AppleによるApp Store運営について、フォートナイト運営元のEpic Games社が独占禁止法違反と訴えていた問題で、カリフォルニア州の連邦地裁は9月10日、Appleに対しApp Storeの規約を緩和し外部課金への誘導を広く認めるよう命じる判決を出しました。
この命令により、Appleが課している~30%の手数料を、アプリ開発事業者が回避しやすくなります。現状、Appleは、アプリ開発事業者が利用者をメールやリンクから自社サイトに誘導することを制限していますが、裁判所はこのような制限をしてはならないとの判断を下しました。 一方、アップルが「独占企業」に当たるとは認定しませんでした。Epic Games社は判決内容は不十分として控訴する可能性が高いとみられています。
Epic Games社は約1年前に、(アプリストア決済を迂回して)ユーザを独自の決済システムに誘導したとして、Google PlayストアとApp Storeから削除されていました。
アプリ開発事業者や消費者には一定のメリットが
ゲーム会社をはじめとしたアプリ開発事業者は、今後ユーザに対して独自の課金システムへの誘導を積極的に行うでしょう。アプリ開発事業者(大手)は、ユーザがApple・Googleの仕組みの代わりに独自の課金システムを利用することで、25~27%程度の手数料を削減することができます。結果、「20%割引」のようなインセンティブを付けてApple・Googleのアプリ市場を通じた決済を迂回させるような誘導策も始まるかもしれません。勇気を持ってApple‣Googleに闘いを挑んだEpic Games社のおかげと言えなくもないですね。
AppleやGoogleに対する、各国政府やアプリ開発事業者のたたかいは今後も続きそうです。結果として、ユーザがより多くのメリットを得られるようになることを願いたいですね。
Source:Bloomberg
Apple・Googleもセールやって値下げしてくれるといいな