「韓国を出し抜いたベライゾンが世界初だ!」「いや、それを察知して韓国が先に始めた!」と醜い争いの中、ついに世界初の商用5Gサービスがはじまりました。
5Gの特徴は「高速・大容量通信」「低遅延通信」「多数端末の同時接続通信」だといわれます。IoTや自動車の自動運転、クラウド・ゲーミングなど私たちの生活に多様な革命をもたらすとされる夢の5Gですが、そのデビュー戦は夢とかけ離れたものだったようです。
ベライゾンは商用5Gについて「ピーク速度は1Gbps近く、遅延時間は30ミリ秒未満で、平均して450Mbpsの速度を期待している」としています。
動画は手垢のついた未来のイメージ。5Gでついに実現するでしょうか?
CNETが伝えたところでは、限られたコンディションではダウンロード速度が600Mbpsになることもあったといいます。しかし、すぐに5Gは4Gに変わり速度は急降下してしまったそうです。記者は5Gの電波をつかむために窓から手を出したりもしたようで、エリアは現在のところ極めて限定的です。かつてエリアが狭くつながらないLTEに苦心した経験のある方なら、苦々しく思い出せる状況でしょう。
CNETでは人気ゲーム「PUBG MOBILE」のダウンロード速度を、4G通信状態のMoto Z3と、5G Moto Modsを装着した5G通信で比較しています。結果は1.81GBのファイルダウンロードにいずれも5分45秒かかり、4Gと5Gで違いはみられなかったとのこと。
それでもCNETが公開しているスピードテスト動画では、4GのGalaxy S10+のダウンロード速度10.5Mbpsに対し、5G Mod装着のMoto Z3が516Mbpsと、約50倍の速度を叩き出す様子も映し出されています。ただし同じ動画中のアップロード速度は、それぞれ22.4Mbps、24.9Mbpsとほぼ同じ結果に終わっています。
ベライゾンは「少なくとも現時点では、アップリンクは5Gと4Gで同じ」と驚くべき解答をしています。これでは、IoTやクラウド・ゲーミングなど絵に描いた餅です。
夢ぶち壊しで始まった5Gですが、日本では4月10日に総務省が5Gの周波数を割り当てる予定です。2020年の東京オリンピックまでに商用サービスをはじめるとしていますが、あと1年しかない残り時間を考えると、不安が募ります。
心配なのはインフラだけではありません。UBS証券のアナリストは、iPhoneの5Gモデム搭載がさらに遅れ、2021年になるとの予測を発表しました。クアルコムのモデムを調達するとの情報もありますが、アップルとクアルコムは現在泥沼の訴訟合戦と報復措置を繰り返しており、クアルコムはアップルへモデムを供給していません。
5Gは、まだまだ“ただの夢物語”に過ぎないのが現実のようです。
Verizon 5G speed test comparison! Moto Z3 with 5G Mod and Galaxy S10 Plus on 4G. Test conducted beneath the 5G node in Verizon's store @CNET pic.twitter.com/vdH7I9jvg2
— Jessica Dolcourt (@jdolcourt) April 4, 2019
Not gonna lie. Even standing under the 5G node in the Verizon store, the Moto Z keeps dropping repeatedly to 4G. Not loving that. So far it's come back once on it own -- I've mostly been cycling to airplane mode to get 5G back @CNET pic.twitter.com/o8uDd2znmW
— Jessica Dolcourt (@jdolcourt) April 4, 2019
Finally getting some actual 5G speeds here #MotoZ3 #Verizon @CNET https://t.co/7J6XjpKDhb pic.twitter.com/r1hddLJCgP
— Jessica Dolcourt (@jdolcourt) April 4, 2019
Source:CNET
こういうのは後から選別されたものを導入した方が良いから日本のスタンスが正解だと思う