Motorola razr 5GはMotorola往年の名機であるMotorola razrを彷彿とさせるデザインの縦折り式折りたたみスマホです。
最大の特徴はそのデザイン。縦に折りたためる機構はフューチャーフォンそのものですが、Chin(あご)といわれる特徴的なデザインも再現されており、折りたためる5Gスマホという最新の機能と曲線的で洗練されたレトロなデザインが非常に魅力的な端末となっています。
もちろん見た目だけがMotorola razr 5Gの魅力ではありません。縦折りの折りたたみスマホの代表格であるGalaxy Z Flipにはない外側の大きなディスプレイ(クイックビューディスプレイ)を搭載しており、実用面においてもひけをとりません。
今回はそんなMotorola razr 5Gを購入し、メインスマホとして数週間使い込んでみましたのでレビューしていきます。
いいところ
- 美しい流線型のデザイン
- 実用的なクイックビューディスプレイ
- 独自のショートカット「Motoアクション」が便利
わるいところ
- バッテリー持ちがわるい(1日持たない)
- 発熱しやすい
- 指紋認証の位置が不自然
- おまけレベルのカメラ
- おサイフケータイ、防水、ワイヤレス充電なし
目次
Motorola razr 5Gのスペック概要
Motorola razr 5GはSoCにSnapdragon 765Gを搭載したミドルレンジ帯のスマホです。内蔵ストレージは256GB、メモリは8GBと内部スペックも標準的です。
最大の特徴であるディプレイは6.2インチの21:9シネマワイドディスプレイ。プラスチックカバーの有機ELディスプレイでで解像度は2142 x 876 pxとなっています。外側のクイックビューディスプレイは2.7インチ、ガラスカバーの有機ELディスプレイで解像度はSD(800 x 600 px)となっています。
バッテリーは2,800mAhで15Wの急速充電(TurboPower)に対応しています。
カメラは4,800万画素のシングルカメラ。5GやeSIMにも対応しています。
日本ではSoftbank版(※eSIMなし)とSIMフリー版が発売されています。SIMフリー版の定価は179,800円と強気の値段設定となっています。
基本スペック | |
---|---|
ディスプレイ | 6.2インチ, 876 x 2142, 有機ELディスプレイ, 373ppi |
サイズ | 169.2 x 72.6 x 7.9mm, 192g |
システム | |
OS | Android 10 |
Soc | Qualcomm Snapdragon 765G |
CPU | Kryo 475 Prime x1 + Kryo 475 Gold x1 + Kryo 475 Silver x6 8コア, 2.4 GHz |
メモリ(RAM) | 8GB |
ストレージ | 256GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 48MP, F値/1.7, OIS(光学手ぶれ補正), デュアルトーンLEDフラッシュ, PDAF |
前面カメラ | camera_front 20MP, F値/2.2 |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 気圧センサ |
機能 | 防水 防滴, イヤホンジャック なし |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 2800mAh |
詳しいスペックはMotorolaの公式サイトをご覧ください。
開封の儀
まずは開封していきます!
Motorola razr 5Gはプレミアム帯の商品となっているため、パッケージングにも個性があります。
高級感のある三角錐のパッケージを開封すると早速折りたたまれた状態の本体が登場します。
この台座はMotorola razr 5Gのスピーカー部に穴が空いており、立て掛けて使うことによって音を増幅できるような機能がついています。なお、同時に充電することは出来ません。
同梱物はこのメガネケースのような三角柱のケースに入っています。
同梱品は
- 15WのACアダプター
- 15W急速充電対応のUSB-A to USB-Cケーブル
- USB-C端子のオリジナルイヤホン
- イヤホン用イヤーピース
- SIMピン
と、非常に豊富。近頃イヤホンどころか充電器も同梱されなくなりつつありますが、さすがは高級スマホ、しっかりと必要なものが揃っています。
美しい流線形のデザイン
本体を見ていきましょう。
折りたたんだ状態はガラスでカバーされた2.7インチのクイックビューディスプレイと4,800万画素のメインカメラ、そしてLEDフラッシュと各種センサー類があります。
下部はrazrの魂ともいえるChin(あご)がります。このツートーンカラーが非常に美しいです。
下部にはスピーカー、USB-C端子、SIMスロットがあります。Motorola razr 5Gはもちろん防水非対応であるのですが、その影響かSIMスロットが少し緩い気がします。
また、開いた状態で上の方になるところの左に電源ボタン、右に音量ボタンがついています。
背面にはMotorolaのロゴがあしらわれています。なお、ここは指紋認証リーダーにもなっています。
手にとったときの印象は「つまってる」感じ。折りたたんだ状態は非常にコンパクトであるためどのスマホよりも中身がつまっている印象です。
また、両面ガラス素材でできているため高級感が溢れています。持っただけで「これはいいモノだ」というのがビンビン伝わってくる感じがします。
本体が丸みを帯びた形状であるため持ち心地は非常に良好。外側のディスプレイも快適に使えそうです。
それでは内側も見ていきましょう。
開いてみると縦に非常に長いことがわかります。
メインディスプレイは21:9のシネマワイドディスプレイ。この比率はXperiaにも採用されていますが、本当に縦に長いです。1080pよりも解像度が低いのがちょっと残念ですね。
Chin(あご)のところの流線形が非常にセクシー。高級感のあるシルバーの質感は飽きが来ないし所有欲を満たしてくれます。特にフューチャーフォンのMotorola razr世代の方にはウケるのではないでしょうか。(私は知りませんが...)
開いた状態は非常に薄くなります。180度ではなく175度ぐらいまでしか開きませんが実用上は問題なさそうです。ただ、少しやわいので取り扱いには注意が必要です。
Motorola razr 5Gの本体重量は192g。一般的なスマホと同じ重量であるのですが、折りたためる機構上、普段以上に気をつけて持つ必要があります。展示機しか触ったことがありませんが、同じ縦折り折りたたみスマホの中のGalaxy Z Flip以上にやわい気がします。
Pixel 5とサイズ比較してみる
筆者のメインスマホであるPixel 5と比較してみるとこんな感じ。横幅はほとんど同じですが縦の長さの違いは一目瞭然です。
Motorola razr 5Gのディスプレイが折りたためる意義は?
Motorola razr 5Gは数少ない縦折りの折りたたみスマホであることが最大の特徴です。
Motorola razr 5Gの強みはクイックビューディスプレイ
Motorola razr 5Gは縦折りの折りたたみスマホとして初めて大画面の外側ディスプレイ(クイックビューディスプレイ)を搭載しています。これにより、開く動作無しで大抵のことが出来ます。
縦折りの折りたたみスマホは開く動作でワンテンポ遅れてしまうのがデメリット。Motorola razr 5Gは外付けの大型ディスプレイを搭載することでこの問題を解決しており、このクイックビューディスプレイこそがrazr 5Gを買う大きな理由となっています。
クイックビューディスプレイでできることは以下のコラム記事をご覧ください。
https://telektlist.com/motorola-razr-5g-quick-view-display/
折りたたみ時の工夫で折り目は気にならない
折りたたみスマホのディスプレイはその仕組み上どうしても歪んでしまいます。Motorola razr 5Gも例外ではなく、メインディスプレイは折り目周辺で歪みが見受けられます。
試しにライトを反射させてみるとこんな感じ。盛大に歪んでいることがわかります。
しかしこの歪み、実際に利用する分にはほとんど気になりません。確かに黒いときは歪んでいることがわかりますがディスプレイをつけると違和感なく利用することが可能です。
また、Motorola razr 5Gは独自の折り目がつきにくい工夫がなされています。
Motorola razr 5Gは折りたたんだときに折り目が水滴型に収まるようになっています。これにより、折り目が最低限に抑えられます。
また、それと合わせてディスプレイが本体にちょっと収納される様になっています。これは、折りたたむとディスプレイ内の黒いベゼルが減っていることから見てわかると思います。
これらの工夫によりはっきりとした折り目がつかないようになっています。Galaxy Z Flipは逆にあえて折り目をつけることで耐久性を上げる工夫をしているため、ぜひ家電量販店などで見比べてみてください。Motorola razr 5Gの折り目の少なさがわかると思います。
なお、この工夫により折り目の部分に圧力をかけると若干たわみやすいことがデメリットです。中央部を操作するときは力を加えないようにするのがベターです。
Motorolaは折りたたみを生かしたソフトウェアには消極的
同じ縦折り式の折りたたみスマホであるGalaxy Z Flipは任意の角度で固定可能ですが、Motorola razr 5Gは開く/閉じるの2つしか選択肢はありません。そのため、角度を固定してカメラを使う、角度を固定してマルチウィンドウを起動する(Android共通のマルチウィンドウ機能はあります。)といった機能はありません。
また、Motorola razr 5GのOSはほぼピュアアンドロイド。Pixelユーザーとしては慣れ親しんだベーシックなものですが、折りたたみ機構を生かしたソフトウェア的な機能が薄い点は否めません。
ベゼルが太くなるがそこまで気にならない
Pixel 5と比べてもわかるようにMotorola razr 5Gのベゼルは太めです。これは可動域の広いディスプレイを線的に保持する役割や、折りたたんだときにディスプレイを保護する役割があるためだと思われます。
しかし、Motorola razr 5Gの場合はとから横幅はコンパクトで持ちやすいためそのベゼルの太さもあまり気になりません。Chin(あご)やノッチのデザインとも相まってベゼルが太くてもかっこいいように見えます。落ち着いた大人らしさもあるし仮面ライダーの変身アイテムのようなワクワク感もあって、本当に不思議なデザインです。
スペックはミドルハイだが快適でない
Motorola razr 5GのSoCはSnapdragon 765Gとなっています。Pixel 5、OPPO Reno5 AなどがおなじSoCのスマホとして挙げられます。
18万円のプレミアム帯のスマホとしては脆弱なスペックですが、コンセプト的に3Dゲームを楽しむといった重い処理が必要なものではないのでこれで十分です。...といいたいところですが、実際に使ってみるて引っかかる点がありました。
発熱がひどいMotorola razr 5G
Motorola razr 5GでネットブラウジングやTwitterのTL監視といったそれとない軽い作業をしていても下部がじわじわと熱を帯びてきます。(上部は発熱しません。)温度計を見るとその温度50度。かなり発熱していることがわかります。
これは推測なのですが、折りたたみ機構の影響で片方にチップ類が集中し、コンパクト化を追求しすぎたがあまりに発熱がうまくいっていないのだと思います。
実際に普段使いをしていても同じSoC、同じRAM容量のPixel 5のほうがサクサクしている印象を受けます。ストレスを感じるほどではないものの、スペックに関しては「18万円のスマホでこれかぁ」というがっかり感があることは否めません。
バッテリー持ちが悪いのが残念
Motorola razr 5Gを使っていて一番つらいのがバッテリー持ちです。
Motorola razr 5Gのバッテリー容量は2,800mAh。ここ最近のスマホとしては非常に不安になる容量ですが、案の定バッテリー持ちはわるいです。それもちょっとわるいのではなく致命的なレベルでわるいです。
半日しか持たないバッテリー
Motorola razr 5Gをメイン機にして利用してみたところ、バッテリーは12時間も持ちませんでした。1日どころか半日ぐらいしか持ちません。利用したアプリを見ていただいても分かる通り、大したことはしていないし利用時間もちょっとしかないはずなのですがかなりバッテリーが持っていかれています。
ただ、10%を切ったタイミングでバッテリーセーブモードをオンにしていますがそれ以降はかなりの粘りを見せています。とはいえメインスマホとして運用するならモバイルバッテリーは必須です。
また、利用していないときの放電スピードもかなり早いほうです。試しに100%にした状態で寝ると翌朝には82%になっていました。Motorola razr 5Gのバッテリー持ちはかなりわるいほうだと思います。
充電は15Wまでしか対応していない
Motorola razr 5Gの充電器はPixel 5やiPhone 12シリーズなどで採用されている18WのUSB PDではなくTurboPowerという独自のもので15Wまでしか対応していません。
試しに18Wの充電器と充電速度を比較した結果がこんな感じ。
純正15W充電器:30分で20%→73%
Pixel 5の18W充電器:30分で20%→76%
このように、18W充電器を使っていても充電速度にほとんど変化が見られませんでした。おそらく充電は15Wまでしか対応していないものだと思われます。
個人的には15W充電であることはまだいいのですが、純正充電器のACアダプターが未だにUSB-Aなのはいただけませんね...
カメラはおまけレベル
Motorola razr 5Gのカメラは4,800万画素のシングルカメラです。スマホのコンセプトからしてもカメラ性能に期待はできませんが、実際に使ってみてもやっぱりそのとおりでした。
ポートレートモード、夜景モードは一応ある
近頃のスマホにとっては当たり前となったポートレートモードや夜景モードですが、Motorola razr 5Gもこれらの機能に対応しています。
ポートレートモードで面白いのがクイックビューディスプレイを使った工夫。ポートレートモードをオンにすると被写体が思わず笑顔になるようなキャラが登場します。これのおかげで初めての場合はいい笑顔の写真が撮れることが多かったです。
一方で、シングルカメラであるからか、ポートレートモードはiPhone XRのように人物にのみ適応可能です。ブツ撮りで背景ボケを楽しむことは出来ませんのでご注意ください。
作例集
ここから先は実際にMotorola razr 5Gで撮影した作例とともにカメラ性能を見ていきます。
使っていていちばん微妙に感じたのがHDRが弱いこと。かなり意地悪な環境で撮影したのですが、iPhoneやPixelと比べると白飛びの量がえげつないです。
風景写真ではたまーに色味がブレることがあります。この一枚は色温度が低めになってしまい、少し不自然な仕上がりとなっています。一方でこのあとすぐに角度を変えて撮影したときは色温度が高めに出ました。このぐらいはあとから編集すればどうとでもなりますがそのままシェアできないのは辛いです。
ここから先は良さげな写真の紹介をします。
メシ撮りでは素晴らしい写真が撮れました。リアルと比べると若干彩度が高いものの、美味しそうに撮れました。
暗いところが若干ノイジーなものの、スポットライトによる光と影をふんわりと捉えられました。環境に恵まれれば暗めの場所でもそこそこいい写真が撮れます。
ポートレートモードは人物のみとはいえど、被写体に近づけば背景ボケが楽しめます。周辺光量の調整も加えれば印象的な写真を撮ることが出来ます。
ただ、スマホカメラあるあるですが光学的なボケはざわついていて汚いです。大きくぼかせない場合はボケの質に注意です。
雨の日のレクサスのヘッドライト。水滴の質感や金属の反射による色のグラデーションをしっかり捉えられています。
少し暗い環境での撮影。光学式手ブレ補正が搭載されているものの、やはりノイジーな印象はあります。
街角スナップでの一枚です。全体的にローコントラストですが、これはこれでありかも...
こちらもふと撮影したスナップ写真です。屋内と屋外で輝度差がありますが、なんとかギリギリ白飛びが抑えられています。
Motorola razr 5Gはシングルカメラであるため、いろんな機能がついていて楽しいといったことはありません。また、そのメインカメラもiPhone SEやPixel 4aのような高性能なものではないので全体的にふわっとした写りになったり暗いところがノイジーだったりとそれなりの絵しかでてきません。
うまく工夫をすればそこそこいい写真はとれますが、スマホのおかげかと問われれば微妙です。折りたたみ機構を生かした機能としてはクイックビューディスプレイを使った高画質な自撮りはできますが、角度が固定できないのでGalaxy Z Flipのように自由な角度での撮影は不可。
18万円の高級スマホといえどもカメラ機能はおまけレベルと言っても過言ではないでしょう。
その他細かいポイント
最後に使っていて感じた細かいポイントについてご紹介します。
いいところ①:Motorolaの独自機能であるMotoアクションが便利
Motorola機のソフトウェアは基本的にピュアアンドロイドですが、わずかにMotorola独自の機能が付け加えられています。その中で最も多用するのが独自のショートカット機能であるMotoアクションですが、これがかなり便利です。
Motoアクションには様々な機能がありますが、一番便利なのがクイックキャプチャー。
通常のAndroid機は電源ボタンのダブルクリックでカメラが起動しますが、Motorola機は手首を2回ひねってスマホを振ることでどんなときでもカメラが起動します。(電源ボタンのダブルクリックはGoogle Assistantの起動に割り当てられています。)
Motorola razr 5Gは開いた状態だと電源ボタンがかなり上部にあって操作しにくいのでこの機能が非常に便利で最高です。
いいところ②:eSIM搭載
Motorola razr 5GはeSIM対応となっています。(SIMフリー版のみ)これにより、iPhoneやPixelのようにnanoSIM+eSIMの運用が可能であり、iPhone、Pixelユーザーは今までのスマホと同じ使い方が可能です。
いいところ③:付属品が豊富、特にイヤホンが高品質
Motorola razr 5Gは他のスマホ以上に付属品が充実しており、そのなかでも特にイヤホンがかなり優秀です。
まず、耳に引っ掛けるためのアジャスターがついていてフィット感が強く長時間つけていても疲れません。音質は悪くなく、音作りもモニターイヤホンのように味付けのない中庸な音でどんな音楽も楽しめます。また、コントローラーやマイクが付いているのも良いポイント。その上、ケーブルがプラスチックケーブルではなく繊維ケーブルであるためぐちゃぐちゃになりにくくほどきやすいです。
音の傾向はTHE・付属品のイヤホンでありながら音質は悪くなく、それ以外の点でも使い勝手が非常にいいのが素晴らしかったです。
わるいところ①:防塵防水、ワイヤレス充電、おサイフケータイなどはない
Motorola razr 5Gには防水防塵、ワイヤレス充電、おサイフケータイといった便利機能はついていません。わかってはいたことですが、いざ使ってみるとやはり不便です。
わるいところ②:指紋認証の位置が悪い
Motorola razr 5Gは上部にクイックビューディスプレイやカメラがある影響で下部に指紋認証リーダーがありますが、この位置がちょっと微妙です。
Pixel 5の指紋認証の位置と比べるとこんな感じ。かなり下の方に位置していることがわかります。
閉じている状態では自然な位置にあるものの、開いたときに指紋認証を利用しようとすると指の位置が不自然になり、ホールド感が大きく低下します。折り目のある中央を避けることも兼ねて下部を中心に持つとそれなりに悪くはないですが、そうすると上部にある電源ボタンや音量ボタン、ウェブサイトやアプリでスクロールしても降りてこない要素などに指が届かなくなります。
これを解決するには「指紋認証を済ます→開いて起動」の順で利用すればいいのですが、アプリ内での利用時は解決不可です。側面指紋認証やディスプレイ内指紋認証に対応してくれればよかったのに...と感じます。
Chin(あご)は操作感にあまり影響しない
Motorola razr 5Gを手にするまでは当機の特徴的なChin(あご)が邪魔になると思っていたのですが、実際に使ってみるとほとんど気になりません。
Motorola razr 5Gはホームバーの位置がかなり余裕を持った場所に設定されています。そのため、ホームに戻る、アプリを切り替えるといった操作にChin(あご)が干渉することなく快適に操作ができます。
一方でGoogle Assistantの起動は若干不便。これについては電源ボタンのダブルクリックがGoogle Assistantの起動に割り当てられているのでそれを利用するか、「OK、Google」を利用しましょう。
まとめ:高級なおもちゃ止まり。機能を考えると今の半額ならあり
Motorola razr 5Gは各メディアで絶賛されています。実際手にとった最初の頃は初めての折りたたみ機構や美しいデザイン、クイックビューディスプレイの多機能さに感動していましたが、長期間使用していくとスペック、カメラ、バッテリー持ちなど普段使う要素の完成度や防水、ワイヤレス充電、FeliCaがない不便さでじわじわとがっかりさせらました。
Motorola razr 5Gのデザインは美しいです。大画面のクイックビューディスプレイは唯一無二だし開く動作無しで操作が完結できるのは素晴らしいエレガントな体験です。しかし、いくらかっこよくてエレガントで面白い機能がつまっていても、スマホとして「基本のき」である要素が煮詰まっていなければ意味がありません。
Motorola razr 5Gは元サッカー日本代表の中田英寿氏を起用したプロモーションで、東京のビジネスシーンを飛び回るビジネスシーンやその後のバーでのプライベートな時間でスタイリッシュに使用されていますが、その用途でしたら私ならiPhoneやハイエンドAndroid機を使います。
クイックビューディスプレイがあるといえども開く動作が必要、操作でハイエンドスマホよりもワンテンポ遅い、そして何よりモバイルバッテリー必須で充電頻度が高いMotorola razr 5Gはビジネスでスタイリッシュに使うのには程遠いです。主な用途は私のようなヲタクがニチャりながら折りたたみを楽しみ、友達に自慢する一発屋の超高級おもちゃに近いでしょう。
デザインにかかった労力や搭載されている技術を考えたら妥当かもしれません。が、できることを考えるとMotorola razr 5Gは今の定価の半額ぐらいが関の山な気がします。幸い、各販売店で実施されている様々なキャンペーンを活用すればかなりお得に入手できますので興味のある方は折りたたみスマホデビューに手にとってみてもいいかもしれません。その資金でハイエンドスマホ買ったほうが幸せになれる気はしますが...
ちょっと前に持ち上げ記事書いといてこれは酷くない?