評価: 4.5/5点
新型Galaxy Aシリーズでは最も人気があったと言われるGalaxy A50。そんなスマートフォンが「Galaxy A50s」としてパワーアップして登場しました。今回自腹で購入したので、実機をレビューしていきます。
Galaxy A50sは3万円台前半という価格でありながら、インディスプレイ指紋センサー、高解像度のAMOLEDディスプレイに大型バッテリーを搭載しています。そして最大の魅力と言えるのはNFC対応であること、つまりSamsung Payが使えるということでしょう。
カメラからディスプレイ、本体の持ちやすさやサイズ感、全てがバランス良くできたスマートフォンでした。価格重視のライトユーザーが買うべき一台だと思います。
目次
購入について
独身の日セール(11.11)で暴れて購入しました(筆者は独身です)。セール価格の約3万2000円で購入できました。定価は約3万5000円のスマートフォンです。
サムスンの公式オンラインストアから購入しましたが、今回のセールでの目玉商品の一つでした。
なお、現在の実売価格は丁度3万円となっています(Aliexpress)。
化粧箱・付属品
AppleやOppoのスマートフォンとは違い、Galaxyスマートフォンの化粧箱に透明のフィルム包装はありません。これは昔からなので仕方ないでしょう。とはいえ、化粧箱をコレクションしている私にとって、汚れた箱で届くのは気分良くありません。
ただし、毎回スマートフォン本体に保護テープが360度に貼ってあるのはとても評価できます。
箱には「東南アジアのSIMカードのみ使用できます」というシールが貼ってありました。東南アジアの外に持ち出していないので不明ですが、旅行先で購入する際には必ず確認をしましょう。
付属品は高速充電対応の充電器、そしてGalaxyらしいダサさのあるUSB Type-Cケーブルやイヤホンなどが入っていました。
嬉しいことに透明のTPUケースも付属していましたが、今回はアメリカから輸入したSpiden製のケースを使用します。カバーはGalaxy A50のものをそのまま使えると思います。
Galaxy A50sのスペックをチェック
基本スペック | |
---|---|
ディスプレイ | 6.4インチ, 1080 x 2340, 有機ELディスプレイ, 403ppi |
サイズ | 158.5 x 74.5 x 7.7mm, 169g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Samsung Exynos 9611 |
CPU | Cortex-A73 x4 + Cortex-A53 x4 8コア, 2.3 GHz |
メモリ(RAM) | 4GB / 6GB |
ストレージ | 64GB / 128GB, sd_card microSD最大512GBまで |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 48 + 8 +5MP, F値/2.0, トリプルカメラ, LEDフラッシュ, PDAF |
前面カメラ | camera_front 32MP, F値/2.0 |
センサ類 | 画面内指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, ANT+ |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック あり |
バッテリー | battery_charging_fullType-C 1.0, 4000mAh |
ソフトウェア・アプリ
GalaxyスマートフォンはAndroidスマートフォンだけでなく、iPhoneからのデータ移行もとても簡単にできるのが魅力です(筆者は気分をリセットするために必ず新しいスマートフォンとして初期設定をするのがこだわりなので、手順は省略します)。
アプリはサムスン系の純正アプリがメインですが、Spotifyなどのアプリもプリインストールされていました(アンインストール可能)。キャリアモデルではないため、アプリはとてもスッキリしています。
Galaxy A50sは6.4インチのディスプレイを搭載しており、筆者にとっては少し大きいです。しかし、OneUIは大きなスマートフォンを片手で使うシーンを考えて設計されているためとても使いやすく、ソフトウェアへの満足度はとても高いです。
設定アプリや標準アプリは全てスクリーンの下半分で操作ができるようになっています。よって、親指が届かないということはありません。
One UIはホーム画面やロック画面を自分好みにカスタマイズできるのがポイントです。女性向けの着せ替えテーマなども充実しているようです。
東南アジア版のGalaxy A50sは対応言語が少なく、日本語には対応していませんでした。(アップデート後対応しました)
https://telektlist.com/custom-os-series-oneui/
デザイン・質感
Galaxy A50sは四色のカラーラインナップが存在しています。インドと東南アジア、など国によってラインナップが異なります。数週間迷った結果、筆者はブラックを選びましたが、どの色もとてもキレイでした。他のカラーは少し派手すぎて、プライベート使用には向いていないと感じました。
デザインはGalaxyスマートフォン初のダイヤモンドカットデザインとなっています。
オーロラのような反射を見せる背面パネルはGalaxy Note10シリーズのものと同じです。しかしGalaxy A50sはプラスチックパネルのため反射の仕方は少し異なります。
本体下部はいかにもここ数年のGalaxyらしいデザインです。Galaxyのフラッグシップモデルのように充電端子やイヤホンジャック部分はラウンド加工がされおり、高い品質に驚かされます。このラウンド加工により端子周辺にキズが付きにくく、塗装のハゲも起きにくくなります。
ウェブの公式画像はこのような感じとなっています。実物も同じようにキレイでした。
カメラ性能
背面のトリプルカメラは48MP仕様です。ワイドアングルにも対応しています。前面のセルフィーカメラは32MPです。
カメラ性能ですが、カメラアプリではスーパースローモーション撮影やパノラマ撮影、食べ物モード等細かい機能が充実している印象を受けました。
カメラアプリ内で項目をスライドさせてモードが切り替えられますが、項目の順番を並び替えて削除することもできたり、自由度が高く使いやすいです。
サンプルショットを掲載します(クリックで拡大)。
筆者が試したのは通常モードがほとんどでしたが、風景から植物、人物すべてを万能に撮影できました。色味は自然ですが、言い方を変えれば地味な印象を受けます。SNSなどに上げる場合はフィルターをかけると良いでしょう。解像度が高く、鮮明な写真が撮れるのは良いポイントです。
広角モードの使い分けで、場所を移動せずに広い範囲の撮影が可能です。風景の撮影や集合写真の撮影で便利になるでしょう。ショッピングモールなど、円や弧を描く形の建物では迫力ある写真が撮影できました。
ナイトモードは微妙
以前レビューしたRealme Xがすごすぎるのか、Galaxy A50sがダメなのかは不明です。ただ、2つを比べるとGalaxy A50sで撮影したものは不自然で粗いと感じました。
カメラの知識はほぼ無い筆者でもはっきり感じる差なので、もうちょっと頑張って欲しいと思うばかりです。フラッグシップを買えということですかね。
でも、この写真はキレイに写っていますね。同じ夜景でも出来はその時の撮影シーンによるのでしょう。
セルフィーカメラの感想
最近のスマートフォンはメインカメラだけでなくセルフィーカメラもパワーアップしています。32MPですが、鮮明に映るので美顔ではない筆者にとってはありがた迷惑です。
しかも、デフォルト設定で美肌モードのようになります。ヒゲも薄くなりますよ。美白の人が使うと白すぎになりそうですが、今の若い人はこういうのが好きなんでしょう。ワイドアングルも使えました。
スピーカー・音質
イヤホンジャック廃止に動き出してしまっているサムスンですが、Galaxy A50sにはちゃんとイヤホンジャックが搭載されています。
スピーカーですが、充電端子の右横に配置されています。Dolbyアトモスをオンにすると低音が強くなり、音に迫力が出ます。
生体認証
生体認証では、顔認証と指紋認証が使用できます。指紋認証はインディスプレイ指紋センサーで行います。
どちらもスピードは満足できるレベルでした。どちらも「高速」というレベルではないですが、ソフトウェアアップデートで精度とスピードが大きく上がったことを確認しました。
ここがグッド!その1「ダイヤモンドカットデザイン」
カメラを除いてスペックやソフトウェアなど全てがバランス良く、とても満足していますが、特にデザインが筆者の気に入ったポイントです。長らくGalaxyスマートフォンを使ってきた筆者にとって、このダイヤモンドカットデザインというのはとても新鮮でした。
このデザインを見るために背面バックパネルを表にして机に置くことが増えました。派手すぎないがユニークな、自慢できるデザインです。
ここがグッド!その2「軽いぞ、ズボンが下がらない」
スマホ依存症が社会問題となっている今、(男性なら)ほとんどの人はスマートフォンをすぐに取り出せるズボンのポケットにしまっているでしょう。
Galaxy A50sは6.4インチというサイズにして約169gと軽量です。厚みも7.7mmと薄いです。6.5インチのディスプレイを搭載するiPhone 11 Pro Maxは、226gという重量です。
169g+TPUカバーだと手に持った時もズボンのポケットにしまった時もあまり気になりません。大きくて軽い、これはスマートフォンにとって大事な要素です。歩いている途中にズボンが下がってしまい、わいせつの罪に問われるリスクも大きく低下します。
ここがちょっとダメ!「もうちょっと頑張って欲しかったカメラ」
Realme Xというスマートフォンをこれまで使っていた筆者ですが、Galaxy A50sとどうしてもカメラ性能を比べがちでした。Realme Xの方がやや安いのですが、Galaxy A50sよりもカメラ性能は優れていました。
iPhone風の丸形レンズ枠は気に入っていますが、性能は中華メーカーの同価格帯のスマートフォンを比べると劣ります。
ナイトモードもイマイチ、48MPカメラもあまり活かされている感じがしていません。
総合評価
インドで人気を集めただけはあるな、という感想です。ディスプレイの発色もGalaxyらしくキレイでした。チップセット性能も筆者の使いかたではとても満足できるものでした。
中国メーカーのコストパフォーマンスに比べれば、劣るところはあるでしょう。特にカメラ性能はOppoやRealmeのミッドレンジ機種と比べると今ひとつです。よって0.5点をマイナスした4.5/5点が筆者の総合評価です。
評価: 4.5/5点
誰にオススメ?:
処理性能に特にこだわりがなく、スマートフォンとして使いやすいモデルを求めるユーザー。
価格と性能、高級感、デザインなどの全ての面でバランス良好で、満足できるはずです。
購入方法 - 3万円切り
現在、Aliexpressでのグローバル版の価格は274ドルより。ちょうど日本円で3万円です。
発売時の価格は3万5000円だったので、やや値下がりしています。
おや、ライターさんは東南アジアに長期滞在中ですか?
インドネシアのショップ事情、興味深く拝見しました。
今度はぜひ現地のSIM事情(旅行者用と、現地滞在者用)や電波状況なんかをレポートしてくださいませ。
製品のレビューの感想でなくてすみません。