中国に次いで勢いを伸ばしているのがインドのスマホ市場。現地ではサムスンやXiaomiなどの外資メーカーがマーケットシェアを握る一方、Micromaxなどの地場メーカーも台頭しています。今回取り上げるLavaもそんな地場メーカーの一つであり、厚いユーザーサービスが魅力の一つとなっています。
インド発、南アジアを狙うLava
LavaはLava International Limitedによって2009年にインド現地で始動したモバイルブランドです。当初よりグローバルマーケットではなくインド現地のマーケットを対象とした製品開発をしており、インドの現地政府のイニシアティブにも積極的に動いています。
主な製品ラインナップはスマートフォン(モバイル)ですが、近年のインドマーケットでのTWSの人気増加につきTWSの開発にも力を入れています。インド国内でモバイルとTWSの同時販売をすることがメーカーの間でのトレンドです。
インドで開発から生産までをした製品は現地ではもちろん、ネパールなど南アジアマーケットでも販売がされています。Lavaはネパールでも大きな存在感をかつて見せていましたが、現在はrealmeの台頭で勢いを失っています。
Source: Lava
地場メーカーはMicromaxが強いインド市場
インドのスマホ市場については当サイトのコラムでも幾度と特集をしています。同マーケットは外資メーカーがやはり競争力を握るものの、インド地場のMicromaxも一定のシェアを握っていることが特徴です。Lavaは同社に次ぐ二番手の地場メーカーだと言えるでしょう。
直近ではAgni 5GというDimensity 810を採用した同社初の5G機を発売したことでも話題となっています。地場メーカーとしては製品開発力も高いと言えるでしょう。
同モデルはWidevine L1に対応していることを全面にアピールしているほか、バッテリー容量の大きさ、側面指紋センサー搭載などインド現地のトレンドを非常に意識して作られています。インドでは映画など映像コンテンツの消費が活発であり、こうした製品はインドの地場メーカーだからこそ開発できるものなのです。
Made In Indiaで消費者の心をつかむ
「#ProudlyIndian」、これは「インド人であることを誇りに思う」などの訳が可能なスローガンであり、Lavaもインドの地場メーカーとして賛同の意思を見せています。
Lavaはその開発から生産までをインド国内で行っていることが特徴です。2020年までは中国国内にも生産拠点を有していましたが、現在ではインドで完全生産がされています。こうした動きはインドでの雇用を生むことにも繋がり、地場メーカーとしてのイメージアップにつながっています。ライバル社であるMicromaxも地場メーカーであることを理由にインドの消費者から支持を得ていますが、これはLavaにも当てはまっています。
Source: Punekar News
主なターゲット層は予算を抑えたいユーザー
Lavaの製品ターゲット層は予算を10,000ルピー(日本円で17,000円相当)以下に抑えたいユーザーです。インドではiPhoneやフラッグシップ機も人気となっていますが、低価格スマホの需要は非常に高いことが特徴です。
Lavaのラインナップですが、Lava X2というセール価格で7,499ルピーのエントリーモデルが人気となっています。同モデルは5,000mAhの大型バッテリーやHD+解像度の6.5インチディスプレイを搭載しており、指紋認証と顔認証の両方に対応しています。
モデル | Lava X2 | realme Narzo 50i |
価格 (Amazon) | 7,499ルピー(1.4万円) | 7,499ルピー(1.4万円) |
内蔵メモリ/ストレージ | 2 / 32GB | 2 / 32GB |
バッテリー | 5,000mAh / microUSB | 5,000mAh / microUSB |
ディスプレイ | 6.5インチIPS LCD HD+ 水滴型ノッチ | 6.5インチIPS LCD HD+ 水滴型ノッチ |
チップセット | オクタコア (MediaTek Helio A25, 1.8GHz) | オクタコア 1.6GHz |
フロントカメラ | 5MP | 5MP |
リアカメラ | 8MP | 8MP |
realmeの同価格機種であるrealme narzo 50iとのスペック比較は上の通りです。単純な比較ですが、インド現地で大人気のrealmeの同価格帯製品と比べても非常に競争力のあるスペックに仕上げられていることが特徴です。
こうしたコストパフォーマンス性の高さがLavaの製品が人気となる理由なのです。Lava X2はAmazonでも4.1と高い評価を受けており、レビューの数も566件までのぼります。
Source: Amazon
特集コラム「マーケットコラム」ではこれまでに多くのインド市場に関する話題を取り上げてきました。以下の記事からも同マーケットに関する理解を深めることができます。
Lava AGNI 5GはアメリカBLU F91でOEMされたのは面白かった。