Googleの上級副社長ケント・ウォーカー氏は、米司法省によるGoogle提訴に反論し、この提訴が認められてGoogleの事業モデルが成り立たなくなれば(Android)スマホの価格が上がる、と警告しました。
米司法省は、10月20日に首都ワシントンの連邦地裁に「Googleはネット検索・広告市場で競争を妨げる排他的な行為により違法に独占を維持しようとしている」と反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴していました。
Android(OS)は無料で配布されている
Googleは、同社の検索サービス等を組み込んでもらうことを条件に、無償でAndroid OSをスマホメーカーに配布してきました。つまり、Android OSを無償で開発することで発生した損失を、検索サービスの広告収入で儲けることで賄ってきました。Googleのウォーカー上級副社長は、米司法省の提訴が認められれば、GoogleはAndroid OSを無料で配布できなくなり、(Android)スマホの価格が結果的に上昇すると主張しています。
高コスパのAndroid端末がこれからも多く登場してほしいと願う筆者としては、Googleは品質の良いOSを無償で提供し続けてほしいと思っています。ただし、今回の提訴を契機に、Androidスマホの価格がすぐに上昇することはないでしょう。1998年に米司法省がマイクロソフトを独禁法違反で提訴した裁判は終結までに約12年かかりました。今回の裁判も判決が出るまでに数年はかかると見られています。
日本ではシェア50%未満ですが、世界のAndroidのシェアは約75%を占めます。今回の米司法省の提訴は、世界のAndroidスマホユーザーにいずれ大きな影響を及ぼすかもしれません。
Source: Reuters
司法「Googleの独占だ!」
vs
メーカー「Androidタダで使わせろ!」
ファイッ