先日、長年訴訟合戦が泥沼化していたAppleとQualcommの両社がついに和解したというニュースがありました。
この和解の際、AppleはQualcommに、スカイツリー8本分に相当する5600億円を支払うことが報道されました。これは、訴訟中にAppleが本来Qualcommに支払うはずだったらロイヤリティです。
今回の和解においてはこのロイヤリティだけでなく、Appleは今後、iPhone一台あたり8-9ユーロ(1000-1100円)のライセンス料を支払うようになるようです。
訴訟以前はAppleはQualcommにiPhone一台あたり7.5ドル(800-840円)のライセンス料を支払っていましたが、これが200円ほど値上がりする形になりました。
5Gチップのための和解か
Appleがこれだけのお金を払ってまでQualcommと和解した理由には、5Gチップの影響が考えられます。
訴訟が始まって以降、AppleはiPhoneやiPadから少しづつQualcomm製のチップを減らしていきました。最新のiPhone XSに至ってはQualcommを完全に締め出し、IntelやSamsung、TSMCといった他の半導体が使われていました。
しかし、5Gモデムに関してはQualcomm以外の会社から調達できそうにありませんでした。iPhoneの4Gモデムを製造していてIntelが開発を進めていたのですが、開発は遅れてしまい(現在、和解を受けて開発は中止されています。)、Appleは5Gで他社に出遅れてしまう前にQualcommと和解し、5Gモデムを売ってもらう必要があったのだと思われます。
両者の和解により、2020年には確実に5G対応iPhoneが発売されると思われます。しかし、AppleがQualcommに支払う巨大なロイヤリティが、iPhoneの販売価格に影響を及ぼすかどうかが気になりますね。
Source : MacRumors
Qualcommから見てもiPhoneというスマホにしては大きなパイは
そこそこ腹にたまるメニューだろうし、
来るべき5G普及期に向けての和解は悪い話じゃなかったんだろうね。