先日のApple Event 2021で発表された落とし物トラッカーのAirTag。BluetoothやiPhoneに搭載されているU1チップを利用したトラッカーとなっています。
競合製品としてはTileが挙げられます。すでに発売されているTileは同じくBluetoothを使った落とし物トラッカーであり、シェアNo.1となっています。
AirTagとTile、似たような製品ですがどのような違いがあるのでしょうか。
目次
AirTagはiPhoneの広大なネットワークやiOSとのシナジーが強み
AirTag最大の強みは世界中のiPhoneを使った広大な検知ネットワークが使えることです。
小型の落とし物トラッカーは4GやSIMカードスロットに対応しておらず、基本的には端末とBluetoothで接続します。そのため、屋外での落とした際はどれだけの端末がトラッカーと繋げられるかが肝心です。
TileはTileと接続できるユーザー数を公表していませんが、「意図的に放置しても数日間見つからなかった(2019年後半時点)」「半径10kmに200人ほど(2020年前半時点)」という報告がされています。一方で、iPhoneユーザーはそれよるも遥かに膨大なユーザー数を抱えています。AirTagはどの落とし物トラッカーよりも検知ネットワークが広いと言えるでしょう。
また、AirTagはiPhoneユーザーでは使い慣れたFind Myアプリで利用可能。Siriにも対応しており「Hey Siri、財布を探して」と言った使い方もできるため、iPhoneユーザーであればすぐに使いこなせると思います。
U1チップで正確な場所を見つける
また、AirTagはU1チップに対応しています。iPhone 11以降に搭載されているU1チップの超広帯域テクノロジーを使ってスマホからタグまでの方向や距離を画面表示、振動、音で教えてくれる「正確な場所を見つける」機能が利用可能です。
無料の刻印が可能、アクセサリーも充実
また、AirTagをAppleストアで購入すれば無料で刻印が可能です。家族で使い分けるのが簡単にできますね。
また、エルメスコラボモデルや各種ストラップも公式オンラインストアから発売されます。自分だけの落とし物トラッカーが作れるのはAirTagらしい点です。
Tileはカード型など多様な形状があるのが特徴
一方で、競合となるTileは財布のシナジーのあるカード型のTile Slimやリモコンに貼り付けるタイプのTile Stickerなど、様々な形状があるのが特徴です。自分の生活に合わせて好きな形状のTileが使えます。
駅などの重要拠点と繋がれる
また、TileはTileユーザーだけでなくタクシーや駅に設置されたアクセスポイントとつながることが可能です。
これにより、紛失モード時に動いているタクシーとつながったらスマートフォンに通知だったり駅の落とし物センターに届いた段階で通知が届きます。ユーザー数が少なくても知っカッ理拠点を抑えようとしている印象をうけます。
なお、現時点でタクシーはJapanTaxi、駅は東急線各駅のみに対応しています。
上位機種は最大120mまでの接続に対応
Tileの上位機種「Tile Pro」は最大120mもの無線接続に対応しています。
少し離れただけであればしっかりと接続を維持し、スピーカーを鳴らすことも可能となっています。
価格、電池持ち、スマートスピーカー対応はほとんど同じ
AppleのAirTagは1つ3,800円、4つセットで12,800円となっています。
一方でTileは上位機種のTile Proが3,900円、通常モデルのTile Mateが2,480円、Tile Slimが3,500円と似たような値段設定となっています。
ただし、Tileは穴が空いておりストラップに簡単につけることができる一方でAirTagはストラップにつけるためには別売のアクセサリーが必要。現時点で最も安いBelkinのものでも1,580円するためそれも考慮するとAirTagのほうがかなり高くなります。
また、AirTagもTile(一部モデル)もボタン電池で駆動し電池交換が可能。どちらも最大1年間バッテリーが持ちます。
また、どちらもスマートスピーカー(AirTagはSiriのみ)に対応。「Hey Siri、財布を探して」「OK, Google、タイルを使ってカギを見つけて」といった音声操作でスピーカーを鳴らすことが可能です。
まとめ:iPhoneユーザーならAirTag!
AirTagはiPhoneを使った広大な検出ネットワークが最大の強みであり、Appleにしかできない点となっています。また、検出に使われたiPhoneは完全匿名化されておりAppleにもわからないほどであると、Appleらしいプライバシーへの配慮も感じられます。
U1チップ搭載機種も増えることですし、今後の拡張性を考えるとiPhoneユーザーはAirTagとのシナジーが最高だと思います。
一方でTileは複数の形状が用意されているのが強み。リモコンなど小型のデバイスにも相性がいいのでTileもまだまだ使える場所はありそうです。
「知っカッ理拠点」
ちゃんと校正はしましょうよ…
ユウショウさん応援してますから。