LGは、自社のスマートフォンに中国BOEの有機ELディスプレイを搭載する模様です。既にファーウェイが自社スマホにBOE製の有機ELディスプレイを搭載しており、今後はLGもBOE製ディスプレイを採用することになります。
LGグループのLGディスプレイは、液晶と有機ELを含めたディスプレイ市場では世界でも指折りの企業です。しかし、最近はスマートフォン向けの小型有機ELディスプレイの分野でサムスンなどの競合他社に遅れを取っています。今後すぐにLGがこの分野において技術を進歩させる見込みは少ないといいます。
このBOE製有機ELディスプレイへの方向転換は、スマホの工場を韓国からベトナムに異動させたこととも関連するLGのコスト削減戦略の一環とも言われています。サムスンも同様に一部拠点をベトナムに移転しており、韓国企業の中でベトナムへの移転が流行しているようです。
同社が在庫を少なく抑えていることにより、LGディスプレイへの小型有機ELディスプレイの注文は次第に少なくなってきています。それに対しBOEは、より多くの小型有機ELディスプレイをさらに安く生産することが出来ます。これらがLGの決断の理由でもあるでしょう。
ディスプレイで世界大手のLGが、自社のスマホにライバルのディスプレイを搭載するというのは相当な屈辱です。LGから、今年中にサムスンのGalaxy FoldやファーウェイのMate Xのような「折りたたみスマホ」が発表されるとの噂もあったにはありましたが、小型有機ELから一旦撤退するとなるとこれも厳しそうです。
とは言っても、テレビ向けのような大型の有機ELディスプレイの分野ではLGは未だにトップレベルで、今後も追い越されそうにはありません。ディスプレイ各社に、注力する分野の取捨選択が迫られています。
Source:GIZMOCHINA
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