Xiaomiはフラッグシップ級端末を中心に扱う「Mi」ブランドと、コスパ重視の廉価な機種を中心に扱う「Redmi」ブランド、2つのブランド/チャネルを使い分け、それぞれ市場で存在感を示しています。しかし、3月24日に発表されたRedmi K30 ProはRedmiでありながらMiに負けずとも劣らないスペックを有しています。
この記事では、Miの「Mi 10」「Mi 10 Pro」とRedmiの「Redmi K30 Pro」の3機種を比較します。
スペック比較
3機種ともSnapdragon 865をSoCとして搭載しているほか、大容量バッテリーと高速充電など、普通に使うには申し分ないスペックを有しています。以下から、特記すべきカテゴリー別の比較です。
端末デザイン
- Mi 10: 縦長リアカメラ、パンチホール型インカメラ
- Mi 10 Pro: 縦長リアカメラ、パンチホール型インカメラ
- Redmi K30 Pro: 円形リアカメラ、ポップアップ型インカメラ
端末デザインは上記のとおりです。大きさやディスプレイサイズ、重さに差はあまり見られません。大きな違いとしてインカメラが挙げられます。Miがパンチホール型、Redmiはポップアップ型になっています。また、Redmi K30 Proの円形リアカメラはHuaweiやOppoの端末に増えてきた形状です。クアッドカメラが当然となりつつある中で、このデザインは今後の主流となるのでしょうか。
リアカメラ構成
- Mi 10: クアッドカメラ(108 + 13 + 2 + 2MP)
- Mi 10 Pro: クアッドカメラ(108 + 8 + 12 + 20MP)
- Redmi K30 Pro: クアッドカメラ(64 + 13 + 5 + 2MP)
カメラはいずれの機種もクアッドカメラを搭載していますが、Miブランドの二機種は約1億画素のカメラをメインカメラに据えており、それを売りにしています。amazon.inではMi 10発売に向け特設ページを設け、ハッシュタグ「#108MPIsHere」で販促に取り組んでいることから、Xiaomiの自信がうかがえます。
またインカメラはいずれも20MPのシングルカメラとなっています。
バッテリー性能
- Mi 10: 4780mAh(30W急速充電, 30Wワイヤレス急速充電)
- Mi 10 Pro: 4500mAh(50W急速充電, 30Wワイヤレス急速充電)
- Redmi K30 Pro: 4700mAh(30W急速充電)
いずれの機種も4500mAh以上のバッテリーを備え、Miの2機種はワイヤレス充電も可能です。特にMi 10 Proの50W急速充電は他より優れていますが、この3機種の中で一番バッテリー容量は少ないです(それでも4500mAhはありますが)。容量を取るか、速さを取るか。
その他(端子類)
最近高価格帯のスマートフォンからイヤホンジャックが撤廃される傾向にありますが、今回の3機種のうちイヤホンジャックがあるのはRedmi K30 Proのみです。ヘッドホン・イヤホンはワイヤレス全盛で今後も加速するでしょうが、外出先でヘッドホンなどの電源がなくなった場合に備えて有線接続をしたい、というユーザーは一定数いるでしょう。各社で方向性が分かれそうです。
価格
- Mi 10: 4299元(約65,000円)
- Mi 10 Pro: 4999元(約75,000円)
- Redmi K30 Pro: 3699元(約56,000円)
※RAM, ストレージは全て8GB + 256GB
ここでは中国での価格を取り上げていますが、実際には中国以外の国でも入手可能です。調べる限りでは各国の販売価格に大きな隔たりはありませんでした。今回RAMとストレージを揃えて比較していますが、いずれの機種もストレージを選ぶことができ、Mi 10とRedmi K30 Proはもう少し安く手に入れることもできます。ユーザーにとってはよいことでしょう。
まとめ
3機種の中では、やはりMiシリーズの方が全体的に高性能です。しかしながら、CPUはいずれもSnapdragon 865を搭載しており、処理速度についてはそこまで差はないものと考えられます。カメラや充電といったところにこだわりがなければ、最も安いRedmi K30 Proでもよいかもしれません。
Miの機種を選ぶとすれば、やはりカメラが決定打でしょうか。前述の通り、約1億画素のカメラを含むトリプルカメラは非常に魅力的です。販促を見ても競合他社に負けずとも劣らない性能のカメラでしょう。
今回の比較を通して、Redmiの印象が変わりつつあります。Noteシリーズに代表されるように、Redmiは2万円程度でも高いコスパのスマートフォンをリリースする認識でした。しかしRedmi K30 Proは他社フラッグシップ級に引けを取らない性能を持つスマートフォンです。Redmiの守備範囲は明らかに広がった、と感じました。
スマートフォン市場は今後益々の拡大が見込まれます。各社がひしめき合う状況はさらなる技術革新をもたらしてくれると期待でき、そして今後のXiaomiの方向性にも注目していきたいところです。
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source: amazon
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