Androidの新バージョンを、なるべく早く普及させるためにGoogleがリリースした「Project Treble」。Android OSの基幹部分と、端末に寄って異なるカスタム部分やドライバーの部分を切り離してリリースすることで、メーカーの新バージョン対応を容易にするものです。
Googleは23日のAndroid Developer Blogで、「All About Update:More Treble」と題してProject Trebleの成果をアピールしました。
Project Trebleが始まったのは、2017年の8月にリリースされたAndroid 8 Oreoのころ。しかし、Android 8はProject Trebleの対象になったとはいえ、実はあまり意味はありませんでした。Project Trebleの効果はAndroid 8から次のバージョン(9 Pie)へのOSアップデート時に発揮されるものであり、前バージョンのAndroid 7 NougatからのアップデートにProject Trebleは意味がなかったのです。
そのため、Android 9がリリースされて一年以上が経った今になってようやくProject Trebleの効果が分かるようになってきたというわけです。
この画像は、Googleがブログで公開したAndroid 8 Oreo、8.1 Oreo MR1、9 Pieの普及速度を示したグラフです。縦軸は100万単位のOSのアクティブユーザー数、横軸はOSのリリースからの経過日数を現しています。
グラフを見ると、Android 8などと比べて新バージョンのAndroid 9の普及速度が抜きん出ています。
実際の数値で比べてみてもその差は歴然です。Googleはブログで「Android 8は、Android 9のリリース直前でAndroid全体の8.9%を占めていたが、Android 9はAndroid 10がリリースされる頃にはAndroid全体の22.6%を占めるまでになっていた」としています。
Android 10に期待
今年の9月、ついにAndroid 10がリリースされました。もちろんAndroid 10もProject Trebleに対応しているOSなので、実感としても早くに普及が始まっていると感じている方も多いのではないでしょうか。
Googleは、Androdi 10ではSoCメーカーであるQualcomm・MediaTek・Samsung三社とProject Trebleで協力することになっており、これにより「アップデート提供にかかる時間が平均3ヶ月以上短縮される」と自信満々のご様子です。
単純に考えて、Android 10はAndroid 9よりもさらに素早く普及が進んでいくでしょう。事実、XiaomiとEssentialはAndroid 10の発表当日に対応を発表。OnePlusもたった数日でパブリックベータテストを始めていました。
Googleによれば、ASUS、LG、Motorola、OPPO、Realme、Samsung、Sharp、Sony、Transsion、Vivoが年内に一部の端末に向けAndroid 10アップデートを提供すると約束しているということです。
Xperia XZ1をandroid10にしろ