アメリカから厳しい制裁を受けているHuawei。5月13日にはホワイトハウスがアメリカに拠点を置く企業が、Huaweiとの取引を禁止する大統領令を1年延期することを発表しました。
その禁輸措置の元凶であるトランプ政権も、新型コロナウイルス感染拡大で指導力にかげりが見え始めました。そんな中、大統領選でトランプ大統領と戦う民主党候補の指名獲得に向け、バイデン前副大統領が支持を集めています。
しかし、仮にトランプ政権が終わりバイデン政権になっても、Huaweiの悪夢は変わらず続く可能性が高そうです。
バイデン政権でもHuawei制裁が続く可能性
日経電子版において、日経の子会社である世界的経済紙Financial Timesのコラムニストギデオン・ラックマン氏は下記のように予想しています。
トランプ氏が大統領に就任する前は、米国で保護主義の政策を主張するのは民主党だった。今では民主党も共和党も保護主義に傾いている。そして中国を単に経済的ライバルであるだけでなく、テクノロジーと地政学の側面から世界の覇権国としての米国の地位を脅かす存在だとますます認識しつつある。従って、トランプ政権誕生前のようなグローバル化の流れは、大統領が変わっても復活することはない。(引用:日経電子版)
上記の予想の根拠として、バイデン氏が大統領になった場合に要職を占めると予想される米国務省元高官が論文中で「中国と協力しながらやっていく時代はもはや終わった、とする考え方が民主党内でコンセンサスになりつつある」と述べていることを挙げています。
トランプ政権のやり方は過激だったとはいえ、中国の技術発展は実際にアメリカにとって脅威でした。その代表格ともいえるHuaweiの通信技術が世界を席巻するのは、共和党も民主党も避けたいシナリオのようです。
GMS搭載禁止措置まで続くかは不透明
仮にバイデン政権になると、トランプ政権よりはスマートに中国政府と交渉する可能性はあります。基地局のような根幹となる5G技術を中国に握らせない対策は継続するかもしれませんが、GMS搭載を禁止を継続する必要性は再検討してほしいところです。HuaweiにだけGMS搭載を認めず、Xiaomi/Oppo等他の中華メーカーには認める、というのはおかしいと思います。
Huaweiの製品はどれも完成度が高く、ユーザーを満足させるものでした。日本での存在感は薄くなってきていますが、いつかアッと驚くような製品やサービスを発表してくれることを期待しています。
Source:日経電子版
早く制裁解除してほしいわ