【2020年4月最新版】IIJmioを辛口レビュー【長所6つ、欠点4つ】

IIjmio(みおふぉん)は、テレビでのCMを積極的に打ち出しているmineoやUQモバイルなどの大手格安SIMと比較すると知名度はやや劣りますが、YouTube動画広告を中心としたプロモーションを行っているため、インターネットブラウジングをしていると何かと目にする機会が多いブランドです。

気になっているけれど、どのようなブランドかわからない。そんな方のために、今回はtelektlistライターの森野がIIJmioの特徴とメリット&デメリットをリストアップし、辛口レビューしてみました。これらのポイントを押さえて、ぜひ格安SIM導入にお役立て下さい。

IIJmioの6つの特徴

①20年以上もの実績

株式会社インターネットイニシアティブが運営する通信事業ブランド「IIjmio」は、インターネット黎明期からプロバイダとして通信サービスを提供してきた老舗が提供する格安SIMです。海外旅行や出張に行く機会が多い人は、海外で利用できるトラベルSIMを提供していることでご存じの方も多いのでは。

IIJmioは2008年より、ドコモ回線を利用した格安SIM事業へと参入。昨年はUQモバイルにシェア2位の座を譲り渡したものの、業界で3位にランクイン。長年の実績から見ても、ポテンシャルの高さは間違いないでしょう。

国内MVNO市場規模の推移(2019年9月末)

株式会社MM総研「国内MVNO市場規模の推移(2019年9月末)」より引用

②革新的なサービスを積極的に実施

IIJmioはインターネットサービスの研究や実証実験へ積極的に参加しており、革新的なサービスをいち早く導入する傾向にあります。

通常の音声通話SIM、SMS付きSIM、データ通信専用SIMのデータ通信容量別プランに加え、2020年3月19日からは次世代SIM規格として注目を集めている「eSIM(イーシム)」を日本で初めて提供開始したことで話題となりました。

eSIMとは、物理的なSIMではなく、実体を持たない仮想SIMのこと。これまでのように、わざわざSIMの発送を待たなくても契約後すぐに利用できるサービスとなっています。

近年のSIMフリースマホは複数枚のSIMを使い分けられるデュアルSIM及びデュアルスタンバイを採用している機種が多いですが、物理的な制約なしにメインのSIMとサブのSIMを切り替えできるのは嬉しいですね。

iPhone SEが4月17日からApple公式ストアで販売されています。大手3キャリアよりApple公式ストアのSIMフリー端末のほうが安く入手できます。まだIIJmioのiPhone SE動作確認は終わってていませんが、iPhone SEのSIMフリー端末+IIJmioのeSIMはもしかしたら人気の組み合わせになるかもしれませんね。

【4/19 16時40分更新】 大手3キャリアは、iPhone SEの発売を5月11日に延期すると発表しました。 予約は...

また、大手格安SIMの中では珍しくフィーチャーフォン(ガラケー)向けの「ケータイプラン」も提供しています。格安SIMの多くはスマホメインのプランなので、ガラケーユーザーにも手厚いのは嬉しいですね。

新機種やOSバージョンの動作確認も、競合他社と比較するとかなり早い段階で公表しているのも心強いです。

③販売端末の種類が豊富

IIjmioは、iPhone、Zenfone,AQUOS、Xperiaなど、国内外の人気メーカーのSIMフリースマホを豊富に取り扱っています。
ラインナップの豊富さは業界トップクラスで、最近では大手格安SIMの中では珍しくiPadも取り扱っています。料金も競合他社と比較すると安価な価格設定なので、端末とSIMのセット申し込みを検討している人にもおすすめです。

④通信速度は平均~やや遅いレベル

IIJmioは、ドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)を提供しています。過去には通信速度満足度で高い評価を得ていたIIjmioですが、現在の通信速度はどうなのでしょうか。

今回は、第三者機関の「keisoku.io」が調査した直近1週間分(2020年4月6日~12日)の計測結果を表にまとめました。

■Dプラン

日付
通信速度
(8時~8時30分)
(12時15分~12時45分)
夕方
(17時30分~8時)
(19時~22時)
4/6(月)
10.2 Mbps
0.4 Mbps
4.8 Mbps
7.3 Mbps
4/7(火)
4.8 Mbps
0.3 Mbps
3.4 Mbps
5.4 Mbps
4/8(水)
7.3 Mbps
0.3 Mbps
7.4 Mbps
7.6 Mbps
4/9(木)
11.1 Mbps
0.5 Mbps
5.0 Mbps
7.1 Mbps
4/10(金)
8.7 Mbps
0.3 Mbps
2.6 Mbps
10.8 Mbps
4/11(土)
10.1 Mbps
6.2 Mbps
7.5 Mbps
6.5 Mbps
4/12(日)
9.5 Mbps
7.6 Mbps
5.7 Mbps
6.1 Mbps

引用:keisoku.com

■Aプラン
日付
通信速度
(8時~8時30分)
(12時15分~12時45分)
夕方
(17時30分~8時)
(19時~22時)
4/6(月)
4.0 Mbps
0.3 Mbps
1.9 Mbps
5.1 Mbps
4/7(火)
4.8 Mbps
0.4 Mbps
4.6 Mbps
10.4 Mbps
4/8(水)
14.1 Mbps
0.4 Mbps
8.5 Mbps
10.7 Mbps
4/9(木)
10.9 Mbps
0.3 Mbps
3.7 Mbps
4.9 Mbps
4/10(金)
2.7 Mbps
0.3 Mbps
3.8 Mbps
6.5 Mbps
4/11(土)
5.2 Mbps
4.4 Mbps
5.6 Mbps
5.6 Mbps
4/12(日)
3.8 Mbps
6.9 Mbps
4.7 Mbps
5.3 Mbps

引用:keisoku.com

インターネットブラウジングやSNSなどを利用する場合は問題ありませんが、動画視聴やビデオ通話、オンラインゲームなど大容量のデータ通信を必要とするコンテンツは3~5 Mbpsの通信速度が望ましいとされています。

IIJmioの通信速度は平日の昼に著しく遅くなる傾向にあるため、この時間帯での動画視聴などはやや厳しそうです。それ以外の時間帯は概ね安定しているので、スマホヘビーユーザーも快適に利用できるでしょう。

もちろん、計測した場所や端末などさまざま条件によっても結果は異なります。現時点での結果から判断すると、格安SIMの中では平均~やや遅い通信速度と言えるでしょう。

⑤料金はやや割高

IIJmioの月額料金は、大手格安SIMの中ではやや割高な傾向にあります。ただし、IIJmioの光回線「mioひかり」とセットで申し込めば、月額600円値引きになる「mio割」がずっと適用されます。mio割適用後は業界最安値クラスの月額料金になるので、かなりお得です。

なお、通信量が月々変動する人は、端末とSIMをセット購入した場合のみ加入できる「エコプラン」がおすすめです。1ヵ月、3GBまたは7GBの上限まで使い放題。もしデータ通信量が余ったらその分割引してくれる仕組みです。

⑥通信速度を切り替えできるアプリが便利

IIJmioは、月々に利用可能な高速データ通信量を「クーポン」という単位で管理しています。競合他社と同じく高速データ通信の容量を使い切ると低速通信へと自動的に切り替わる仕組みです。

限られたクーポンを効率良く使うためには、スマホを使用していない時は低速データ通信で節約、大容量の通信を必要とする時に高速データ通信に切り替えることが望ましいのですが、多くの格安SIMは任意で切り替えることができません。

IIJmioでは、ワンタップで通信速度を好きなタイミングで切り替えできる「IIJmioクーポンスイッチ(みおぽん)」というアプリを提供しているので、データ通信容量を効率良く管理できます。

アプリ名:IIJmioクーポンスイッチ
提供:Internet Initiative Japan Inc.

Androidにダウンロード
iPhoneにダウンロード

まとめ:データ通信量をしっかり管理したい人におすすめ

IIJmioのメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリット

  • 通信事業者として20年以上の実績から培った高い品質
  • 革新的な技術やサービスを積極的に取り入れる
  • 販売端末の種類が豊富。価格は安めで、値引きキャンペーンも定期的に行っている
  • 通信速度を切り替えできるアプリが便利
  • 光回線とのセット申し込みで月額料金が600円値引きされる
  • 海外でも利用できるトラベルSIMの対象国が多い
デメリット
  • 月額料金がやや割高
  • 通信速度は平均~やや遅い
  • 通常プランのデータ通信容量の選択肢が3種類しかない
  • 低速通信にも速度制限が適用される
これらのメリットとデメリットを踏まえると、IIJmioは以下の人に向いています。
  • データ通信容量を把握して管理したい節約志向の人
  • 他社からの乗り換えを検討しており、新しく端末も購入したい人
  • IIJmioとプロバイダ契約を結んでいる人、あるいは検討している人
  • 新しい技術やサービスに興味がある人

IIJmioはデータ通信容量を把握し、必要に応じて高速通信と低速通信を切り替えて管理できるアプリやデータのシェア、エコプランなど、データ通信関連のサービスやプランが整っています。

ただし、月額料金はやや高いので、格安SIM初心者はせっかくのデータ通信関連のサービスを活かしきれない可能性があります。そのため、ある程度データ通信の管理に慣れた中級者向けと言えるブランドでしょう。

なお、IIJmioとプロバイダ契約をしていれば音声通話SIM、SMS付きSIM、データ通信専用SIMの月額料金が業界最安値水準となります。既にIIJmioとプロバイダ契約をしている、あるいは光回線を開通する予定がある初心者なら検討しても損はないでしょう。

IIJmioは公式サイトからの申し込みがお得!

IIJmioは全国の家電量販店の専用カウンターでも申し込みできますが、公式サイトからの申し込みの方が混み合わずスムーズです。

また、Amazonや楽天などのネットショップなどで販売されている「エントリーパッケージ」を使えば、初期手数料が割引されるのでお得です。

格安SIMを検討している方は、ぜひIIJmioも候補に加えてみてはいかがでしょうか。

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Writer

森野 沙織
スマホとパソコンが大好きなライター。ガジェット大好きです。

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 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2020.04.20 11:32 ID:2407f9abc 返信

    IIJmio利用者です。
    家族内で一つのプランをシェア可能なのが最大の利点です。他の会社はどこにもないのが不思議。
    ただ通信速度は若干不満かも(苦笑)

  2. 匿名 2020.04.20 21:41 ID:2bc6fbc5a 返信

    私ごときが書くようなことではないが、IIJmioでいうと、個人向けでは少し詳しい人向けのサービスを他社に先駆けて始めるという特徴もあるよね。普通の人には縁遠い面も。
    そこは、昔の社名の通りインターネットイニシアティブジャパン(IIJ)として、日本のインターネットを牽引してきた会社らしさがある。

    日本でインターネットが関わる仕事を長くやってると言ってて、日本のIIJ、ベッコアメ、DTI等を知らなかったらモグリか詐欺師(パソコン通信まで戻れば、PC-VAN、NIFTY-Serve、ASCIIネットなども)。その連綿と繋がってるネットの歴史の一部と言っていい会社の1つです。

  3. 匿名 2020.04.24 08:46 ID:56bc90365 返信

    5年以上iijmioを家族で使ってるけど家にwifiあって屋外で動画とか見ないならファミリーシェアプランで12GBを使い切ることはない。それで2人で月3000円とかだから割高には感じないかな。
    一人で使うと割高かもだけど、家族で使うと安い。

    サブブランド系は品質は良いんだろうけど、キャリアのMVNO潰しだと思うと手を出す気にはならないかな。