中華CPUベンダーのUNISOCより、6nm EUV製造プロセスの5G対応チップセット「T7520」が発表されました。
T7520はArm Cortex-A76が4つ、Arm Cortex-A55も4つのオクタコア構成となっており、GPUはArm Mali-G57を搭載。こちら6nm EUV製造プロセスとなっており、Snapdragon 865など他社製SoCはまだ7nmなのでプロセスルールでは先行することとなりました。(6nm>7nm、一般的に数字が小さいほど性能が良い)
UNISOCは、T7520の特徴として以下の6つを挙げています。
- 高度な6nm EUV製造プロセス技術
- さらなる省電力化
- 世界初となる全てのシナリオに対応した5Gモデム(※)
- 強力なAI能力と無限の可能性
- 総合的に強化されたマルチメディア処理性能
- 高度なセキュリティ
T7520は6nm EUV製造プロセスにより、前世代の7nmチップセットと比べトランジスタ密度において18%向上、それにより8%の省電力化を実現しています。また5Gモデムが統合されていない5Gチップセットと比べ、T7520は軽い処理でも重い処理でも省電力性に優れ最高35%もの消費電力を抑えることが可能とのこと。
AI能力では、同社製7nmチップセットより50%以上効率がパワーアップした新世代NPUを搭載。マルチメディアにおいては、最高120HzのリフレッシュレートやHDR+において4Kに対応しています。
QualcommやMediaTekと比べると知名度が低いであろうUNISOC。読者の方の中にも初めて聞いたという方がいるかもしれません。主に同社チップセットを採用しているのは、白物家電で有名なHisenseやインドメーカーのLavaなど、日本ではスマートフォンメーカーとしては馴染みのないメーカーばかりです。たとえ中華スマホに詳しくてもその名を聞くことはあまりないことでしょう。
そんなメーカーが出した6nm製造プロセスのチップセット「T7520」。OPPOも自社製チップセットを開発中との情報もありますし、今年はチップセット業界でも熾烈な戦いが繰り広げられるのではないでしょうか。
Source:UNISOC
Unisocの逆襲なるか。
GPUが時代遅れのPowerVRじゃなくなったのは朗報。
Sub6のみだけど5G対応だし、UFS3.1、WiFi6、108MPカメラ、FHD+@120Hzとミドルハイあたりなら余裕で組めるポテンシャルがある。
性能が不明だけど、採用するベンダー増えるんじゃないかな。