先日、SamsungよりGalaxy Note10が公式発表されました。Exynos 9825とSnapdragon 855と改良されたスペック、広角、標準、望遠、ToFのクアッドカメラ、それにカメラや各種メディアをコントロールできるようになったSペンなど、様々な魅力が詰まった機種となっています。
そんなGalaxy Note10ですが、10代目となったこの機種でついに3.5mmイヤホンジャックが非搭載となりました。Note10で音楽を聴くときはBluetoothを利用するか、USB-C経由で聴くしかありません。
Samsungはどうしてイヤホンジャックを廃止したのか?
では、Samsungはどうしてイヤホンジャックを廃止したのでしょうか。
Samsung公式は、「バッテリー容量を増やし、触覚フィードバックを改善するため」と述べていました。
Galaxy NoteシリーズはSペンを始め、Samsungの技術をすべて詰め込んだ全部盛りモデルです。いくらファブレットサイズであるといえど、クアッドカメラ、Sペンを埋め込むスペースの確保が必要となります。そのため、省スペース化を図るために、犠牲にしなければならなかったのが「イヤホンジャック」だったのでしょう。
何でも分解集団のiFixitがGalaxy Note10を分解した結果、バッテリーは16.56Whと、Galaxy Note9の15.4Whよりも増加していました。また、イヤホンジャックが搭載されていた場所に新たに大型の振動モーターが追加されていることもわかりました。確かにSamsung公式の言う通り、バッテリーと触覚フィードバックは改善されているようです。
2016年、AppleがiPhone 7でイヤホンジャックを廃止したことにより、100mAhほどバッテリーを増加させることができました。そのため、Note10も同様にわずか2-3%分のバッテリーを増やすためにイヤホンジャックを採用しなかったことになります。イヤホンジャックよりもSペンのほうが場所をとっていると思うのですが、こっちをどうにかするという考えはなかったのでしょうか...
それに触覚フィードバックの改善ってイヤホンジャックよりも優先すべき部品だったのでしょうか?疑問は残ります。
SamsungはAppleのAirpodsのような完全ワイヤレスイヤホン、Galaxy Budsを販売しています。ワイヤレスイヤホンをもっと売りたいということも、イヤホンジャックがなくなった原因の一つかもしれません。
SamsungはイヤホンジャックがないiPhoneを煽った動画を削除
Galaxy Note10からイヤホンジャックがなくなったことより、Samsungは2017年にアップした「iPhoneにイヤホンジャックがないことを風刺した動画」が削除されました。
Samsungのマレーシア法人に残っている動画
この動画はGalaxyとiPhoneを比較する動画であり、iPhoneにはスタイラスがないこと、防水機能がないこと、イヤホンジャックがないこと、ワイヤレス充電ができないことを示し、最後に男性がiPhoneからGalaxyに乗り換え、満足そうにしているという内容となっています。
今はiPhoneに防水機能はありますし、ワイヤレス充電もできます。一方で、Galaxyからもイヤホンジャックは消えてしまいました。Samsungにとってはこの動画はもう都合が悪いので、Note10の発表に合わせて削除したということなのでしょう。
GoogleはPixel 3aで、MotorolaはMoto Z4でイヤホンジャックを復活させました。LGのスマートフォンには必ずイヤホンジャックが搭載されています。しかし、Apple、Samsung、Huawei、Xiaomi、Sony、Vivo、OnePlusといった主要メーカーはイヤホンジャックを葬り去ろうとしています。
バッテリー増加、内部設計の自由さ、防水性能の向上といったメリットはあるものの、ユーザーからしたらまだまだ3.5mmイヤホンジャックは大事な端子です。Bluetoothイヤホンが安価に普及するまではイヤホンジャックの復活を検討してほしいものです。
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