通信会社ロイターによると、アメリカ政府は新たにAIチップの対中輸出規制を検討しているようです。今回の規制は、主にNVIDIA等のGPU開発を強みとする半導体メーカーが大きな影響を受けそうです。
NVIDIAはこれまでも米政府の対中輸出規制に抵触しないためのAIチップのマイナーチェンジ版(「A800」や「H800」)を開発してきました。新たな規制により、NVIDIA等のGPUメーカーが対中輸出規制を回避する行為がいっそう難しくなると見られます。
米政府はHUAWEIを意識した新たな輸出規制も検討中と言われる
HUAWEIによるハイエンド機向けチップKirin 9000S開発成功を受け、米政府はスマホ搭載用チップセット分野においても、新たな対中輸出規制を検討していると報道されています。
米政府が対中制裁を開始めてから3年以上が経ち、中国企業も制裁の「抜け道」を活用した技術開発に成功しつつあります。米政府としてはその「抜け道」をふさぐための対応策を今後講じていく方針のようです。
一方、米政府は規制の強化だけでなく、部分的な規制緩和の準備も進めていると報道されています。半導体・5G通信分野における米中摩擦がどのような形に落ち着いていくのか、米政府の動きに今後も要注目です。
Source:reuters.com
営利を求めるグローバル企業と国利を求める政府のいたちごっこ