このレビューはキャリアの夏モデルとして日本でも予約が始まっている、「Galaxy S10」のテレクトリスト読者による実機レビューです。
doghair様、レビュー投稿ありがとうございました。
目次
Galaxy S10のスペック概要
Galaxy S10はサムスンのフラッグシップモデル。海外では既に発売されており、過去のモデルを上回る発売数を記録しています。有機ELディスプレイの右上に埋め込まれた前面カメラがデザインのアクセントです。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 6.1インチ, 1440 x 3040, 有機ELディスプレイ, 540ppi |
サイズ | 149.9 x 70.4 x 7.8mm, 157g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Samsung Exynos 9820 Snapdragon 855 |
CPU | Mongoose M4 x2 & Cortex-A75 x2 & Cortex-A55 x4 - Exynos 9820 Kryo 485(2.84GHz) x1 & Kryo 485(2.42GHz) x3 & Kryo 485(1.8GHz) x4 - Snapdragon 855 8コア, 2.8 GHz |
メモリ(RAM) | 8GB |
ストレージ | 128GB / 512GB, sd_card microSD最大512GBまでSIM2スロットを使用 |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12 + 12 + 16MP, F値/1.5 - 2.4, トリプルカメラ, OIS(光学手ぶれ補正), 2x光学ズーム |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 10MP, F値/1.9, 26mm(広角) |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 気圧センサ, 顔認証ロック, 画面内指紋認証センサ, 心拍数センサ, SpO2センサ |
機能 | 防水 IPX 8, 水面下での使用が可能, イヤホンジャック あり |
その他特徴 | Bixby, Samsung Pay, Samsung Dex対応 |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 3300mAh |
購入について
購入の決め手
Galaxyの最新モデルでDSDVに対応しているため
購入場所・購入時期・購入価格
Expansys より、2019年4月に、関税含め約87,000円で購入
購入モデル
海外版 Galaxy S10 Dual-SIM SM-G973F/DS、メモリ:8GB、ストレージ:128GB、本体色:Prism Black
化粧箱・付属品
化粧箱は全体として簡素な作りになっています。モデルのレベルを考えると多少貧相な感があるといえますが、保護性についは特に問題はないと思います。
付属品は充電器とUSB-A to C ケーブル、透明PUカバー、USB-C to A ホストアダプタ、あとAKG製のイヤホンが同梱されています。ホストアダプタは他の機器への給電ができるものではないかと思います(テスト未実施)。
本体デザイン
基本的なデザインはこれまでのGalaxy Sシリーズを踏襲しており、個体のサイズとしては片手で操作可能な、適度かつ十分な画面だと感じます。
右からGalaxy S10、Galaxy S9、Galaxy S8
前面はパンチホールタイプのカメラを採用しているため、ほぼ全面がディスプレイで占められており、ゴリラガラスの滑らかなタッチが心地よいです。
背面はガラスコーティングがされており、指紋センサーが画面内に移動したため、カメラのみで非常にスッキリした印象です。手に持った時も指の収まりが良いと感じます。
唯一残念なことは、電源ボタンの位置が S8、S9に比べて本体上部にシフトされており電源ボタン操作時に本体を持ちかえる(手のひらの中で少し下に下げる)必要がある点です。このため、せっかくの程よい本体サイズによる操作性(手すさび感)がスポイルされているように感じます。
上がGalaxy S10、Galaxy S9、Galaxy S8
その点を除くと、片手で操作可能な機器としてかなり完成度が高い、素晴らしいデザインだと思います。
ディスプレイ
やはり有機ELの進化が目覚ましく、S8やS9と比べて黒の濃さが一段と深くなっています。発色も素晴らしく、文句の付けようがありません。
また、ブルーライトフィルタも強度のコントロールが可能となったため、健康に考慮しつつ鮮やかな色合いを求めるチューニングが可能です。
ソフトウェア・アプリ
Android 9 (Pie) の One UI により、可能な限り画面の下部で操作が可能な設定がされています。そのため、本機のような縦長画面においてもあまり手の中で本体をずらすことなく、必要な機能にアクセスできるようになっています。
購入したモデルはキャリアモデルではないため必要最低限のアプリに絞られており、不要アプリの削除など無駄な作業が発生せず快適です。
また純正のカレンダーアプリの完成度が非常に高く、週単位で画面でのズーム操作が可能であったりナイトモードに対応していたりと、他の追加カレンダーアプリが不要であるばかりか他メーカーのスマートフォン使用時にも導入したいレベルのものになっています。このアプリがポイントで、今後もGalaxyを利用したいという気持ちになっています。
独自機能
画面内指紋認証が非常に有効です。実際には顔認証の精度が高く、あまり利用する機会はありませんが、テーブルの遠くに置いたまま指紋認証でロック解除できるのは、やはり背面指紋センサー搭載モデルには無い本機特有のメリットだと思います。
処理性能
私が所有したことのあるどのGalaxyでも使用するアプリとして「S Health」の体感かつ主観的な測定値ですが、起動から初期画面表示まで、S8:0.8秒、s9:0.3秒、S10:0.1秒 といった感じです。
カメラ性能・写真サンプル
海岸にて3種類の画角で撮影しました(超広角・広角(通常)・望遠)。やはりカメラ関連に注力しているだけのことはあり、良い感じで記憶色を再現してくれるものであると感じました。
超広角は多少エフェクトが強いですが、この画角を使う状況からして、多少ドラマチックに表現されるのは有りかと思います。
所有の Huawei Mate 20 とほぼ同等の印象であり、このレベルになるとわざわざデジタルカメラを持ち出さなくても、カメラ散歩程度なら十分と感じられます。
以下はGalaxy S10で撮影した写真サンプルです。(画像クリックでフルサイズ表示。ファイルサイズにご注意ください)
スピーカー・音質
基本的にイヤフォンを使用するのであまり注力して評価していませんが、必要十分なレベルを備えていると思います。
電池持ち・充電速度の印象
Galaxy S8よりは省電力性が上がっているかもしれないと感じますが、S9と比べるとあまり変化はなく、いずれにしてもやはり電池持ちはこの機種の要継続改善点であるように思います。
とはいえ通常のブラウジングや10分程度のLINE利用などであれば1日は余裕で持ちますので、現実的には問題ないと思われます。
まとめ
◎良い点
- GalaxyでDSDV運用が可能であること(UQ VoLTEも設定可能を確認)
- 圧倒的なディスプレイの美しさ
- 指紋認証がディスプレイ内に移動したこと(持ち上げずに認証可能)
×悪い点
- 電源ボタン位置(本機種のユーザビリティを圧倒的に下げている)
- NFCがFelicaに対応していない(既知だが、やはり欲しい)
- 価格(現時点ではコストパフォーマンスは不利な印象)
全体的な感想
4Gスマートフォンとしてほぼ完成の域に達しているといっても過言ではないほど、熟成したものになっていると感じました。
片手で操作可能な限界を見極めたサイズ感で(個人差はあるが多少オーバー感あり)、狭額ディスプレイ、パンチホールカメラ採用にて最大限の表示エリアを確保しており、かつ処理性能も極めて高いため、どのような用途にもおススメできる一台だと思います。
日本のキャリア版であればお「さいふケータイ」にも対応しているため、シングルSIM運用かつ電源ボタン位置が気にならなければ(*1)、現時点で最良の選択の一つであると思います。 *1:電源ボタン位置の問題は、電源ボタンを含めてカバーするタイプのケースを利用することで多少なりとも改善可能です(ボタンの周囲含めて押す圧力が活きるため、多少下位置でのボタン押下でも反応しやすくなります。)
満足度:10点満点中7点
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