つい先日発売されたiPhone SE。SoCがiPhone 11シリーズ同等のA13 Bionicとなった点が注目されがちですが、eSIMを搭載していることも特徴の1つです。
そこで、iPhone SEでeSIMでRakuten UN-LIMITの契約回線を入れてみましたのでそのレポートをします。iPhone SEでeSIMを使いたいときの参考にしてください。
目次
eSIMは設定アプリから登録
まずはeSIMの設定を行います。
事前に楽天モバイルでRakuten UN-LIMITのeSIMプランを契約し、eSIMのQRコードを発行しておきます。
iPhoneで設定アプリを開き、モバイル通信>モバイル通信プランを追加(青字)を選択します。
カメラが立ち上がるので、事前に準備したQRコードをかざすことでeSIMの情報がiPhoneに登録されます。
APNを設定する
eSIMを登録しただけではRakuten UN-LIMITは利用できません。通信を利用するためにはAPNを登録する必要があります。
設定アプリからモバイル通信>主回線(Rakutenの回線)>モバイルデータ通信ネットワークを選択します。
あとはすべてのAPNに「rakuten.jp」を打ち込むことでインターネットが利用できるようになります。なお、ユーザ名、パスワードといった他の項目は空白のままでも利用可能です。
VoLTEをオンにする
また、このままでは電話が利用できません。電話を利用するためにはVoLTEをオンにする必要があります。
設定アプリからモバイル通信>主回線(Rakutenの回線)>音声通話とデータを選択します。
そこで、「LTE, VoLTEオフ」もしくは「4G, VoLTEオフ」から「LTE, VoLTEオン」もしくは「4G, VoLTEオン」へスイッチします。
これで通話も利用できるようになります。
※iPhoneでRakuten UN-LIMITを利用する場合は通話(発信)は30秒20円かかります
これで通話が可能になりますが、Rakuten UN-LIMITはRakuten Linkアプリ経由の通話のみが無料です。iOSにはRakuten Linkアプリが現状ありません。
なお、通話(受信)やLINE電話、FaceTimeといった機能はもちろん無料です。
※再起動が必要な場合があります
VoLTEをオンにしても電話番号が表示されず、電話が利用できない場合があります。その時は再起動をしてみると良いでしょう。
再起動しても表示されない場合はしばらく待ってみましょう。私は一晩寝たら電話が正常に利用できる状態となりました。
物理SIMとeSIMのデータ、通話を同時に利用可能
データに関しては、設定アプリ上で利用したい回線を選択することで切り替える事が可能です。
また、同じ「モバイルデータ通信」の項目には自動で繋がりやすいデータ回線を使用する設定もあります。オンにするとどのデータ回線を利用しているかを把握しづらくなるものの、快適にインターネットを利用することが可能になります。
電話に関してはどちらもスタンバイ状態となっており、どの電話番号に電話がかかってきても受け取ることが可能になります。また、電話の発信時にはどちらから発信するかを選択することが可能です。
SMSに関しても同じく、どちらの電話番号のSMSも受信可能で、送信時は選択することが可能です。
※iPhoneでRakuten UN-LIMITを利用するとき、SMSに関してはRakutenエリアのみ利用可能
iPhoneでRakuten UN-LIMITを利用する場合、eSIMかどうかに関わらずパートナー回線(auローミング)エリアではSMSは利用できません。SMS認証が出来ないのは不便ですね。
【注意】なぜかRakutenの電波を掴まないiPhone SE
なぜだかわかりませんが、私の環境内ではRakutenエリア内にいるはずなのにiPhone SEがRakutenの電波を掴まず、auのローミングにしかつながらない問題が有りました。なお、隣にあるRakuten Mini(別契約のeSIMを挿入中)はRakutenの電波を掴んでいます。auローミングですのでSMSの機能は全て使えていません。
以下の操作を試してみましたが、状況は現在もなお改善されていません。
- 端末の再起動
- APNの削除、再入力
- 物理SIMの回線の無効化
eSIMはその性質上SIMの指し抜きが不可能です。また、Rakuten Mobile(MNO)はiPhoneを公式にサポートしていないため、Rakutenに問い合わせてどうにかしてもらうことも不可能。
Twitterを見る限り普通に楽天回線を利用できているユーザもいらっしゃるようです。なにか情報がありましたらぜひ教えて下さい。
公式のサポートがないためどうするかは頭を悩ませます。Rakuten UN-LIMITをiPhoneで利用するとこのような問題があったら自分で対処する必要があるため、くれぐれも自己責任でお願いします。
平日昼の測定結果です。
ちなみにauローミングは爆速で快適です。
eSIMでDSDVを体験しよう
iPhoneはiPhone SE (2nd Generation)を含むiPhone XS以降の世代でeSIMに対応しています。
Rakuten UN-LIMITといったeSIMのプランを追加で登録することによって、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応することが出来ます。つまり、2つのデータ回線と2つの電話番号を利用することが可能になります。
例えば、
- 大手3大キャリアの物理SIM(段階性の通信プラン)+Rakuten UN-LIMITのeSIMでデータ通信容量の節約
- MVNOのデータSIMや大手3大キャリアのタブレット向けデータSIM+Rakuten UN-LIMITのeSIMで電話番号の追加
- 1台の端末で仕事用の電話とプライベート用の電話を使い分け
といった使い方が可能になります。
iPhoneでRakuten UN-LIMITは問題があった時に自分で解決しなければならないためおすすめはしませんが、DSDVはなかなかロマンのある話ではないでしょうか。
何度も申し上げますがくれぐれも自己責任でお願いしますね!あと情報がありましたら是非コメントでお聞かせください。
iPhoneもふつーにDualSIMのDSDVでいいんだがなぁ