6月4日未明に行われたWWDC19でiPad OSが発表されました。iPad OSはiOSをもとに作られており、iOSの基本的な機能にiPad向けの機能が追加されたものとなります。では、どのような機能が追加されたのでしょうか?1つずつご説明します。
目次
ホーム画面にさらなる情報が表示できるように
これまでiPadのホーム画面はiPhoneよりも多くアイコンを配置出来るだけでした。iPad OSでは画像のように更に多くのアプリを配置出来るようになり、ユーザーがお気に入りのウィジェットをホーム画面に追加することが出来ます。
これによって一つのホーム画面から得られる情報がかなり増えるでしょう。配置出来るアプリの数はiPadの画面の大きさに比例すると見られています。
マルチタスク機能の改良と追加
iPadのSlide Overや画面を分割表示出来るSplit Viewは従来でも便利な機能でしたが更に強化されました。
Slide Over機能では、Slide Overで表示されているアプリをiPhoneの様に下から上へスワイプするだけで切り替えられるようになりました。
また、進化したSprit Viewでは同じアプリを一つの画面に同時に2つ表示できるようになります。これによりWordやExcel、Safari等で別々の書類を同時に開く事ができます。仕事でiPadを使用しているユーザーは重宝する機能です。
入力が更に便利に
iPad OSではiPadのテキスト編集機能が大幅にアップデートされます。認識精度や認識速度が向上し、スワイプ一つでテキストを選択したり、3本指ピンチでコピペ・3本指スワイプで入力取り消しなど、便利なジェスチャーが追加されるようです。
Apple Pencilの反応も良くなる
iPadOSにアップデートするだけでApple Pencilが別物に進化したかのような速度の向上を感じる事ができます。レスポンス(伝達速度)が20ミリ秒から9ミリ秒にアップグレードされるからです。既に完璧とも言えるApple Pencilのレスポンスが2倍になる、これはスタイラスペン業界に革命を起こすでしょう。
また、iPadの画面の隅からApple Pencilでスワイプするだけで、ウェブページや書類、メールに注釈を加えたりする事も出来るようになります。
ファイル編集が更に便利に。待望のUSBメモリ対応
iPadのファイルアプリがFinderの様に進化します。そして、ついにUSBメモリ(Type-C)やMicroSDカードリーダーにも対応します。これにより、仕事用にiPadを購入する人は必ずしも大きいストレージ容量の物を購入する必要がなくなりそうです。
iPadがMacのペンタブとして使用可能に
iPadOSと新しいMacOS Catalinaを搭載したMacを組み合わせることによってiPadをMacのペンタブ・サブスクリーンとして使用可能になります。Macのディスプレイはタッチパネルではない為、Apple Pencilを使えるiPadと組み合わせるととても便利ですね。
ダークモードの追加
iOS13にも搭載されるダークモードにも対応しています。現在発売されているiPadは全てLCDディスプレイの為、有機ELディスプレイほど恩恵を受ける事はできませんが、暗い部屋での作業時にオンにする事で目への負担を軽減する事ができます。
Safariがさらにパワフルに
iPadOSではSafariが更に進化します。iPad OSによってiPad版のSafariにはデスクトップ版のウェブサイトが自動表示されるようになります。iPadのディスプレイに合わせて表示やタッチ操作を補正する機能も追加されるため、ウェブアプリケーションの操作性も高まりそうです。
また、アップデートにはダウンロードマネージャーや、30種類の新しいキーボードショートカット、タブ管理機能の強化も含まれています。
パフォーマンスの向上と新しいアプリのサイズ削減
iPad OSにアップデートする事によって全体的にパフォーマンスも向上します。
AppStoreのiPadアプリは新しいパッケージング方法によってダウンロードサイズが50%、アップデートサイズが最大60%軽減されます。これによりアプリの起動速度が最大2倍高速化されるようです。
また、iPad Pro(第3世代)はFace IDの反応速度が向上する模様。
生まれ変わったマップアプリ
マップアプリはAppleが実際に測定し作り直したベースマップが採用されています。これによって細かい道などが分かりやすくなっています。高解像度の3D写真を使ったストリートビュー的機能も使えるとのこと。目的地を知人と共有する「collections」機能や、よく行く場所を登録する「お気に入り」機能も追加されます。
iPad OS対応端末
iPad OSの対象機種はiPad Air2以降のiPad Air、第5世代(2018年春発売)以降のiPad、全てのモデルのiPad Pro、iPad mini4以降のiPad miniが対象となっています。A8チップ以降のSocを搭載している端末がサポートされているようです。
まとめ
新しいiPad OSはiPadのスタイラスペン採用とファイラー搭載に否定的たった故スティーブ・ジョブズをますます怒らせそうなものですが、ユーザーにとっては利便性が格段に増しそうです。
Source: Apple.com
ようやくまともに使えるUIのOSになるのか