北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は、スマホ等に使われるリチウムイオン2次電池(LIB)の耐久性を大幅に向上させる「負極バインダー材料」の開発に成功したと発表しました。
通常、スマホのバッテリー容量はスマホ利用開始後1年で20%程度減少するといわれています。JAISTの開発した素材を活用したバッテリーは、1700回の充放電サイクルを経ても95%の容量を維持できたとのことです。つまり、スマホ利用開始から5年経過後のバッテリー性能の定価を5%程度に留めることができます。
スマホの軽量化・薄型化にもつながるか
バッテリー性能の経年劣化を抑えることができるようになれば、スマホに搭載するバッテリー容量を減らすことが可能になります。また、チップの製造プロセスが7nm → 5nm (→ 3nm)と進化することによるスマホの省電力化も期待できます。
そうすると、150gを大きく切る軽量(・薄型)のスマホが当たり前になるかもしれません。なお、今年出された代表的な軽量・薄型スマホはMi 11 Lite 5Gとなり、Snapdragon 780G(5nmプロセス)と4,250mAhバッテリーを搭載して重さ159g・薄さ6.8mmを実現しています。
日本発の「負極バインダー材料」の実用化に期待しましょう。
ほくりくのだいがく()