iPhone 12シリーズの発表とほぼ同時にApple傘下のBeatsから新しいネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン、「Beats Flex」。Beats Xの後継機種となるワイヤレスイヤホンですが、1万円近いBeats Xに対してほとんど性能が変わらないBeats Flexは税込み5,940円。2万円は下らないApple謹製AirPodsと比べると超リーズナブルです。
それなのに初代AirPodsと同じくApple W1チップが搭載されており、まさにイヤホンが同梱されないiPhone 12のために作られたと言っても過言ではないワイヤレスイヤホンとなっています。
今回はそんなBeats Flexを購入しましたのでレビューしていこうと思います。
いいところ
- Apple製品との親和性が素晴らしい
- マグネットを使った自動再生/停止機能が便利
- LightningじゃなくてUSB-Cになった
- Beats Xの約半額(税込み5,940円!)になった
よくないところ
- H1チップじゃなくてW1チップなところ
- ケーブルのタッチノイズやホワイトノイズが気になる
- Androidユーザーなら他の選択肢もありそう
目次
開封レビュー:Appleらしさを感じるパッケージング
まずは開封していきます。今回選んだのはBeatsブラック。他にもユズイエロー、フレイムブルー、スモークグレーがあります。このうちフレイムブルーとスモークグレーは2021年以降の発売となります。
Beatsブラック以外は蛍光カラーでかなり攻めたカラーリングとなっています。嫌いではないですが人を選びますね。
背面のペリペリを剥がしていきます。
同梱物はこんな感じ。
- Beats Flex本体
- USB-C to USB-Cケーブル(Fast Fuel対応)
- 各種イヤーピース
- 取扱説明書
- Beatsのシール
シールが付いているあたりがとってもAppleらしいです。初めてのBeats製品なのですが、ここまでAppleっぽいんですね。
イヤーピースはS, M, Lに加えて2段になっているものが付属しています。お好みに合わせて取り替えることができます。
Beats Flexってどんなワイヤレスイヤホン?
Beats FlexはBeats by Dr. Dreから出ているネックバンド型のワイヤレスイヤホンです。
Apple W1チップ搭載でApple製品と相性抜群
Beats FlexにはApple W1チップが搭載されています。Apple W1チップが搭載されているメリットは以下の3つ。
近づけるだけでペアリングができる
Apple W1を搭載しているイヤホンはApple製品に近づけるだけで簡単にペアリングできます。
ここの読者さんのほとんどは「ペアリングの作業なんて最初だけじゃん」と思われると思いますが、一般の人は案外ペアリングの作業に戸惑います。それが、電源をつけて近づけるだけでできるというのは非常にユーザーフレンドリーですね。
デバイス間の切り替えが簡単
Apple W1の真髄はここでしょう。
通常のワイヤレスイヤホンは接続先を切り替えるときには接続の切断をしてから再接続する必要があります。Apple W1チップ搭載機はペアリング時にiCloudアカウントと連携し、同じアカウントでログインしているApple製品間であればシームレスに接続の切り替えが可能です。
ただし、自動切り替えには非対応。自動切り替えは第2世代AirPodsやAirPods Pro、PowerBeats ProなどのApple H1搭載の上位機種飲みの機能となります。
iPhoneだけでなくiPad、Macなど、Apple製品で揃えている人であれば超便利になります。自動切り替えこそ無いものの、6,000円であることを考慮すれば全く問題ないですね。
マグネット機構による自動再生/停止が超便利
Beats XにもあったマグネットでイヤホンがくっつくギミックはBeats Flexでも健在です。
その上、ただくっつくだけでなくマグネットでくっついたときに音楽を自動で停止する機能が新たに加わりました。
普段はこんな感じで首にかけておくことが多いです
イヤホン本体が小さくAirPodsのように近接センサーが搭載できない代わりについているこの機能、音楽が停止するまでにタイムラグがあるもののかなり便利です。首に再生停止用のボタンがありますがもはやなくてもいいのではないかというぐらいです。
ネックバンド型ワイヤレスイヤホンは好みが分かれそう
Beats Flex 利用時の様子
Beats Flexはワイヤレスイヤホンですが、ケーブルを首にかけるネックバンドタイプのワイヤレスイヤホンとなっています。
首にかかる部分は硬いケーブルとなっており、型くずれしません。左右にユニットが備えられており、右側には電源ボタンが、左側には音量ボタンと再生停止ボタン、マイク、そして充電用USB-Cポートがあります。おそらくここにバッテリーが詰めこまれているのでしょう。
イヤホンはネックバンドから伸びているのですが、ネックバンドの前方からケーブルがでている影響でネックバンドからイヤホンまでのケーブル部分が顔の近くに位置し、ケーブルタッチノイズが発生しやすくなります。普段は首にかけておけることや、完全分離していないから無くしにくい等のメリットはあるものの、完全ケーブルレスではないためケーブルが原因の問題が発生することは考慮すべきポイントです。
最大12時間のロングライフバッテリーが最高!
バッテリー持ちは文句なし!私の環境では1日約2時間ほどの利用で4-6日ほどバッテリーが持ちます。
公称では最大12時間のバッテリーが持つとのこと。前機種のBeats Xは8時間であったことを考慮すると大幅進化です。
それだけでなく、付属のUSB-C to USB-Cケーブルで10分の充電をすると1.5時間(バッテリーの約12%)再生可能になるFast Fuelという急速充電が可能です。バッテリー周りで困ることは無いといっても過言ではないです。
LightningじゃなくてUSB-Cを採用する英断を褒めたい
前機種のBeats XはApple傘下の企業らしく充電ポートにLightningを採用していましたが、Beats FlexはLightningではなくUSB-Cを採用しています。
充電ポートはネックバンド部分に位置しています。奥まで刺さらないことが若干気になりますが、Lightningを廃止してUSB-Cで充電できるようにしたのは素晴らしい決断です。あとはiPhoneがUSB-Cになれば完璧ですね。
音質はいいがホワイトノイズが気になる
大きめに取られているマイクユニット
肝心の音質ですが、重低音寄りのドンシャリ系といった印象です。はじめは耳が痛いほど尖った音がしていましたがしばらく使い込むうちに馴染んだのか、低音域がくっきりとしました。音質は5000円台のイヤホン相応のものです。
また、マイクの音質も素晴らしく、通話品質は全く問題ないです。
一方で気になったのがホワイトノイズ。音楽再生前のスタンバイ状態になった途端にサーと言う音がはっきりと聞こえ、音量が低い状態であると音楽再生中も気になるほどホワイトノイズがします。音量を上げれば問題ないのですが、Beats Flexはカナル型で耳も疲れやすいので音量を上げすぎるわけにもいきません。
まとめ:iPhone 12シリーズと同時購入がおすすめ!
Beats FlexはiPhoneユーザーであれば間違いなく買いだと思います!
5,000円台でこの機能と音質は超ハイコスパ。特に、iPhone 12シリーズはイヤホンが同梱品から外れたため、まさに「Beats Flexを一緒に買ってね」と言っているようにすら感じます。
気になる点は完全ワイヤレスではなくネックバンド型であることとカナル型のイヤホンであること、そしてホワイトノイズが大きめなこと。これらのは実際に触ってみないことにはわからないところだと思いますので気になった方は是非店頭で試用してみることをおすすめします。
>> H1チップじゃなくてW1チップなところ
この値段で積むと思えるか?
残念ポイントでも何でもないと思うが…