Androidスマホメーカーは、1個のSnapdragon 8 Gen 2に対してQualcommに平均160ドル(約2.24万円)支払っているようです。対して、AppleのA16 Bionic1個あたりの製造コストは110ドル(1.54万円)のようです。
サムスン・Xiaomiに代表されるAndroidスマホメーカーは、高性能チップ調達コスト面でAppleに差をつけられており、フラッグシップ機市場において競争上不利な立場に立たされていることが明らかになりました。
A16 Bionicのコストも二倍以上に値上がり(A15 Bionicと比べ)
但し、AppleのA16 Bionic(4nmプロセス)の製造費用も、A15 Bionic(5nmプロセス)に比べると2倍以上に値上がりしたようです。それでも、AppleはAndroidスマホメーカーに対して、製造コスト面で大きなアドバンテージ(約50ドル安く調達可能。)を維持しています。
It's crazy that Qualcomm charged companies $160 for the 8 gen 2. Guess this is the reason Samsung is giving exynos another try (even though they shouldnt). Qualcomm is charging an arm and leg for this chip.
— Derrick (@lasterd80) June 2, 2023
更に、今年の秋以降の次世代チップ(Snapdragon 8 Gen 3 対 A17 Bionic)においても、AppleのAndroidスマホメーカーに対するチップ調達コスト面の優位は残ると見られています。
AppleはSoC調達(製造)コスト面で優位に立っているだけでなく、TSMCの3nmプロセス製造キャパシティの優先的割り当てを受けているといわれます。A17 Bionicは3nmプロセス製造であるのに対し、Snapdragon 8 Gen 3は4nmプロセス製造となることが確実視されています。
フラッグシップ機市場におけるAppleの独走を止めるために、Android陣営を上げての努力に期待したいところです。Androidスマホメーカーのコスト削減努力に加えて、チップメーカー(Qualcomm・MediaTek・サムスン)や(Appleと蜜月な)TSMC以外のファウンドリ(つまり、サムスン)が頑張ることでAppleとの差を埋めてほしいですね。
サムスン切るだけで大幅なコストカットになるのにな