楽天モバイルが11月4日に実施した発表会で、本人確認においてキャリアとして初めて「eKYC」を11/9より導入することを発表しました。
今回はeKYCとは何なのか、どういったいいところがあるのかをかんたんに解説していきます。
eKYCはオンライン完結型本人確認
eKYCは「electronic Know Your Customer」の略です。
もともと、銀行口座の開設やスマートフォンの契約は犯罪利用を防止するために犯罪収益移転防止法に基づき、本人確認が必要になります。
いままでの本人認証はオンライン上の手続きが行われても、本人確認書類の郵送や宅配員による本人確認が必要であり、本人確認完了までに一定のタイムラグが有りました。しかし、昨年11月の法改正により完全オンラインで本人確認ができるようになりました。それこそがeKYCです。
eKYCによる本人確認の方法は?
楽天モバイルのeKYCによる本人確認は上記のスキーム通りです。運転免許証の写真に加え、厚みのチェック、そして動的な本人の顔のチェックだけで本人確認が完了します。なお、本人確認書類は現在のところ運転免許証のみとなっていますが、将来的にはNFCによるICチップの読み取り機能を追加することでマイナンバーカードにも対応するとのことです。
eKYCの先行例としてメルペイが挙げられますが、メルペイでは運転免許証を掲げた自分の動画を撮影することで本人確認が完了します。詳しくは上記の動画をご覧ください。
また、LINE Payでも同様な方法で本人確認ができます。
今後、他のサービスでもこれらの事例のようにカード+顔の動画でかんたんに本人確認ができるようになると思われます。
eKYC+eSIMで回線の即時開通が可能
eKYCを導入すれば、従来SIMの配達時に宅配員がやっていた本人確認が必要なくなるため、封筒でSIMカードを郵送することが可能になります。
また、eSIMであればより恩恵を受けることが可能です。
現状、データ通信のみの契約においてはeSIMの契約をすると即時データ通信が可能でしたが、音声付き回線であれば犯罪防止の理由で配送による本人確認が必要でした。しかし、eKYCによる本人確認でeSIMであれば即時開通ができるようになります。これにより、完全にオンラインだけで回線契約ができるようになります。
総務省によるeSIM推進は本人確認制度が大きな壁となっていました。大手キャリアでもeKYCが導入されれば乗り換えの障壁が大きく下がることが期待できますね。
楽天モバイルではAndroid版は11/9より、iOS版は11/30よりeKYCによる本人確認が導入されます。新規契約事務手数料も3,300円から0円へと引き下げられ、乗り換えの障壁が大きく下がりました。より気軽に契約できるようになったのは非常に素晴らしい進化といえます。
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eKYCで左目のウインク要求するのやめろ!
できないんじゃ…