【Android&iPhone対応】スマホでできるテレワーク ①電子印鑑を作ってみよう

2020年初頭から世界的に流行した新型コロナウイルスの影響で、日本でもテレワークを導入した会社が急激に増加しています。

そこで今回から、telektlist読者のみなさんに、スマホでもできるテレワークに便利なアプリやテクニックをご紹介します。

初回は、電子印鑑(無料版)がテーマです。すでに作っている人も、これから作る人もぜひ本記事を参考にしてみてください。

電子印鑑とは

電子印鑑(ハンコ)とは、その名の通りデジタルデータ化した印鑑のことです。
ツールを使って作成する以外に、実在の印鑑書影をスキャンしたものも電子印鑑として活用されています。

電子印鑑は、不動産登記など一部を除き、請求書や納品書、会計帳簿など幅広い文書で承認決済できる法的効力が認められています。

コロナ禍以前は、書類への押印のためだけに出社をするハンコ出社を行っていた会社はたくさんありました。しかし、このような押印文化は、在宅ワークをする上で大きな弊害となっていたのです。

こうした状況を重く見た内閣府・法務省・経済産業省は、2020年6月19日に「押印についてのQ&A」を発表するなど、政府のテレワーク推進事業の中でも電子印鑑の普及にはとくに力を入れています。

参考リンク:押印についてのQ&A

電子印鑑のメリット&デメリット

電子印鑑には、以下のようなメリットがあります。

  • ハンコ出社が不要になり在宅業務の効率がアップする
  • 交通費の節約になる
  • 紙代・印刷代の節約になる

電子印鑑を導入することで、その分無駄な時間が減って仕事の効率がアップします。さらに、経費節約ができる点も嬉しいですね。

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • 電子印鑑が使えない書類もある
  • 社印はセキュリティ対策が必須
  • セキュリティ対策には高額の費用が発生する

電子印鑑はアプリやソフトを使えば手軽に作成できます。しかし、そのメリットを悪用して偽造やなりすましが横行する危険もあります。

費用はかかりますが、企業としての信頼を失わないためにも、セキュリティ対策のしっかりした電子印鑑サービスを導入することは必須と言えるでしょう。

スマホアプリで電子印鑑を作ってみよう

Android・iPhoneのアプリストアには、スマホで手軽に電子印鑑を作成できる専用アプリが配信されています。印鑑の形状・文字・サイズを指定して好みの印鑑を作成できます。

作成した電子印鑑は、電子書類上で画像挿入またはコピー&ペーストで押印します。ここでは、AndroidとiPhone両方に対応した「スマホで電子印鑑」アプリの使い方をご紹介します。

スマホで電子印鑑で電子印鑑を作成しよう

アプリ名:スマホで電子印鑑
作者:Kazuya Fujita
価格:無料(iPhoneは有料版あり)
Androidにインストールする
iPhoneにインストールする

【Android版】

  1. 「スマホで電子印鑑」アプリを起動し、アイコンの形状を選択します。
  2. 「文字」の入力欄に、印鑑に使用したい文字を入力します。最大3行まで入力できます。
  3. 「フォント」のプルダウンをタップして、フォントの種類を指定します。
  4. 「文字サイズ」のバーを左右にドラッグして文字の大きさを調整します。
  5. 【ファイルに保存】をタップすると、Googleドライブに印鑑の画像データが保存されます。

【iPhone版】

  1. 「スマホで電子印鑑」アプリを起動し、カラーパレットから任意の色を選択します。
  2. 文字の太さを選択します。
  3. アイコンの形状を選択します。
  4. 「文字」の入力欄に、印鑑に使用したい文字を入力します。最大3行まで入力できます。
  5. 「フォント」のプルダウンをタップして、フォントの種類を指定します。
  6. 「文字サイズ」のバーを左右にドラッグして、文字の大きさを調整します。
  7. 【アルバムに保存】をタップして、印鑑のデータを「写真」アプリに保存します。なお、有料版や短い動画を視聴すれば、【印鑑情報を保存】をタップすると、次回まで作成した印鑑情報が保存されます。

作成した電子印鑑を押印する

【Android版&iPhone版】

1.文書や表計算など、電子印鑑を押印したい書類を表示しておきます。ここでは、例としてGoogleの「ドキュメント」アプリを使用します。

2. 電子印鑑を挿入したい箇所にポインタを合わせ、【+】をタップします。

3. 【画像】をタップします。iPhone版は、【画像】→【写真から】の順にタップします。

4. 作成した電子印鑑の画像データをタップします。

5. 書類に電子印鑑の画像が挿入されました。

その他のアプリ

「スマホで電子印鑑」アプリ以外にも、さまざまな用途の電子印鑑を作成できるアプリがあります。自分の使いやすいアプリを試してみるとよいでしょう。

アプリ名:電子スタンプ・はんこ
作者:Kazuya Fujita
価格:無料
iPhoneにインストールする

「スマホで電子印鑑」の作者が手がけたアプリ。「重要」「請求書在中」など、ビジネスシーンで活用する機会が多い19種類の事務スタンプを作成できます。

アプリ名:電子実印
作者:株式会社ケンタウロスワークス(CENTAURUS WORKS INC.)
価格:無料
Androidにインストールする
iPhoneにインストーする

仮想通貨にも用いられているブロックチェーン技術を使った電子実印で署名できるサービス。ウェブ版で電子書類(PDF)を相手に送信し、受信者がアップロードされた書類を開いて、顔認証や指紋認証を使って署名を行います。オンライン本人確認も行うことで、より信頼性が高まります。

アプリ名:電子印
作者:Noble Cause
価格:無料
Androidにインストール

テキストと日付を組み合わせて、電子日付印を作成できるアプリ。上段と下段に任意のテキストを入力し、中央に任意の日付を指定するだけなのでとても簡単です。作成した日付印を画像ファイルとして保存すれば、他のアプリ上でいつでも呼び出して利用できます。

アプリ名:StampMaster
作者:Kotobuki Shoukai
価格:無料
iPhoneにインストール

テキスト・色・サイズなどの他にカーニングやはみ出しも設定可能。より実印に近いデザインの電子印鑑を作成できます。

印鑑をスキャンして作ってみよう

実物と同じデザインの電子印鑑を使いたい場合は、スマホのカメラで印鑑の押印画像を撮影し、不要な部分を切り抜いて背景を透明化すれば、どのような書類にも自然に押印できて便利です。

ここでは、「背景透明化」を使って印鑑画像をトリミング・透明化する方法を解説します。

アプリ名:背景透明化
作者:handyCloset Inc.
価格:無料
Androidにインストールする
iPhoneにインストール

1. 印鑑を用紙に押印し、スマホのカメラで撮影します。

2. 「背景透明化」アプリを起動し、【写真を開く】(iPhone版は【写真を読み込む】)をタップして、撮影した印鑑画像を読み込みます。

3. ピンクの枠を上下左右にドラッグして、印鑑の周囲をできるだけ切り取り、【完了】をタップします。

4. 【自動】をタップします。

5. 赤色のポインタを透明化したい部分にドラッグし、指を離すと透明化されます。この作業を繰り返して、不要な部分を透明化していきます。

6. 編集が完了したら、【完了】をタップします。

7. 滑らかさのレベルをタップして選択します。数値が大きいほど画像が滑らかになります。iPhone版は、「境界ぼかし」のスライダーを左右にドラッグして調整しましょう。

8. 【保存】をタップすると、背景を透明化した印鑑画像が保存されます。

スマホ版のWord・Excelでの作成は難しい

パソコンでは、ExcelやWordなどのOffice Suiteで図形とフォントを組み合わせて電子印鑑を作成する人が多いです。スマホ版でもExcelやWordアプリで作成はできるのですが、小さな画面では非常に操作性が悪いので時間がかかります。

それよりは、上記でご紹介した専用アプリや印影画像を利用して作成する方がずっと簡単です。

実印や社印は有料サービスで作成しよう

Shachihata Cloud

スマホで作成した電子印鑑は、あくまで三文判としての用途が想定されています。無料のアプリで印鑑データを作成してもセキュリティ性が低いため、実印や社印はスマホで作らない方がよいです。

これらの印鑑は信頼性が必要なので、本人確認やログを記録できるようなセキュリティサービス(例えばGMO電子印鑑Agree)を利用するようにしましょう。

まとめ

これからの時代、電子印鑑は必須のアイテムとなっていくことは確実です。政府もテレワーク事業推進のために、電子印鑑や電子署名の使用を推奨しています。請求書・送り状・見積書など幅広い書類で使用できるので大変便利です。

今後は、よりさまざまな方面で使用機会が増えていくことも予想されるので、ぜひ、今回の記事を参照にしてスマホで電子印鑑を作ってみてくださいね。

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