOS R6で世界で(ほぼ)初めて1インチセンサーカメラを搭載したこと、HUAWEIに次いでLeicaブランドを背負っていること

    2015年発売の1インチセンサー+Leicaレンズ搭載スマホ、Panasonic DMC-CM1をお忘れなく…

    • 匿名 2021.05.22 19:05 ID:5dd5e5253 返信

      記事全文読んでそのコメントするとか痴呆かな

      >過去にPanasonicが通信機能付きの1インチセンサー搭載カメラであるDMC-CM1を出していますので厳密には世界初ではありません。

  19. 匿名 2021.05.23 00:02 ID:c81246fbe 返信

    1インチセンサー1眼が流行って他メーカーもどんどん同じようなの作ってくるようになると面白そうだけどね

  20. 匿名 2021.05.23 18:59 ID:72f459408 返信

    まぁスマホカメラと一眼に求めるものは重なりはあれど違うだろうから、SHARP式の一眼スマホが流行るってことはなさそう
    沈胴式も出るかは分からんが短命そうだし

  21. 匿名 2021.05.24 14:24 ID:62885fce0 返信

    沈胴式が男らしいロマンだと思うわ
    ニコン少しは頑張ってスマホに作ってくれ
    これぞ日本製って感じでるし

  22. 匿名 2021.05.24 17:27 ID:7d63178c4 返信

    ドコモとSBのキャリア版しかでない時点でない

    • 匿名 2021.05.29 07:29 ID:3fd8f1510 返信

      日本は貧乏人しかいないのでハイエンド機種は1割しか売れてない。キャリアのローン販売なのは妥当なところよ

  23. 匿名 2021.06.09 23:21 ID:0f649eab9 返信

    >一方で、標準画角の24mmのときは1インチセンサーのうち約6-7割しか使われません。1/1.12インチのMi 11 Ultraよりも小さくなります。
    どういうこと…?煽りとかそういうの抜きに言ってる事がわからない…。
    標準画角24mmは電子ズームでそうしてるらしいけど、電子ズームだったとしても、
    6,7割しか使わないとしても、その映像素子の性能自体は変わらないような…。
    前後の文脈を見ても「1インチセンサーを活かす」という事がどういうことなのかちょっとよくわからない…。
    個人的には映像素子が大きくて光を取り込めるということだと思ってるけど。

  24. 匿名 2021.06.18 22:29 ID:ffc093c8b 返信

    このスマホの魅力はカメラに限らず、ディスプレイも凄いそうです。明るさが2000ntととても明るく、igzo技術を使った有機ELディスプレイなので省電力なんだとか。また、指紋認証も爆速だそうですよ。値段も各メーカーのハイエンドモデルよりやや安い(某中華メーカーのスマホは除くw)ので期待できると思います。動作不良や発熱の問題は、売られてからのレビューを見るといいと思います。ガジェットを専門としているyoutuberは実機を使った検証動画を投稿しているのでそれを参考にするのもいいかもしれません。ちなみにxperia1iiiはスナドラ888でも発熱しにくいという報告もあるのでこのスマホもそうであってほしいです。