スマホの日本語入力、いつもどうしてますか?
日本で今主流となっているのは、ガラケー時代のトグル入力の面影を残す「フリック入力」や、スマホの画面にパソコン用のローマ字入力をそのまま落とし込んだ「QWERTY入力」がほとんどです。この記事を読んでいる皆さんの中では、「フリック入力はどうにも慣れず、結局QWERTYの方が速いし打ちやすい」という方も多いのではないでしょうか。
目次
スマホにおける日本語入力のむずかしさ
スマホの小さい画面にアルファベット26文字、更にスペースキーやエンターキーなどまで詰め込むと、ボタン一つは非常に小さくなり多量のミスタイプを誘発します。一方で、ローマ字入力の洗練された打ちやすさに慣れてしまうと、フリック入力はもどかしく感じます。
これらのジレンマを解消するのが、Googleによって開発された第三のスマホ用キーボード「Godan」という選択肢です。QWERTYキーボードよりも圧倒的に少ない基本14キーにおなじみのフリック操作を組み合わせることで、間違いがなく素早い日本語入力を実現しています。
この記事では、筆者も愛用するGodanキーボードの良さをアツくお伝えします。
Godanキーボードとは
Godan、と言いますが要はそれは「五段」です。日本語の「あ・い・う・え・お」の五段の母音を指しています。
Godanキーボードの構成は5段×3列で、左一列の母音エリアと、右二列の子音エリアに分けることが出来ます。使い方はシンプルで、表示されているアルファベットをローマ字入力の通りに順に入力していくだけ。QWERTYキーボードがスマホ向けに並び替わっただけと考えても問題有りません。
濁音や拗音などを含まない清音はそのまま一つのキーボードになっており(例:K、Mなど)、それ以外の子音は元となる清音を「フリック」することで入力することが出来ます。(例:Kを右にフリックするとG)
A~Oまでの5つの母音をフリックで区別する一つのキーとしてまとめず、それぞれ別の5キーとして独立させたのは英断だったのではないでしょうか。これらは最も多く使うキーであり、何よりも打ちやすさが重要です。
GodanキーボードはGoogleが配信するキーボードアプリ、「Google日本語入力」または「Gboard」のいずれかで利用することが可能です。筆者は英語など多言語に対応するGboardを使用していますが、日本語入力の面では同じです。どちらもAndroid版・iOS版の両方が用意されています。
具体的な使い方は、Googleの公式ガイドを見るのが一番早いでしょう。
https://support.google.com/ime/japanese/answer/2700298?hl=ja
Godanの良さ①:ボタンが大きいローマ字入力
言い換えれば、「フリック入力とQWERTYのいいとこ取り」です。
フリック入力の良さとはなんでしょうか。それは、「フリック」というスマホならではの操作によって、少ないボタン数で何倍も多くのコマンドを入力することができるという点です。ボタンの数が少ない分、ボタン一つあたりの面積は大きくなり、それだけミスタイプも軽減します。Godanではフリック入力より一段分ボタン数が多くなってはいるものの、十分大きな面積を確保しています。
QWERTYの良さとはなんでしょうか。それは、パソコンに慣れている我々は圧倒的にテンポよく入力することができるという点です。例えば、フリック入力で「が」という濁音を入力したいとき、「か」+「濁点ボタン」を押すよりも、ローマ字で「G→A」と一発で入力してしまう方が確実です。「ヨット」のような促音を含む単語も「つ」+「小文字ボタン」を押すよりも、ローマ字で「T→T→O」を入力してしまうほうが、少なくともパソコンに慣れている場合は楽なはずです。
Godanは、フリック入力似の大きなキーボードで、直接ひらがなではなくアルファベットを入力します。これにより、お互いの良いところのみをピックアップし、デメリットを補完しているのです。
Godanの良さ②:実際のところ、「フリック操作」は少ない
Godan入力は、「結局の所フリックしなきゃ使えないんじゃん」とQWERTYユーザーからは敬遠されがちです。しかし、考えてみて頂きたいのは、「実際フリック操作はかなり少ない」ということです。
既に紹介した通り、フリックする必要があるのは、Bなどの濁音・半濁音、QやFなどの拗音を含む特殊な子音のみ。「かきくけこ」などほとんどの清音と比べれば、これらのフリック操作を必要とする文字を入力することは少ないです。
実際に使ってみれば、手の動きはほぼタップ操作の繰り返しだけだと気がつくはずです。
Godanの良さ③:意外と慣れる(重要)
新しい技能に慣れるのは、難しいものです。
しかし、スマホ好きの私達が毎日使っていれば、嫌でもかんたんに慣れてしまいます。アルファベットの配置が変わっただけで、構造は非常にシンプルです。左列はA~Oの母音がアイウエオの順番通りに並んでいるだけ。子音はKからまた順番通りです。
しばらく使って感じた高速入力のコツは、「両手持ちで操作すること」(もちろん片手でも難しくない)。ここがフリック入力との一番の違いではないでしょうか。具体的には左手親指が母音に常駐し、右手親指で子音を入力することでかなりの速度を出すことが可能です。
最後に、体感で6ヶ月程度Godan入力を使い続けた筆者のGodan操作を撮影しましたので、その映像をもってこの記事の締めとさせていただきます。「速いでしょ?」と言うことは出来ませんが、これでも満足のいく速度で入力することが出来ています。
Godanキーボード、まずは試してみてください!
日本語打つ時にQWERTY使うやつなんてほとんどいないでしょ