海外メディアAndroid Policeは24日、QualcommがNintendo Switchによく似たAndroid搭載のゲーミングデバイスを開発中であるとする記事を独占として公開しました。しかし、あくまでQualcommのリファレンスモデルとしての域を出ず、実際に市販されるかどうかについては様々な見方があるようです。
なお、QualcommはAndroid Policeの問い合わせに対して、「噂や憶測についてはコメントしない」と回答しました。
なお、Qualcommは半年ほど前にASUSと共同でゲーミングスマホを開発中との噂がでていました。
TV出力機能、取り外し可能な左右のコントローラを持つ
Android Policeは既にその製品の画像(レンダリング画像か実機画像かは不明)を入手したと明らかにしつつも、それを公開することは出来ないとしています。ただしその外見はNintendo Switchと非常によく似ているといい、「本体の左右に装着されている取り外し可能な2つのコントローラー」はさながらSwitchのJoy-Conのようです。また、Android Policeは「Qualcommがコントローラ部分にプレミアムなサプライヤーを手配している」という情報を入手したものの、具体的な名前はわからなかったとも明かしました。
本体自体はスマートフォンのような見た目をしつつも一般的なものと比べ分厚く、それだけ効率的な冷却機構を有しているとのこと。QualcommのQuickChargeをサポートする6000mAhの大容量バッテリーもその中に詰められています。
QualcommのデバイスとSwitchに特徴的なもう一つの機能が、モバイル端末を据え置き型のゲーム機としても使用できるようにする外部映像出力機能です。QualcommがミニHDMIなどの映像出力専用端子を追加で装備させるのか、Switchのように充電機能と映像出力機能をすべてType-C端子に兼ね備えさせるのかはわかりません。
ソフトウェア面については、今年中にリリースされるであろうAndroid 12とGoogle Playストアを搭載したごく一般的なスマホの構成が確認されています。加えてQualcommは自社独自のソフトウェアプラットフォームを準備中であり、Fortniteなどのゲームで知られるEpic Gamesとの交渉も進めているとのこと。Epic GamesはSteamに次ぐPCゲームプラットフォームのEpic Games Storeを運営しており、QualcommはそれをAndroidデバイスへ移植させようと考えているとみられます。
2022年の第一四半期に発売か
Qualcommは現在、2022年の第一四半期にこのデバイスを発売することを目標に開発を進めています。そのため、最終的には2021年の年末に発表されるとみられているSnapdragon 800番台の次期フラッグシップSoCを搭載する可能性が高いです。
Qualcommによる製品ということで、モバイルネットワークへの接続(当然5G)がサポートされるということですが、モデムには何故か旧型のX55 5Gが採用されているといいます。Android Policeもこの点を疑問視しているようです。
目標価格は300ドルであるといい、これはNintendo Switchの北米での定価(299.99ドル)と同じ。最新のSnapdragonやその他パーツを使用してこの価格を目指すことはなかなか厳しいように思われますが、この価格にコントローラーや5G接続機能が含まれているのかはわかりません。また、カメラなど「スマホ」であれば本来欠かせないような一部機能も削られているようです。
ゲーム機として消費者へ販売することが主目的ではない
Android Policeによると、Qualcommはこのデバイスを米国内のキャリアなど幅広いチャネルを通して消費者に直接販売することを計画してはいるものの、ゲーム機市場で商業的に成功することが目的ではないようです。
Switchがデバイスのライバルというわけではなく、Qualcommの一番の目的は、ゲーム機とモバイル端末の境界が薄れていくのにつれて、Qualcommの取引先企業が新しい形のデバイスを開発する刺激を与えることだといいます。
XDA DevelopersのMishaal Rahman編集長はAndroid Policeの記事に反応しツイートを投稿。氏が過去に見聞きした限りでは、Qualcommがデバイスを市販するとは思っていなかったと述べました。
同氏の知る端末はAndroid Policeの記事で紹介されていたものとは少し異なるもののようで、Snapdragon 888を搭載し「GRD8350P」と名付けられていたといいます。GRDはGaming Reference Device、8350はSnapdragon 888の部品番号「SD8350」を示しています。それでも300ドルという目標価格にSnapdragon 888を詰め込むことは困難だと考えているようで、如何にコストを削減しているのかわからないと記しています。
Source:Android Police
いやガワだけ出しても。。
プラットフォームが重要なんで